ザ・グレート・展開予測ショー

戻って来いおキヌちゃん! 全国除霊道派選手権!!!(その16 今までのエピソード編)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(02/12/31)

のっけから説明しよう!

このお話は、おキヌちゃんが主人公である。
霊力のみならず多種能力に渡って霊と戦う術を身につけた者が、競い合って頂点を決めると言うのが、この「全国除霊道派選手権」である。
しかし、できるだけ霊力を使わずにどこまで競い合えるかと言うだけに、ゴーストスイーパーおよびゴーストスイーパーを目指す者には
一切の参加資格が与えられないと言う厳格な決まりがあった。

六道女学院から代表が出ることになっていたが、弓と一文字別の強化合宿に出向いていて出られなかった。
そこで、霊力を大量に使うというゴーストスイーパーには不向きのおキヌちゃんが修業して出ることになった。

それもそのはず、それは、霊力の全く持っていないにも拘らず、ゴーストスイーパー初代試験をぶっちぎり1位で優勝したという
横島の父親・大樹が毎年恒例に開いている大会だった。
大会形式は、テンカウント or ノックダウン形式のトーナメント制に近く、とにかく合計500マイト以内の霊力で10勝すればいいだけの話。

キヌは、苦労して悪運にも恵まれ、勝ち抜いてきていた。
ハヌマン直々の修業のお陰だった。
一試合目の三蔵法子、二試合目のイタダキマン、三試合目のドクターカオス、四試合目の鵺野鳴介 こと ぬ〜べ〜、そして五試合目の
常盤崇 こと 西の朱雀…と、5連続勝利を収めていたが、その5試合目で「霊体式キン○マ睾丸砕き」という、それは睾丸まるごと
相手の霊力と自分の霊力を融合させて暴発させつつ、皮を蹴り上げて男性の性器を
完全破壊させると言う、ハヌマン直伝の荒業を
炸裂させたため、男性人が六〜九回戦をパスしていった。

そして、今、ラストの十回戦が繰り広げられていたが、その相手が意外な人物だった。
16巻で助けたユリ子が、かつてメドーサが葬って雪之丞らを手下にしたと言う白龍会を再建させるほどまで修業して、代表として
這い上がって来ていたのである。


『えーー、こりゃまたびっくり門左衛門!』
『ブッタマゲーー!』

続いて説明しよう!

その十回戦は、予想以上に白熱した。
ユリ子選手の得意な霊力ソーサーを体中に張り巡らせるという、乱れ防御&攻撃に苦戦し、
空中戦・リング上戦を何度と繰り返し、おキヌ選手はついに最強技を見せつけ会場中をにぎわせた。
その名も、「三千世界拳」!!

この技を紹介するには、全てを語らねばなるまい。

       ☆                 ☆                 ☆

「ノ、ノスフェラトゥさま!」
「…わ、ワシは眠らねばなるまい……その前にやっておかねばならないことがある…!」
「いま…、なんと…?やる事があるとか?」
「…監視をつけるのだ。」

蘭丸はよろけながらも話を聞いていた。
光秀にやられた片腕を抱え、地を押さえつける姿が痛々しい。
だが、結局は蜘蛛魔族だけあり、網に這い蹲るように近寄って様子を見ていた。

!?

その状態を、眠る直前のノスフェラトゥは見逃さずに伝令を残そうとしていた。
監視のために、後継を残せと。
ラッキョウ頭の光秀は、すでに落ちて何も聞こえない。
手をゆるがせて、今まさに呪文を唱えるしか術はなかった。

「頼…む……!400年後のどなたか……ノスフェラトゥ…を………!!」

だが、負けじと横で同時に蘭丸が普通の蜘蛛の大きさで見守っていた。
400年後の相手を知るまでは、転生ごとに監視することが必要だったからだろう。
それだけではなかった。
監視と介在の人物が必要だったが、蜘蛛にしても、それを生むまでの霊力をもはや持ち合わせていない。

考えに過ぎったところ、地の精霊を悪霊に変えることぐらいしか出来ないと判断した。
そこで、ノスフェラトゥの意思をしのばせ、悪霊パワーを渾身込め、地へ放った!
地を腐らせよ………!!
その思いは、思いがけない台地へ花を咲かした。
それが、死津藻という花。



「父っちゃ、もうすぐ御飯だべ。」
「おおそうか、今行く。」

死津藻という花を触って見ていた母親。
その家族には、子供がいなかった。
子供が欲しいと花に向かって願っていたところ、その花が意思を持っていようなどとは誰にも想像できなかった。
それも、強烈な悪霊の意思が、母親の胎内へ霊力を媒介に子供を発育させるウィルスを作り出していた。
こうして、胎内に宿ったのが、死津藻帰鵺【しづも きぬえ】。
おキヌちゃんの本名だ!
しかし、おキヌちゃんがこうして生まれ、3歳の頃にこの産みの母親を殺してしまうなどとは!!!

