ザ・グレート・展開予測ショー

内緒♪のお散歩


投稿者名:えび団子
投稿日時:(03/ 2/ 4)

こんにちは、人工幽霊一号でございます。
唐突ですが皆さんは内緒を持った事はありませんか?答えは人それぞれですけど、内緒を持った事がない!と言う御方はいないでしょう。他人には言えない内緒を持つことは決して悪いことではなく、むしろ自己を成長させる近道なのです。なぜながら人間は、悩んだり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、する様々な感情を有する生き物ですので高等な統制技術を要します。その技術を補う過程で内緒は避けられないものなのです。長々とトークしてしまいましたが今回のお客様は馬鹿が付く程の正直者で精神的にもまだまだ発展途上なので、あえてこんな話をさして頂きました。誠に申し訳ありません。

――――――ガチャッ・・・―――――

やっと、お越しになったみたいです・・・ええっ!!そんなに暴れられては壁がぶち破れますうぅ〜!!あああ、ひとまず話しをさして頂きますーーっ!



その少女は力の限り頼み続けた・・・叶わぬことだと分かっていても。いつもの先生が今日の仕事はOFFらしいので好きなことができないでいたのだ。更に運が悪いのはおキヌちゃんが六道女学院に登校していて不在なのでお昼ご飯を作ってくれる人物がいないのだ。美神が即席でカップラーメンを用意したのだが当然おキヌちゃんの料理に匹敵する訳もなくお腹はすくわ、さんぽはできないわ、美神さんは仕事に出て犬猿の仲の相手と二人っきりだと言うことも手伝って苛々は最高潮に・・・!!

「うううぅぅーーーー!!先生がいないからさんぽはできないし、おキヌ殿もいないので飯はろくに食べられないし、更に美神殿がいないせいでこんな奴と二人っきりで・・・もう切腹したいぐらいでござるよ!!!!」

「なら、切腹したら?私は別に構わないわよ、バカ犬!」

「ぬわああぁにいいィィイイーーーーー!!!!!」

―――――ふにゃ〜ふにゃふにゃ〜ふにゃ・・・

「力が抜けていくでござる〜〜・・・!」

どうやら怒る元気もないシロにタマモはすかした顔で椅子にもたれテレビに視線を送っている。普段は活発なシロが今は大人しい・・・妙な雰囲気がこの空間を支配していく。それを察知したのかシロはいそいそと部屋を出て行った。彼女の性格上、こんな雰囲気は好きではないのであろう、それは自分の状態がどうであってもだ。玄関にある靴をゆっくり履き、うなだれた様子で事務所を出る彼女。外は昼でもまだ少し寒い季節だが彼女の場合あまり関係なかったみたいだ。平然とした顔で歩きだす・・・特に何処に行こうなど目的はない。

「あ〜、つまらんでござるな〜・・・」

独り言まで漏らす始末、足取りまで重い。歩くこと30分・・・どのくらいまで来たのか分からない。迷子にならないのかとご心配の方は大丈夫です!彼女は霊波を辿って帰れますから。大分遠いところまで来たのは明確だが彼女の足である!歩くと言っても彼女にとって・歩く・は常人にとっては想像もつかない速さだから・・・(以前、横島を東京の外に連れ出す事件が発生)その為、ここは東京ではないと言うだけしか言えない。

「やっぱり先生がいないと調子がでないでござるな〜、帰ろうでござる・・・」

振り返り自分の来た道を歩みだす彼女、そこである建物に気付く。

「あれは・・・きょうかい?とか言うやつでござるか・・・」

教会にたくさんの人が見えた、ざっと30人は居るだろう。教会の入り口の階段の下から二人を囲む形態に人だかりができている。皆が我自分のことの様に歓喜の声をそこら辺に響かせていた。遠くの方から不思議そうに眺めているシロの耳にもダイレクトに届いてくる。誰がその場に居ても不快にはさせない雰囲気・・・見ているほうが心が浄化されそうなくらい幸せな人々。幸せや嬉しい気持ちは周囲に伝染するものなのです。こればっかりは予防することも治療することもできません。自然とシロの心も和む。何が行われているのかは全く理解できないが一番上にいる男女二人の表情から何かを汲み取ることができたシロ。男性は一層かっこよく、同性である女性の方に目をやると綺麗なドレスを身に纏い左手の薬指には何やらきらきら輝くリングが見えた。ただ、あまりにもその女性が綺麗に見えたため少しばかり嫉妬をしている。けど嬉しい嫉妬である。

「いいでござるな〜・・・確か何て言ってたっけ?え〜と〜・・・」

前に誰かから・・・いや書物で漫画で・・何で読んだのか分からないがよく思い出せない。喉まで出掛かっているらしいのかもどかしい・・・。

―――――あっ、・・・

「け、結婚でござる・・・!!」

呟いたと思ったら彼女はもういなかった。そして、10分後・・・



―――――ドンドンドンッ!どんどんっ・・・!!―――――

「ったく、うるせーぞ!!はいはい、今出ますよ・・・」

―――――ガチャ・・・

扉が開いたと同時に横島に抱きつくシロ。鳴き声はキュ〜ンだ。

「先生っ!拙者と結婚して欲しいでござるっっ!!」

―――――は?

「何言ってんだ・・・お前、熱でもあんのか?」

訳の分からない横島。

「はぐらかさないでくださいでござる!!」

訴えるのはその瞳だけではなく片手には霊波刀。

「わわわ、何をするんだっ!シロ!!」

「先生が結婚してくれないんならここで粗相してやるでござるう〜!!」

ジーパンのチャックを開けだすシロ。横島も慌てて止めに入る。

「やめんかーーー!はしたないーーーー!!!」

文珠で強制送還されたシロ・・・

「はあはあはあ、一体何なんだ・・・!?」

その夜、私はシロさんに今日一日の出来事を愚痴交じりで話されました。そして―
―――――何故、人は結婚するのでござるか!?―――――
愛し合ってる証だからです。人間嫌いな私にはよく分からないのですが・・・
そんな風に私は回答しました。結婚・・・それは人生のターニングポイントであり女性にとっては幼い頃からの夢であろう、そして最も美しくなれる瞬間である。

「このことは皆には内緒の方が良いと思いますよ―――――」

「そうでござるか・・・―――――」

あまり、ピン――――とこないシロ。案外、結婚したいのではなく結婚する際に着用するウエディングドレスを着てみたいだけなのではないだろうか?私はそう思いました。話の流れから

「それで、人工幽霊一号殿!『どれす』って何処にあるんでござるか??」

――――――ははは・・・やっぱり(汗)


追伸・横島くんは今日の出来事を他言しないでしょう・・もしすれば・・・・   

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