ザ・グレート・展開予測ショー

モンスタースイーパー (その8−2)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 1/26)

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モンスタースイーパー (その8−2)



コツコツコツ
美神たちは、長い廊下を歩いていた。
今、美神たちがいるのは、アースノイド城である。
無論、美神たちの足元には、赤い絨毯が敷いてある。
「うわ〜。凄いっスね〜。」
城内を、目で見回す横島。
城の中にある噴水、花の園。
城下町よりいい商品が売っている武器屋と防具屋。
一定の間隔で立っている兵士。
まさに、RPGに出てくる城そのものだった。


そもそも、何故美神たちが城に呼び出されたのか。
それは昨日のことである。
食事中の美神たちの所に、城からの使者がやって来た。
なんと、アースノイド王国国王バリアナ・アースノイドが依頼したいと言うのだ。
大金が手に入ると思った美神は、すぐに城へ行こうとするが、使者がそれを止めた。
その時、すでに夜となっており、今、城に入ることは無理だと言う。
「言っておきますが、城に侵入しようとなど考えないで下さいませ。」
「うっ。」
図星をつかれた美神は、汗を垂らす。
それを横島たちは、呆れて見ていた。
まぁ、いつものことだが・・・・。


玉座の間についた美神たち。
奥には玉座があり、そこに国王バリアナが座っていた。
国王の前にやって来た美神たちは、その場で跪く。
シロとタマモは、一瞬呆然としたが、すぐに跪く。
「お立ちになるがよい、ミカミどの。」
バリアナの声に従い、ゆっくりと立ち上がる美神たち。
「国王直々が依頼されることに、私たちは、心から喜んでおります。」
すでに用意していた台詞を言う美神。
美神らしくない台詞を聞いて、驚く横島たち。
「うむ。実は御主達に依頼したいのは、我が娘の護衛なのじゃ。」
「? 護衛ですか?」
強力なモンスターを倒す依頼かと思っていた美神たちは、呆気に取られた。
「うむ。我が娘セリーヌが、隣国へ外交することになってな。しかし、通る道には魔物がウヨウヨ出るそうなのじゃ。」
(? セリーヌだって?)
横島は、その名前の女性に会ったことがある。
(ま、別人だろう。街の外に出る王女なんて聞いたこともないからな。)
横島はあっさりと、自分の考えを否定する。
「モンスター退治をした兵士は全て死んでおり、頼めるのはMSしかいないと思ったのじゃ。その時、城下町に、そなた達がいると聞き、依頼したと言うわけじゃ。無論、無事に隣国への外交が無事に済んだら、多額の報酬をやろう。」
「ほ、本当でございますか!!」
美神の目は、一昔前の少女漫画によく出てきた"輝く目"になっていた。
「おぉ、そうじゃ。その護衛をしてもらう娘を紹介せねばならんな。セリーヌ。」
奥の方から、1人の少女が姿を現す。
純白のドレスに身を包み、黄金の髪飾りをつけた少女。
まさに、王女であった。
(綺麗・・・・・。)
思わず見惚れるおキヌ。
シロとタマモも、同じことを思っていた。
(いい女やな〜。)
顔には出さないが、心の中ではにやける横島。
「初めまして。セリーヌ・アースノイドと・・・・・・。!!」
突然、驚いた顔になるセリーヌ。
その視線の先には、横島がいた。
「貴方は、昨日の・・・・。」
「へ?も、もしかして、昨日の!?」
同じように驚いた顔になる横島。
「あの時は、助けていただいて有難うございました。」
「い、いや、別に・・・・。」
頬を少し染め、頭を掻く横島。
「なんじゃ、知り合いか?」
バリアナが、セリーヌに聞く。
「えぇ。昨日、男に襲われそうになったところを助けていただいたのです。それに、傷の手当てもしてくださって・・・・・。///////」
昨日のことを思い出したのか、頬を赤く染めるセリーヌ。


ゴゴゴゴゴゴゴ
「ひっ!」
玉座の間にいた兵士は小さな悲鳴をあげる。
美神、おキヌ、シロから、禍々しいオーラが発生していた。
すでに青筋を2本ぐらいは出しており、平然な顔をしているのが、逆に不気味だった。
すでに、何人もの兵士は、壁にへばり付いている。
それほどまでに、彼女たちのオーラは凄まじかった。
すでにそのことに気付いているのか、横島の背中からは、冷や汗がダクダク出ている。
(こ、殺される!)
横島は心の中でそう思った。

(バカばっか・・・・。)
呆れながら、美神、おキヌ、シロ、横島を見るタマモ。
しかし、彼女は気付いていない。
自分の片眉が、かすかにピクピク動いているのが・・・・・。

続く・・・・。

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