ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(19)


投稿者名:リュート
投稿日時:(03/ 1/ 5)

「こ、これが……ノスフェラトウの正体!!」
「ふはははは………であああ!!」
 ノスファラトウは変身すると、美神さんに向かって今までとは比べ物にならない威力を持つ衝撃波を放つ!
「きゃあああ!!!」


「うわっ!……な、なんだ!このパワーは……」
 俺は城の振動とともに強力な妖波を感じた。
「令子ちゃんが〜〜心配〜〜早く行きましょう〜〜!!」
「「了解!!」」
 俺とおキヌちゃんが頷く。
「おぬし達!私も一緒に行くぞ!」
 俺達が走ろうとした時、後ろから声がした。
 俺達は後ろを振り向くと……
「「「ああっ!!あなたは!!!」」」



「くっ……!」
 美神さんは神通棍を杖にして何とか立ち上がる。
「はあ!!」
 ノスフェラトウは美神さんに衝撃波をどんどん放つ!
 美神さんは転がって何とか避ける。
「こ、これが……ノスフェラトウの真のパワーなの……」
 美神さんは神通棍を構える。
「これが真のパワーだと?はん!まだまだこんなものでは無いわ!」
「なんですって!!」
「お前の仲間達と蘭丸のパワーとを吸収し……私の中には今だかつて無いほどの生命力が満ちておる……あと、一つ加われば何所までパワーアップするのか予想がつかないほどだ……」
「あと一つ……」
「お前の血よ……」
「え!!」
 美神さんは驚く。
「お前の血はたった1滴で私を目覚めさせた……他の奴等とは比べ物にならない高いパワーを秘めている。そのお前の血をすべて吸収したら、一体どんな奇跡が起きるのか……その為、その時お前はワシに吸収され、永遠の魂を得るのだ!」
「そんなくだらないもん!欲しくないわ!バカバカしい!」
「バカバカしい?」
「きゃあ!」 
ノスフェラトウは一瞬で近づき、美神さんの手を捕まえる。
「永遠の魂は下等で欲深な人間どもが求めて止まぬ願いではないのか?永遠の魂こそ人間どもには決して叶えられぬ願いではなかったのか?」
「じょ、冗談じゃないわよ!私は永遠の魂なんか欲しくないわ!私が欲しいのは……」
 その時、ノスフェラトウの右の胸から何か音が聞こえた。
(これは心臓の音、しかも右の胸から聞こえてくる……はっ!……ノスフェラトウは心臓が二つあったんだわ!左と右の両方に……二つあるから、明智光秀に片方やられても完全に死ななかったのよ……せっかく気づいたのに……)
 美神さんは腕を捻られ、神通棍を落とす。そしてノスフェラトウの牙が美神さんに迫る。
(冥子、横島君!!)
 そして、美神さんは目を瞑る。
「ぎゃああああ!!!」
 ノスフェラトウの悲鳴が聞こえ、美神さんは地面に落とされる。
 そして、美神さんが目を開けると……翼を切り落とされ体中が傷ついたノスフェラトウと剣を構えた横島がいた。



「ふう……超加速ってかなり疲れる……これじゃ、今日は筋肉痛確実だな……」
 それにしても……草薙の剣って強い奴を切れば切るほど切れ味を増してるような……
「横島君!それに冥子!」
「令子ちゃ〜〜ん!大丈夫〜〜?今ショウトラちゃんに〜〜ヒーリングをさせるね〜〜!!」
 そう言ってショウトラを出す冥子さん。そして……
「大丈夫でござるか?美神殿!!」
 明智さんも姿を現した。
 そのとたんに美神さんは明智さんの胸倉を掴み揺する!
「この厄病幽霊が!!あんたの言葉につい乗っちゃったお陰であれから、大変な事ばっかしよ!!」
「な、何をなさる美神殿!首が!首がああ!!」
「信長は復活するわ!東京はゾンビの巣になるわ!」
 そう言ってビンタする美神さん。
「それに、あたしが断腸の思いで大切な精霊石の槍をあいつに突き刺したのに!!死ぬ所かあんな化け物に変身しちゃったじゃないのよ!」
「ぐあああ!!美神殿!落ち着いて……って化け物……コロっと忘れておった!」
「へ?」
 あ……ノスフェラトウが何時の間にか再生し始めてる……切った翼が伸び始めてるし……マズイ……
「よくもワシに傷をつけてくれたな!!」
 いえいえ……お礼を言われるほどでは(笑)
「どうする!美神殿!」
「どうするって……精霊石の槍も無くなっちゃったし……どうしようも無いわよ…」
「では、精霊石さえあれば何とかなるのでござるか?ならば精霊石を作れば良い!美神殿になら出来るかもしれん……」
「精霊石って作れるの?」
「悪霊払い師のくせにそんな事も知らんのか?」 
 へえ?精霊石って作れてたんだ……知らなかった……
「であああ!!!」
 げっ!いきなり再生中のノスフェラトウからの攻撃!
 俺は文殊「護」「結界」を張って何とか持ちこたえる。
 これで文殊ストックは後7つか……
「さあ、美神殿!時間が無い!神通棍を構えるのだ!」
「精霊石を作っている間!俺達がノスフェラトウを止めます!ですが、そんなに持ちませんよ!」
「令子ちゃ〜ん!すぐに終わらしてね〜〜!」
 そう言って、俺達は再生が完了したノスフェラトウの前に立つ!



「フォーメーションYだ!冥子さん!」
「は〜〜い!メキラちゃん、ビカラちゃん、アンチラちゃん、バサラちゃん、出ておいで〜〜!」
 バシュシュ!
「さっきはよくもワシに傷をつけたな……死ね!!」
「バサラ!頼む!」 
 ノスフェラトウが放った衝撃波をバサラが吸い込む。
「ぐおお!!」
 ビカラとアンチラがノスフェラトウに攻撃する。 
 俺はメキラにつかまり、ノスフェラトウの後ろにテレポートする。
「奥義!双剣乱舞!!」
 俺は正面に気を取られてるノスフェラトウの背中に一気に近づき文殊「剣」を発動させ二刀流で攻める!
「がはあ!!くっ、後ろか!!死ねい!!」 
 だが俺の剣は最初の一撃以外すべて翼で弾かれ、薙ぎ払われる。
「ぐううう……」
 くそ、痛い……かなり強いな……
 俺は文殊「治癒」を発動させ、手と足の傷を直す。
 だがこれで俺の方にノスフェラトウは集中する。頼みますよ美神さん!

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