ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(18)


投稿者名:リュート
投稿日時:(03/ 1/ 4)

「何やってんの!もう一度!!」
「わ、分かってるアル!」
 厄珍はヘリを旋回させる。
「むうおおお!!」
 蘭丸が何か構えをとる。
「シンダラ!!!緊急回避だ!!」
 俺は何か嫌な予感がしてシンダラを急上昇させる。
「今度こそアル!!」
 そして、厄珍がミサイルを発射しようとした時……
「ほお〜〜〜はああ!!!」
 なんと蘭丸は蜘蛛の糸みたいのを手から出してヘリに絡ませる。
「あああ!!!」
 ドコオオオオンン!
 ヘリはプロペラが蜘蛛の糸に絡まり動きを止め落下して爆発した。
「令子ちゃん!!ヘリの代金も請求させてもらうアルよ!」
 厄珍はどうやらパラシュートで脱出したようだ。そして美神さんも……
「ノスフェラトウは何所!」
 蘭丸の後ろにおキヌちゃんに支えられ、降りる。
「おキヌちゃん、ありがとう!」
「はい!」
 そして俺達も二人のそばに降りる。
「もう一度聞くわ!ノスフェラトウは何所!!」
「尋ねられなくともすぐ連れて行ってやるわ!」
 そして二人は構えるが……
「クビラちゃんが〜〜最上階の部屋に〜〜居るって〜〜」
「へ!?」
 冥子の言葉に呆ける美神さん。
「ふっ……と言う訳です。美神さんはノスフェラトウをお願いします。蘭丸は俺達が倒しますよ!」
「そうよ〜〜令子ちゃんは〜〜ノスフェラトウを〜〜倒して〜〜」 
 そう言って、俺と冥子さんは美神さんの前に立つ。
「わ、分かったわ!後はお願い!」
 美神さんは城の中に入る。
「まあ、よかろう……かかってくるがいい!」
 蘭丸の声と同時に俺は草薙の剣を抜き、蘭丸に斬りかかる!
 蘭丸の刀と俺の剣がぶつかり合い、斬り合うが……どうやら剣の腕では俺の方が分があるらしい。
「おぬし、かなりの腕だな……だがこれでどうだ!!はあああ!!!」
 さっきと一緒で蜘蛛の糸を出して辺り一体を蜘蛛の巣に変えてしまう。
「ふはははは!この糸に触れたら最後……私の糸は捕らえた獲物を決して離さない!」 
 蘭丸は蜘蛛の糸の上を歩きながら言う。
 確かにこれじゃ蜘蛛の糸に囲まれて少しでも動くと糸に触ってしまい身動きが取れない……だが弱点がある。
「冥子さん!アジラ一丁!」
「は〜い!アジラちゃん〜〜お願いね〜〜!」
 冥子さんの影からアジラが出てくる。
「アジラ、蜘蛛の巣を燃やせ!!ついでに文殊『炎』発動!」
 俺の声とともにアジラは火を吹いて文殊は炎を放ち、蜘蛛の巣を燃やす!
「何!!」
 あ……蘭丸驚いてる、実はこの弱点はさっきヘリが爆発した時に蜘蛛の糸が燃えていた所からヒントを得たんだ。
「くっ!!」
 蘭丸の所にまで炎が来た為、蘭丸は上に跳んで逃げようとする……かかったな!
「シンダラ!」
 俺は声を出すと同時にジャンプする……そしてシンダラが下に滑り込みように来て蘭丸の方向へ飛ぶ!
「おわ!!」
 蘭丸が驚くがもう遅い!!空中では回避不能だ!!
 蘭丸は刀でガードしようとするが、俺は草薙の剣と文殊「剣」で霊気剣を作り、二刀流にする。
「奥義!十文字斬り!」
 俺の剣がクロスして蘭丸の刀を破壊してそのまま蘭丸を十字に切り裂く!!
「ぐふああああああ!!!まさかこの私が……人間ごときにやられると…は……ぐはあ!!」
 そして蘭丸は城の屋根の尖った部分に突き刺さり、本来の姿の白い大きな蜘蛛に戻り、しばらく痙攣した後……消えた。
「な、何とかなりましたね……冥子さん……」
「そうね〜〜蘭丸さんって〜〜影が薄いけど〜〜実は強かったのね〜〜」
 ………冥子さん……あいつ浮かばれませんよ……まあいいけど……
「それじゃ、美神さんの援護に行きますか!」
「は〜〜い!」
「私は、応援しかできないですね……」
 そして俺達は美神さんが向かった、最上階に行く!



 その頃、美神さんは……
 最上階の部屋にノスフェラトウは居て、舞を踊っていた。そしてその天井に瀕死状態の蘭丸が降りてくる。
「お館……さま……どうか私のパワーを受け取りください……最後のご奉公を……ああああ!」
 そして、蘭丸はノスフェラトウに吸収された。
 舞が終わり、扇子を閉じた時、部屋の中に槍を構えた美神さんがいた。
「おみゃあか……ようここまで来れたな……」
「あんたにノウノウと生きていられちゃ……こっちが迷惑なのよね!死んでもらうわ!!」
「ほほう!!このワシを殺す?人間のおみゃあがか?面白い!やってみてちょ!」
「言われるまでも無いわよ!あんたみたいな腐れ妖怪は……このGS美神令子が極楽へ逝かせてあげるわ!はああ!!!」
 そう言って美神さんは槍を突く!
 だがノスフェラトウは扇子で槍をさばく。
「でああああああああ!!」
 美神さんは槍の連続攻撃をするがすべて扇子で流される。
「あははは!そんな腕でこのワシが倒せると思っとったのか!!はあああ!!」
 今度は逆にノスフェラトウが至近距離で衝撃波を放ち、美神さんに直撃する……そして柱にぶつかり、美神さんは血を吐く!
「はっははは!この時代の悪霊払い師は他愛もないのう……トドメだでな!はああ!!」
 そういって美神さんに衝撃波を放つ!
「でああああああ!!!」
「何!!!」
 美神さんはスライディングで衝撃波をかわして、そのままノスフェラトウに向かって行く!
「はあ!!」
 そして、美神さんは槍をノスフェラトウの心臓目掛けて突く!
 ノスフェラトウは扇子で防ごうとするが貫かれ、そのまま心臓に突き刺さる!
「ぎゃああああ……おのれ女め……がああああああ!!!!!」
 ノスフェラトウは苦しむが……
「ああっぐああああ!!………なんて嘘だがね!」
「へ!?」
「はあああああ!!」 
 ノスフェラトウは力を入れて槍を引き抜き粉々にする。
「あ、あたしの450億が……はっ!」
 美神さんが呆然としてる暇もなく今度はノスフェラトウの顔や体が変形して角が生え、翼が生え、本来のノスフェラトウの姿に戻る。その姿は悪魔そのものだった。

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