モンスタースイーパー (その4):後編
投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 1/ 4)
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モンスタースイーパー (その4):後編
「・・・・・美神さんは、俺が守る!!」
横島は、ロバートに向かって、そう叫んだ。
「フッ!貴様ごとき、この霊剣ジャッジメントの餌食にしてくれる!!」
ロバートは、横島に対し、そう叫んだ。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ロバートに向かって駆け出す横島。
(ほぉ・・・、僕に立ち向かう度胸があるとは・・・・。しかし・・・・。)
「それが無駄な努力だということを教えてやろう!!」
クルリッ!
横島は、ある程度進んで、Uターンした。そして・・・、
「戦術的撤退ーーーーーーーーー!!!」
ピューーーーーーーーン!!
恐るべきスピードで逃げた。
「・・・・・あが。あが、あが・・・・。」
横島の行動に、ロバートはコケていた。
なんとか体勢を立て直したロバートは、横島を追う。
「くそっ!!逃がすか!!」
しかし、途中の茂みに、横島が隠れていた。
横島は、両手から霊波を放出しながら、ロバートの目の前で手を叩いた。
「サイキック猫だましっ!!」
「ぐわっ!!」
突然の閃光に目をつぶってしまうロバート。
「わははははははっ!!捕まえるモンなら捕まえてみぃ!!」
そう言って、横島は逃げる。
「き、貴様ーーーーーーー!!許さんぞーーーーーーー!!!」
屋敷の敷地内を走る横島。
横島の頭上には、満月が光り輝いていた。
その時である。
バサッ!!
「うわっ!?」
横島の目の前に、黒ずくめの怪人が現れたのである。
「・・・・貴様、殺す!!」
ビュッ!!
「のわっ!?」
怪人が着けてる鉄の爪の攻撃を、横島は、なんとか避けることが出来た。
しかし・・・・、
ガサガサガサッ!
茂みの中から、次々と怪人が現れる。
「こ、こらあかんっ!!」
横島は、「閃」の文殊を作り、地面に叩き付けた。
辺りを、閃光が包む。
横島は、突然の閃光に混乱する怪人を避けながら、なんとか逃げ出せた。
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・・。」
息を切らせながら、横島は、近くにあった巨木の木陰で、休むことにした。
「・・・・・・・そういえば、なんで俺、美神さんのために戦ってるんだっけ?」
横島はふと考えた。
「金が好きで好きで、好き勝手な生活をして、世の中ナメてて、わがままでゴーマンで根性曲がりで、大酒飲みで、気の向かないことは絶対にしなくて、一攫千金しか頭に入ってない女なのに・・・・・。」
横島は、夜空を見上げる。
満面の星が輝いていた。
「でも、時々優しい所もあって、けど、涙脆いこともあって・・・・・。見栄はってるだけだけど、心は傷つきやすくて・・・・・。」
・・・・・・・守ってあげたい・・・・・・・
横島は、心の中でそう思った。
「・・・・・・・・・・・・・そういう事か。」
「!!」
横島の目の前に、ロバートがいた。
霊波刀を構える横島。
「待て。お前と戦う気はない。」
「・・・・何だと?」
ロバートは、ジャッジメントを、鞘に収めていた。
横島は、ロバートを警戒しながら、霊波刀を消した。
「・・・・・・・参った!」
「はひ?」
「参った参った!お前の、ミス・ミカミに対する思いに負けたよ!」
「????」
頭に?マークを浮かべる横島。
ロバートは、その場で笑ってた。
「ミス・ミカミは、とりあえずあきらめとくよ。」
「へ?」
「だけどね・・・・・・。」
ロバートは、横島に顔を近づける。
「な!!お、俺はホモじゃないぞ!!」
そう叫ぶ横島の耳元で、ロバートは言った。
「月のない夜には気をつけたまえ。」
「!」
ロバートは、笑いながらその場を後にした。
「・・・・・・。」
横島は、ただその場で、呆然とするしか無かった。
なんだか知らないけど、今回の見合いの件は、無かったことになった。
なんでも、ロバート自身が願い出たらしい。
・・・・・・・そんなに私が気に入らないっていうの?
「そうかも知れませんね〜。もしも結婚したら、散財して、屋敷が潰れる・・・・。」
バキャッ!!
「ぶっ!!」
ったく・・・。一言多いのよ!!
さてと、帰るとしますか。
ただいまの所持金。
金貨300万3200枚ナリ・・・・。
続く・・・・。
今までの
コメント:
- 前回はあれだけ格好よいところを見せた横島クンなのに、イキナリお家芸の「戦術的撤退」ですか(笑)。そんな横島クンがふと漏らした本音がロバートの心を打ったみていで、結果オーライと言ったところでしょうか? ただ中途で出てきた「怪人」の存在が少々唐突だった上に、横島クンがその後彼らについて何も気にしていないような点に違和感が感じられたので今回は中立票にさせていただきました。全体の流れとしては何ら問題は無かったと思いますので、余り気になさらないで下さい(爆)。次回も楽しみにしております♪ (kitchensink)
- 昔ならともかく、今の横島が逃げるとも思えないんですが・・・いきなりの展開においおいっ!と思ってしまいました。美神さんに対する横島くんの気持ちは恋とか愛とかそういうもんじゃないみたいですね。幼子に与える親の気持ちのような・・・。何かいいなぁ、と思ったので。これから二人がどういう関係になっていくのか、気になったり。 (veld)
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