ともかく、元は、ノスフェラトゥが眠りに付く直前に放ったと言う「悪魔の意思」が不幸にも、死津喪家に「三河の悪魔」と化して
生まれてしまい、尾呂地岳を揺るがす大悪魔として育って君臨してしまった。
この後、六道家の何代目かと高嶋の何代目かが、この君臨を、国直属で見守る羽目になったが、この時代のヨーロッパから
とある人物が逃げに逃げて飛来してきていた。


「カーオスーーー、そんなに逃げないでよおお♪」
「いやじゃいやじゃ、ワシはぜーーーったいに嫌だじゃと言う取るのに」


そう、600歳代のドクターカオスだ。
この頃には、すでにはげちゃびんの御茶碗で、しびびんびん!
言うまでもないが、この時、まだも愛人のビブロスに追いまわされていたのだ。

「追いまわされるというか、老い回れる頭脳ちゅーか、誰か助けてくれー−い!」

この叫びが、まさか、高嶋数代目の眼に留らなければ、400年後もずっと追いまわされていただろーに……
ともかく、カオスをマリア共々打ち落としたところ、助ける結果になったのだ。

「うわーーん、わたしの、わたしのカオス様ァ、どこに行かれたのおぉぉ♪」

そこへ、六道志乃がカオスの口を押さえた。

「むむん、むむんんむ! (誰じゃ、おんしら!)」
「誰だって〜〜〜いいじゃない〜〜〜〜〜。
 せっかく〜〜〜〜〜〜追われているところを〜〜〜助けたのよ〜〜〜?」

亜音速で飛ぶアンチラにカオスを乗せて、尾呂地岳の陰陽導師低に向かう。
こうして、今までの面子は一同揃ったので、あとは、過去ログの通りに進んだのだ。
この辺から、ダイジェスト版と読み合わせ復習していこう。

       ☆                 ☆                 ☆

以上で、十分に説明したところで、本編に入ろう。


前々回と同様に、前回もラストで気絶してしまったユリ子選手。
起き上がれない状況の中で、カウントが耳元を過ぎていったような感覚があった。
今、どこまで聞き取れたかわからないが、5カウントまで行ったような気はしていた。
時間感覚がそう訴えていた。

かたや、キヌ選手は腰を上げて横島達の方を見る。
今度こそ勝ったと言うために、親指と擽り指、小指をくっつけてピースの形を握り締めて右手を上げる。
でも、その右手は10キロを抱えているようになかなか上がらない。
表情も苦しく、たまたま流れ出た一滴の汗が、キヌの眼に入って染みた。

「ふっ…汗が目に染みます!」

どっ!
会場のおキヌファンが笑をあげる。
こうも疲れ果てて汗ばんだおキヌちゃんが、パルック蛍光灯のような輪をつけた女神のように輝いて見えた。
既に9カウントまで勝利は目前か?と思ったその時、事態は急変した。


……どさっ!


キヌの膝がリングについたと思いきや、スローモーションで地を目掛けてよろけ落ちた。
まるで、一片の花ビラが舞い散るように、膝からするりとドミノのように前身を倒されていった。

「お、おキヌちゃん!」

しかし、声も聞こえぬまま、10カウントが告げられた。
ダブルノックダウンだ。
両者とも、可愛らしい目を閉じてリング上で寝そべる。
こんな機会など、そうそう見られるべき光景ではなかった。

0.000000034343435530535358385030秒もしないうちに、アナウンスが入った。

「あいや、これは珍しい両者ノックダウンあるね。
 死力を尽くした戦いだっただけあるな。でも、どっちが一位か決めなくては駄目ある。」

そうだ。


『ソーダ、ソーダ、そーだちょう!』


ソーダチョウがそうだと突っ込むと羽ばたいて消え去った。
なんなんだ、あれはと言う目で美神は見ていたが、気を取り戻して、リング上に上がろうと、観客席から立ち上がって一目散に走る。
大樹 と ハヌマンも走る…が、横島二世だけ転んだ。

「だーれが二世だ、俺は横島忠夫だ!もう、ナレーターのイケズ!」

なんて言う間にリングロープに手を掛けるが、美神の身体はドバーンと超落雷を上げ、ドリフコントのように真っ黒焦げになった。

「ちょっと令子ちゃん、手を出したらそっちの負けあるよ。」
「げっ、報酬の80億がぱぁになるところだったわ!」

真っ黒焦げの美神は、我慢してリングを見るしかなかった。
おキヌの様態は?勝利はどっち?
正真正銘のラストと最終回が、ついに次回に!!

我々には見守るしかないのだから、全国の女子高生の皆さん、待っててね−−♪
ちゃお♪

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