ザ・グレート・展開予測ショー

前途洋々?文化祭 その5


投稿者名:弥三郎
投稿日時:(03/ 1/29)


それぞれが災難に遭っている中、文化祭はもうすぐそこ。
しかし、とんでもないハプニングが発生しようとしています。

「大変だったわねー、ピート君。」
「何でも拉致られたそうですじゃノー。」
「ええ、もうあの時は散々でした。」
あの後、ピートは妄想で「いやんいやん」と悶えている女子高生軍団にとある豪邸に拉致られたそうな。
しかし、どう料理するか女子達がもめている間に麻酔がとれたピートはバンパイアミストで逃げおおせたのだ。
「もう身の毛よだつような体験でした。」
今まで何度も女性に迫られた事のあるピートではあったが、今回の出来事は十分トラウマになりかねない事であった。
「あれ、ルシオラさん、横島さんはどこに行ったのですか?」
ピートはいつもは自分たちと一緒にいるあの煩悩少年がどこに行ったのか心配なのであった。
「それがね、風邪引いているというのに企画書を完成させるんだって言って3日間ぐらい徹夜でやっているみたいなのよ。」
「それはいけませんね。いくら横島さんでもばててしまいますよ。」
「そうですノー。なんか心配ですノー。」
3人は横島の健康状態が非常に心配であった。
最近はルシオラが夕飯を作ってくれる事が多くなったが、未だに横島の食生活は非常に貧しいものであった。
よって、一見丈夫そうな横島の体は一旦病原体の攻撃を受けるとすぐに陥落する恐れがあったのだ。
そこに横島がやって来た。
「みなさんおはよ〜〜」
声は弱々しく、顔にはいつもの覇気が無い。
「横島、大丈夫なの?」
「無理しないほうがいいですよ。」
「あ〜大丈夫大丈夫。なんともないよ〜。」
足下がおぼつかない。そして顔は少し紅潮していて鼻声だ。相当熱が上がっている証拠である。
「大丈夫なんて嘘じゃない!!それに、ほら!!相当熱が上がってるわ!!」
ルシオラは横島の額に手を当てて、相当の熱がある事に驚いて叫んだ。
「ルシオラの手が冷たくて気持ちいい〜」
そう言った横島はルシオラに寄り掛かった。
「企画書やっとできた。構ってやれなくてごめん、ルシオラ……」
そう言って横島は全体重をルシオラにかけた。
重さに耐えきれず、ルシオラは横島を抱えた状態で倒れてしまった。
「いたたた、ちょっとヨコシマ!熱でてるのに何するのよ!病人はおとなしく……あれ、ヨコシマ?」
押し倒してきたと勘違いしたルシオラは横島をどつこうとしたが反応が無い横島を見て不思議がったが顔を見て驚いた。
「ヨ、ヨコシマ!!大丈夫?!」
息苦しそうに呼吸している横島。顔色は真っ青で脂汗をかいていた。誰もが彼を見て相当危険な状態である事が分かった。
「しっかりして、ヨコシマ!ヨコシマ!!」


白井総合病院
今、横島はここに緊急入院していた。
医師の診断によるとインフルエンザだそうだ。病原体を特定するにはさらに細かい検査と時間が必要だが症状が似ているため判断したそうだ。
「駄目ですよ、この時期はインフルエンザの流行し始める時期です。風邪かな?と思ったらすぐに診察しに来なきゃ。」
いつもの先生ではなかったが、患者でないルシオラたちが説教を受けてしまっている。
「まぁ、とにかく、命に別状は無いです。ただ、3日間ほど入院してもらいます。」
「あ、ありがとうございます!!」
ルシオラは「命に別状は無い」と聞いて目を輝かせた。
相当心配だったのだろう、涙ぐんでいる。
「もう面会しても大丈夫です。彼も少し安心するでしょう。」

病室にはいると横島がベットに横たわってた。
「あ、ルシオラ……」
「ヨコシマのばか!!」
ルシオラは横島と目があうなりそう叫んだ。
「ば、ばかって……」
「心配したんだから!またヨコシマが死にかけるのかって!今回は私でもどうにもできなかったわ!!自分が無力だって分かった時、どうすればいいのか分からなかった。」
ルシオラの目から涙があふれてきた。
「もしかしたら、私を残して……逝っちゃうのかって……本当に、本当に……心細かったんだからぁ。ひくっ、心配したんだからね、ひくっ、心配したんだからぁ!!」
そう言うとルシオラは横島に抱きついて泣き出した。
「……ごめんな、ルシオラ。」
そう言うと横島はルシオラの頭に手を当てて優しくなでた。
「邪魔するのは野暮ですね。」
「そうですノー。病室の外に出ますかノー。」
ピートとタイガーは2人の邪魔をしてはなるまいと病室の外に出た。

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