ザ・グレート・展開予測ショー

ここまで酷くはないっスよね、美神さん?


投稿者名:猫太郎
投稿日時:(99/ 7/16)

1999年7月、一つのニュ−スが新聞の紙面を飾った。

「中〇代議士起訴される!」「企業からの多額の不正献金疑惑!」

 一般庶民からすればただ腹の立つ事件の一つに過ぎないのだが、ここ美神除霊事務所で
は幾分事情が違った。
「横島君!ちょと大変よ、見てこれ!」
美神は慌てふためきながら横島に新聞を手渡す。
「えっ、この記事がどうかしました?」
横島の反応は一般の高校生のそれと同じである。
「こんばかたれ!早く〇島の口を封じないと、・・・あんなことやこんなことがもし
バレでもしたら・・・は、破滅なのよっ!・・・おキヌちゃん!早くエミに連絡して!」

「で、おたく・・・私にどうして欲しいワケ?」
オフィスの椅子に深々と腰掛け、瞳に嘲りの色を浮かべながらエミが訊ねた。
「だから、中〇のヤツを始末して欲しいのよ、あんたの呪いで・・・」
対する美神は心なしか卑屈に見える。
「ホ-ホッホッホッ! おたくみたいなバカ女、いつかこうなると思ってたワケ!ざまあみ
ろなワケ!勝手に野垂れ死ねばいいワケ!ホ-ホッホッホ!」
 普段の美神であればここまで言われる前にためらい無くその相手の命を抹消するであろ
うが、そうしない所を見るとよほど事が露見するのが恐ろしいらしい。

「・・・・まぁ、いいワケ、 引き受けてやるワケ」
エミもそんな美神の様子を見て、すこし怖くなったらしい。
「ありがとうエミ! やっぱり持つべきものは親友ねっ!!!」
「あ〜ら、持つべきものはお金でしょ、とりあえず手付に10億頂くワケ!」

「遠距離から呪いを行うにはその相手の身体の一部が必要なワケ、でもそれが手元にない
以上直接行って呪いを実行するしか手はないワケ、 幸いあの拘置所には私の召還魔方陣
があるからそこから行って・・・」
「このヘッドギアをかぶせればいいのね」
「それには忘却の呪いが込められてるワケ、 それをかぶった相手は全てを忘れるワケ」
 悪の算段はものの30分程でまとまった様である。
「横島君! 出番よ!」

「ううっ・・・あのクソ女、人を犯罪者にしやがって・・・。」
呪詛の言葉を吐きながら一人の男がヘルメットの様な物を抱え拘置所内に降り立った。
「いい横島君、この時間は取り調べも終わっている筈よ、中〇は奥の右側の部屋にいるか
らあんたはそこに行って・・・あっ! やっぱいいわ! 早く帰っ・・」
「誰だ!!」
美神の言葉の終わりは看守の怒声に遮られ、横島の耳には届かなかった。

「あ-よかった! まさか中〇のやつ、首吊ってくれたとはねぇ〜♪」
「でも、約束の報酬は、キッチリ貰うワケ」
「えっ?そぉんな約束したかしら、何時何分何曜日ィ?」
「・・・いい根性してるワケ、表に出るワケ!」
「上等よ! さっきの恨み、100万倍にして返してやるわっ!!!」
 どうやら美神除霊事務所にいつもの平和が戻った様である。

「・・・・この人たちって・・・・怖い・・・。」
(筆者注:俺も怖いよ、おキヌちゃん・・・。)



       その頃の横島
「・・・そうです・・・俺が全部やりました、だから・・・か、カツ丼たべさせ・・て」





 

   



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