ザ・グレート・展開予測ショー

帰ってきた横島 ―3―


投稿者名:KAZ23
投稿日時:(03/ 1/18)

「また、ごん兵衛でござるか?あまりそればかりでは、栄養が足りなくなるでござるよ?」

拙者が散歩から帰ってくると、タマモはベッドの上で“かっぷらあめん”を啜っていたでござる。

「余計なお世話よ。」

タマモは一瞥をくれただけで、すぐ又うどんを啜りだしたでござるよ。

「まぁ、確かに余計なお世話でござるな・・・」

拙者も肉さえ有れば満足でござるからな。

「・・・・・・・・・・・・」

今晩は“すてーき”が食べたいでござる。

「・・・・・・気に食わない。」

と、油揚にぱくついていたタマモが拙者の方を向いて言ったでござる。

「は?」

思わずそう言ってしまったでござるよ。そして・・・何だか分からないという拙者に向かって、こう続けたのでござる。

「最近のあんた、全然物分りが良くて・・・・・・なんだか落ち着いてて、シロじゃないみたいじゃない・・・・・・」

―― ? ――

「そうでござるか?自分では特に変わった気はしないでござるが・・・・・・」

別に変わってないはずでござる。

「そういう所が変わったって言ってるのよ・・・・・・って、ううん・・・いいわ、別に・・・・・・」

拙者は何も変わってないでござるよ。

―― だって ――

せんせいを、今のままの拙者で出迎えたいでござるからな。

「じゃあ、今度は私が散歩に行ってくるわ。」

と、“かっぷらあめん”を食べ終わったタマモが、ベッドから立ち上がり言ったでござる。そしてスタスタと出て行ったでござるよ。

「遅くならんうちに帰るでござるよ。」

拙者はそんなタマモの背中に声を掛けたのでござる。

―― バタン ――

タマモは何も言わずにドアを閉めたでござる。

「・・・・・・・・・変わった、でござるか・・・」

そんな事は無いでござるよ。

―― そうでござろう、せんせい? ――

せんせいがいなくなってから、もう1年になるでござるが・・・

「拙者は変わらず、元気にやってるでござる・・・」

―― だから ――

「せんせいも、変わらずに元気でござろう?」

―― でも ――

このままでは修行が進まんでござる。

「そろそろ、帰ってきて下さらんかな?」

なにしろ、拙者はせんせいの一番弟子でござるよ。
せんせいは拙者のお師匠様でござる。

「せんせい・・・・・・逢いたいでござるよ・・・」

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