ザ・グレート・展開予測ショー

モンスタースイーパー (その8−5)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 2/ 2)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
モンスタースイーパー (その8−5)



翌日・・・・・。
私たちは荷物をまとめ、出発した。
しかし、昨日までとは違う。
なぜなら・・・・。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
セリーヌ王女の隣に、私がいるからだ。
横島クンには、前方の警備に当たってもらっている。
ジローーーーーーー・・・・
おキヌちゃんたちの目線が刺さる。
どうやら、一体何があったのか知りたいらしい。
無論、私は話す気なんてないけど。
ふぅ・・・・・
私は、溜め息をついた。


その夜、私はとある宿屋についた。
私たちしか客がいないようで、周りはガラリとしていた。
私たちは、そこを貸し切り、疲れを癒すことにした。


「一番っ!!横島忠夫!!腹踊りをします!!」
やれやれ・・・・・
私は、グラスの中に入った酒を飲み干す。
向こうでは、笑いながら腹踊りをする横島クンと、
ベロンベロンに酔っ払いながらも、それをはやし立てるシロ。
それを見て笑うセリーヌ王女。
それを止めようとするおキヌちゃん。
そして、それを見ながら、酒をチビリチビリ飲むタマモ。
向こうは楽しそうだった。
・・・・・・・・・・・。
あの光景を見ながら、すでに2時間が経とうとしている。
すでにボトルを数本空けていた。
なんだかなぁ・・・・。
面白くないわね・・・・・・。
セリーヌ王女と旅をしていく内に、そう思えてきた。
そして、昨日の言葉・・・・・。

「ハッキリと言っておきます。私は、横島さんのことが好きです!!」

セリーヌ王女が横島クンを好きなこと。私は、すでに感ずいていた。

「あの人には、優しさがあります。ぬくもりがあります。」

そんなこと、事務所開いた時から付き合ってきたから、とても分かっている。

「あの人は、下心もなしに、私を介抱してくれたのです。いえ、どんな女性であっても、そのようなことをされて、恋心を抱かない女性(ひと)はいません!」

アイツの優しさくらい、私はよく知っている。
・・・・・・・。
アイツのことを、良く知ってるのよ・・・・、ワタシは・・・・・。



「う〜ん・・・・。」
横島が背伸びをすると、辺りを見回す。
すでに酔いつぶれているらしく、おキヌとシロ、タマモ。
そして、セリーヌ王女。
横島は部屋に戻り、毛布を持ってくる。
そして、その毛布を4人の体に掛けて上げる。
「ん?」
横島の先には、チビチビと酒を飲む美神の姿があった。
すでに美神の周りには、十数本の空のボトルが置いてある。
「う〜〜〜〜〜〜〜。」
「大丈夫スか?美神さん。」
美神は、横島をギラリと睨む。
「うるさいわね〜・・・・・・。」
普通に喋っているが、すでに酔っ払っている。
「仕方ないスね〜。部屋まで運びますよ。」
「ちょっ!何すんのよ!」
抵抗する美神を、横島は部屋へ運んだ。


「あぁ〜、気持ちいい〜〜〜〜〜。」
ベッドに倒れる美神。その後、
「う〜、気持ち悪い〜〜・・・・・・・。」
と、反対のことをいう。
「どっちスか・・・・・。」
横島は、苦笑しながら言った。
「洗面器取ってきましょうか?」
「・・・・・いらない。」
「あ、そうっスか・・・・・・・。」
「「・・・・・・・・。」」
沈黙が訪れる。
その沈黙を切ったのは、美神の方であった。
「ねぇ・・・・・。」
「・・・・・・何スか?」
「私のこと・・・・、どう思う?」
ドテッ!!
その場でズッこける横島。
「どどどどどどどど、どうしたんスか!?突然!!」
「・・・・・早く言いなさいよ。」
美神が、横島を見る。
「・・・・・・・す、好きっスよ・・・・・。」
顔を赤くして、横島が言う。
「・・・・・・・本当?」
「・・・・・・・本当っス。」
それを聞いて、美神はニンマリと笑う。
「じゃ・・・・、ゴホウビ。」
美神は、ゆっくりと立ち上がると、横島の首に腕を回し・・・・・、

「!!」

キスをした。
数秒間という短いキス。
その間、横島は顔を真っ赤にし、体を硬直させていた。
唇を離した後、美神は言った。
「オヤスミィ・・・・。」
美神そのまま、ベッドに倒れた。
心臓に手を当てる横島。
鼓動が凄まじいことになっている。
「落ち着け!落ち着けーーーー!!」
横島は壁に、自分の頭を叩きつける。
血をドバドバ出しながら、横島は頭を叩き付けた。
ようやく落ち着き、横島は美神を見る。
可愛らしい顔で寝ている。
それを見て、フッと微笑む横島。
「風邪・・・・、ひくっスよ。」
横島は、美神の上に毛布を掛けてあげた。
「・・・・・おやすみなさい。」
そう言って、横島は部屋から出た。


う〜、頭痛い。
夕べは飲みすぎちゃったみたいね。
横島クン以外、他の皆も同じようなモノだった。
こりゃ、出発するの、明日に延期しなきゃね・・・・。
けど・・・・・。
何で私、部屋で寝てたんだろう?
食堂から一歩も動いてないのに。
・・・・・・・ま、いっか。
昨日のことなんて、全然覚えてないし。
気にすることないわよね。
・・・・・・・でも。
何か、トンデモナイことをしたような気がするんだけどね。

続く・・・・。

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa