ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(17)


投稿者名:リュート
投稿日時:(03/ 1/ 3)

『……であり、調査に出たオカルトGメンの捜査員も行方不明です……』
 オカルトGメンでも駄目だったか……う〜ん……どうしよう……
 俺と冥子さんは病室に戻り蘭丸が来た事を話した後、しばらく病室にいた。
「出ていったエミ達も音沙汰なしか……どうやら、行くしかないみたいね……安土城へ……このままじゃ東京が……いえ、日本中が……信長の思い通りの世界になってしまうわ……そうなったら……」
「そうなったら……?」
 俺が聞くと美神さんは札束を取り出し。
「これが、これも……全部ただの紙切れになっちゃう!そんなの嫌!耐えられない!!」
「「「だああ!!やっぱりそれか!!!」」」
 俺達はこける……美神さん流石だな……
「いいえ!!世界の秩序と経済を守る為、悪霊や妖怪どもと戦う……それがGSの使命!敵は安土城にあり!!」
 美神さん、最初の前の台詞がなかったら決まってたんでしょうけど……
「わあ、ババが来ちゃった……」
「やりましたわ〜〜あがりました〜〜」
 しかも俺達トランプしてるし……
「みんな!!!」
 美神さんが怒鳴った時、急にドアが開き、廊下には……
「血を採る時間です……」「注射の時間です!」「手術させて下さい!」
 ゾンビどもの大群がいた。どうやら病院までゾンビ達の手が伸びたようだ……
 美神さんは神通棍を出し、唐巣神父は聖書を出し、ピートはファイティングポーズを取り、冥子さんはハイラ、サンチラ、アンチラ、マコラ、アジラ、インダラ、ビカラ、メキラを俺の指示で出し、俺は草薙の剣を抜く。
 そしてゾンビ達が襲ってきた!
「ダンピール・フラッシュ!!」
「父と子と精霊の皆において命ずる!その邪悪なる魂を開放せよ!」
 まず飛び込んできた一陣を唐巣神父とピートの攻撃で倒す。
 その後ろからくるゾンビ達を美神さんの神通棍が炸裂しサンチラが巻き付いて電撃を与える!その横では、アジラの石化光線を照射して敵を石にしたり、インダラの体当たりやマコラの格闘、ハイラの毛針攻撃、メキラのテレポート攻撃、アンチラの鋭い耳でゾンビをメッタ切りにする!!
「今日の草薙の切れ味は一味違うぞ!!」
 俺の剣によりゾンビ3匹ほど切り裂く!!
「アーメン!!」
 そして唐巣神父の攻撃でGSメンバーの攻撃はいったん止む。
 だが倒れたゾンビ達の向こうには、まだいっぱいのゾンビ達がいる。
「これじゃキリがないわ!やばいわね……」
 俺達は窓際に追い詰められる。そして……窓の外に、ヘリが来た。
「令子ちゃ〜〜ん!助けに来たアルよ!」
「厄珍!!」
 そう、ヘリのパイロットは厄珍だった。
「令子ちゃん!早くこっちに乗り移るよろし!」
 ヘリからハシゴが降りてくる。
「さあ!みんな乗って!」
「あ!……このヘリあと一人しか乗れないアル」
「え……!」
 しばらく時間が止まる……
「「「はあ〜……」」」
 美神さん以外のみんな、ため息をつく。
「ここは私達に任せたまえ!」
「そうですよ!美神さん!」
「先生!ピート……じゃ!あとよろしく!」
 そう言ってヘリに乗ってる美神さん。
「「「だあああ!!!!」」」
 この頃、こけてばっかりだな……
「一瞬も躊躇わないんだね……君は……」
「あはは……」
 唐巣神父とピートは呆れる。
「冥子君、横島君、おキヌちゃんも行きたまえ!」
「本当に大丈夫なんですか?唐巣さん、ピートさん!」
 おキヌちゃんが聞くと唐巣神父とピートは笑う。
「ああ……まかせたまえ!」
「僕は吸血鬼です!いざとなったら体を霧に変えて唐巣神父と逃げますよ!」
 なるほど……その手があったか……
「了解!行きましょう冥子さん!」
「は〜い!シンダラちゃん、お願いね〜〜!」
 そして、俺と冥子さんは影から出てきたシンダラに乗る。
「それじゃ、行くわよ!」
 美神さんの声と同時にヘリとシンダラは発進する。



「サンキュー厄珍!」
「やあ〜…な〜に、令子ちゃんの為なら………5000万ドルの3割で手を打つアルよ!」
「だああ!!」
 その言葉に美神さんは、こけてミサイル発射ボタンに頭をぶつける。 
 そして、ミサイルは発射され、バスに直撃して大爆発を起こす。
「なんですって!」
「今何人か死んだような……」
 おキヌちゃんが心配するが、美神さんはそれどころではないようだ。
「危険を顧みず翔けつけたアル!それくらいの報酬は当然アル!」
「1割!」
「駄目アル!3割!」
「1割1分!」
「3割アル!」
「1割1分3厘!」
「お話にならないアル!」
「1割1分2厘!」
「それじゃ減ってるアル!」
 あんた達……そろそろ城に近づいてるんだが……
「1割3分4厘!」
「二割なら!これ以上まからないアル!」
「1割3分五厘!!」
「美神さん!!」
 おキヌちゃんが城の方向を指差す!
 その方向には……城の屋根のガーゴイルの像の前に立つ蘭丸の姿だった!
「蘭丸!!」
 ヘリは蘭丸にミサイルの照準を合わせロックオンする。
「これでも食らうよろし!」
 そう言って、厄珍はミサイルを発射する!
 蘭丸はミサイル目掛けて城の屋根を走り、飛ぶ!!
 そしてミサイルの目の前で刀を抜刀して、その反動でミサイルを真っ二つに切り裂く!
 斬った後に、蘭丸は反対のガーゴイル像に着地、その後ろでミサイルが爆発する。
「ふ……これで分かっただろう!私は影が薄くないことを……」
「気にしてたんかい!!あんたは!!」
 思わずつっこみを入れてしまう俺だった……

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