ザ・グレート・展開予測ショー

前途洋々?文化祭 その2


投稿者名:弥三郎
投稿日時:(03/ 1/24)


文化祭実行委員になってしまった横島、ルシオラ、ピート、タイガーの4人。
一体どんな事が待っているのでしょうか?

実行委員が集まって会議を行う「全体会」と言うものが存在するが、全体会が行われる前に所属部署の発表があった。
「全く、クラスごとにやるんじゃないのかい?」
「どうも、クラスで催すものと実行委員の方で催すものがあるらしいんです。」
「ちょっと複雑ですノー」
「合理的に考えなさいよ、全く。委員長は何考えているのかしら?」
生徒からは少し不満の声が上がっているようだ。
「さて、掲示板見てみるとしますか。」

生徒会室前に掲げられた紙にそれぞれの担当部署が書かれている。
主な部門を挙げてみると、企画部門、公報部門、渉外部門、準備部門、講演会部門などがあり珍しい(とんでもないとも言う)もの
としてコスプレ実行部門、武装警備部門(!!)、揚げ句の果てには宇都宮餃子会部門まであった。
「……何でたかが餃子にこんなもの作るんだ?」
「しかも宇都宮ってどこ?」
なぜとも言いたくなるような妙な部門である。

「ふふふ、君たちは宇都宮の餃子の素晴らしさが解ってないようだね。」
いつの間に近くに来ていたのかちょっと暗そうな男子生徒が思わず引きそうになるような呟きで言ってくるではないか。
「どわぁ!!い、いきなり喋るなよ!ビックリするじゃないか!!」
4人はビックリして後ろを振り向く。
「たかが餃子?されど餃子なのだよ、君たち。私の故郷ではこれが名産物なのだよ。」
そう言うと持っていた皿を前に差し出した。
「今焼き上げたばかりの餃子だ。宇都宮の有名店の味を忠実に再現したものだ。」
そこにはほくほくと湯気が立ち上り、香ばしいにおいを辺りに漂わせている餃子があった。
「食べてみるがいい。」
「えと、私、ニンニク駄目なんですが」
ピートは吸血鬼のハーフのため、ニンニクは大の苦手である。
「心配する事は無い。この餃子はニンニクを排除したものだ。かわりにショウガが利いている。」
安心したピートが口に運んだ。すると、
「う、うまい!!」
「こんなにおいしいの初めてジャー」
「香ばしくておいしい!お袋の味思い出すなぁ。」
「初めて食べるけど、なんておいしいの?!」
4人とも絶賛する。比較的小振りな餃子の中にはショウガが程よく利いた具が入っている。
「皆さんに喜んで頂けるとは部門長の近藤康輔、冥利に尽きるというもの。」
聞いて見ると料理部の部長さんでもあるそうだ。みんなが男性でも料理するんだと感心して部門長と別れた。
「ああ、また食べたいわ!!香ばしくて皮がパリパリ。今度は私が作ってみようかしら?」
どうやらルシオラは餃子を多いに気に入ったようだ。

「あ、そう言えばみんなどこの部門になった?」
餃子で幸せになった後、横島が聞いてきた。
「私は公報部門ですね。」
「わしは準備部門ですけん。」
「私は講演会部門だわ。ヨコシマは?」
3人ともばらばらである。残りの横島は、
「お、俺は……企画部門だわ。な、なんでこんなのやらなあかんのやーーー!!」
突然、涙をぶし〜〜〜、と流して叫び始めたではないか。
「お、俺はなぁ!!ルシオラと一緒に仕事できる事を望んでいたのや!それができへんとはなぁ!!うう〜〜、ルシオラ!別れる前に濃厚なキスを〜〜〜!!!」
横島は妙なシリアスやっていたと思っていたら突然ルシオラにダイブしてきた。
「全く、ムードを考えなさいといっているでしょ!!」
後頭部を肘撃ちして横島を撃沈。
「それに、いつでも会えるでしょ。だから文化祭終わるまで我慢よ?」
子供にでも言い聞かせるかのようにルシオラは優しく横島に語りかけた。
「……そうだな。その時までの我慢だな。」
横島はルシオラの言葉を受けてそう答えた。
「だけど、その前に体で前払いをーーー!!!」
「あん、人の話を聞かないで……全く、いい加減にしなさーい!!」
抱きついてきた横島をルシオラは霊波を帯びた掌底でもって水月をしたたか殴りつけた。
あわれ、横島。2時間は復活できなかったそうな。

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