キズアト〜T〜
投稿者名:ナイン
投稿日時:(02/12/29)
各地に大きな傷跡を残したアシュタロスの事件後、人々は喜び世界を再建し始める。
だが彼の残した「キズアト」は、世界だけではなかった、人々が喜ぶなかあの戦いで
大切なものを見つけ、そして失った「横島」と言う青年だけは喜ぶことも悲しむことも
できなかった。
〜美神除霊事務所〜
「今日も来ないんでしょうかね、横島さん」
ここ数日姿を見せない青年の身を案じ所長に話し掛けるおキヌ
「あの馬鹿!明日来なかったらクビにしてやる!」
一人の所員がいないだけなのに美神の怒声だけが悲しく響く、
「・・やっぱり、ふりきれてないんでしょうか・・・ルシオラさんのこと」
おキヌの一言に美神の愚痴もやむ
知っていた、彼がここに来ない訳を、自分たちにはけして触れることのできない「キズアト」を
「あいつが落ちこんだって死んだ奴が生き返るわけないのに・・・バカ横島!」
自分の言いたい言葉が見つからず罵声を上げ机をたたく
「そんなふうにいうことないじゃないですか!横島さんがかわいそうです!私さがしてきます!」
そういって居ずらくなった事務所をあとにするおキヌ
「ちょっとおキヌちゃっ!」
美神の声を振り切って行くおキヌ
「横島クンがかわいそう・・か」
おキヌの出ていったドアを見つめる
「そんなの・・・わかってるわよ・・・・」
後には美神のつぶやきだけが残った
〜東京タワー〜
夕刻、赤い光だけが支配するこの空間で一人の青年が虚ろな顔で夕日を眺めていた、
「ルシオラ・・・・どうしてこんなことになっちゃったんだろうな・・俺は、・・・俺たちは普通に生きたかっただけなのにな・・・」
その問いに答えるものはいなかった。青年は静寂の中、唯一人空を見ていた
赤い夕日が沈むときまで、
「・・・・ルシオラ・・・・」
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初投稿になりますナインです。
GS美神の終わりがモノたり無くて自分風にアシュタロス戦後をシリアスで書いて見ました。
反対意見でも良いのでコメントよろしくお願いします。
今までの
コメント:
- どうも初めまして。
一応ルシオラーなんで、ルシオラー系の話には大概顔を出してるNAVAです。
いまいち、話の展望がちゃんと見えて来ないんで今回は中立です。
続きに期待してます。はい。
蛇足ですが・・・。
今回はプロローグなんで短いんでしょうか?
一応、経験則として情報提供を。
大体、1話につき8kbくらいまでOKみたいですよ。 (NAVA)
- 初めまして、NAVAさんに同じくルシオラーな紫です。
若干短いですし、NAVAさんがおっしゃられるようにいまいち展開が分からないですが、基本的にシリアスは好きですし、横島の東京タワーでの台詞が良かったので賛成です(笑)。次回からの展開を楽しみにしています。では。 (紫)
- はじめまして!ナインさん!!
NAVAさんと紫さんと同じくルシオラーのハルカです!!
>俺は、・・・俺たちは普通に生きたかっただけなのにな・・・
横島クンの台詞が凄く切ないです。
普通に生きて、普通の幸せを掴み取る・・・
そんな普通なことを掴めなかったのはとても悲しいことですね。
シリアス大賛成です!!次回にも期待して待ってます!!!! (ハルカ)
- 喜ぶことも悲しむことも出来ないってのは辛いですね。喜ぶことが出来ないのは当然にしろ、悲しむことも出来ないってのは。虚しくなってしまう、そんな感じでしょうか。全てが終わった後の、何もなくなってしまった後のような、虚脱感、大切すぎた何かを失ってしまった時に感じる重すぎる喪失感、感情を失ってしまったかのような横島くんの様子が思い浮かぶようです・・・。 (veld)
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