ザ・グレート・展開予測ショー

厄日


投稿者名:ゲン
投稿日時:(02/12/26)

今回は「ブラック」な、ピートの話です
ブラックとはいっても、どこぞのお医者さんや有名魔法使いの名付け親のシリウスさんとも関係ありませんのであしからず


・・・唐巣神父の教会
ピートに会うためにピート達の学校の学校の学園祭にきたアン・ヘルシング(前回参照)は、唐巣神父の教会に宿泊することとなった・・・

はぁ、今日は厄日なんだろうか?父さんが学校にくるし、アンは教会に泊まるし・・・
僕が一体何をしたと言うのですか?神よ・・・
「何を神様に祈ってるんですか、おにぃ様?」
アンが僕の顔を覗きこんでくる
どうやら途中から口に出していたらしい
横島さんの癖が移ってしまったんだろうか?
「それで何が食べたいですか?」
・・・はっ!?食べたいですか?って・・・えぇ!?
「・・・聞いてなかったんですか?」
怒ったような顔で聞いてくる
「・・・ごめん・・・」
思わず謝ってしまう
「む〜、机の上に「急ぎの仕事が入ったから夕食は適当にとってくれ」ってかかれた書置きがあったから、それじゃあ私がつくりましょっか?って聞いたらおにぃ様が「うん」って言ったから「何が食べたいですか?」って聞いたのにちゃんと聞いてなかったなんて酷いですよ、おにぃ様」
うう・・・しょうがないじゃないか、いろいろと考えごとしてたんだから・・・
「それで、何がいいですか?」
改めてアンが僕にたずねる
何がいいって言われてもにんにく以外は特に問題ないしなぁ・・・正直バラの花とかでもいいし
「何でもいいよ・・・ただ、あまり食費はかからない様にね」
アンは裕福な家庭で育ったから食費がどうだこうだっていうのには凄く疎そうなんだよな
うちの教会は凄く貧乏だから余分なお金はぜんぜん置いてないもんし・・・先生はお金に対しての美神さんを見習・・・わないほうがいいけど少しはそういうことも考えないといつか本当に餓死してしまいかねないよな、うん
「おにぃ様〜、もう食べられますよ〜」
へぇ、もう食べられるのか・・・って、ええ!?いくらなんでも早すぎないか?
ふと時計を見てみると、それはさっきよりも1時間ほど進んでいた
・・・やっぱり横島さんの妄想癖が移ったかな?
「早く食べましょう、おにぃさま♪」
そう促されて食卓につく・・・アンさん?これは本当に食べ物なんですか?
今僕の目の前にあるもの・・・どう考えても普通につくったらできっこないと思われるものばかりです。なんだか瘴気が食卓中に漂っています。あっ、いま皿の上にある物のひとつが奇声をあげました。これは生きているんですか?
僕がそんな疑惑の目をかけてもアンは全く気にしていない様子だ、いやそれどころか
「さっ、食べてください♪」
・・・マジですか(泣)・・・わかりましたよ、食べますよ、食べればいいんでしょう
パクッ
一口口に含む・・・そして僕の意識は闇へと落ちていった・・・

・・・う〜ん・・・天井が見える・・・僕どうしたんだっけ・・・頭の中がぼやけて思い出せない・・・それにしても後頭部に妙にやわらかいものを感じるなぁ・・・
「あっ、おにぃ様起きたんですね。」
アンの声が聞こえる・・・
徐々に今の状態がわかってきた
僕は今どうやら横になっているようだ
そしてもし・・・僕の考えが当たっていれば・・・僕は今・・・膝枕をされているようだ・・・
「・・・おにぃ様・・・ごめんなさい・・・私本当は料理作ったの初めてで・・・まさかあそこまで酷いものになるとは思わなくって・・・」
アンの泣き声交じりの声でようやく自分がどうしてこうなったか思い出す
・・・そうか・・・初めてだったのか・・・それじゃあしょうがないな・・・
等と言う言葉で済ますつもりは毛頭無い
いくら初めてだからといってもさっきのはいくらなんでもやばすぎる
だから少しくらいは痛い目を見てもらわないとね♪
僕は体を起こしアンの顔を正面から見る
「・・・それにしてもどうしよっか、夕食?」
反省しているアンに追い討ちをかけ、罪悪感をあおる
そうは言っても本当にどうしよう?
さっきの瘴気にやられてかバラも枯れてしまったし・・・
まぁそんなことはあとで考えればいい・・・いや、待てよ・・・うん、こういえばアンのことだから・・・よし
「ねぇ、アン・・・本当に悪かった、って思ってる?」
「・・・はい・・・」
アンが弱々しげに答える
「私の夕食だけならまだしもおにぃ様の夕食までダメにしちゃって・・・せめておにぃ様の夕食だけでも何とかしたいんですけど・・・」
僕の想像以上に落ち込んでいるようだ・・・
「・・・それじゃあ・・・僕の夕食は・・・アンにしよっか♪」
僕が明るく言う
「・・・へ・・・?」
アンは何を言われたかよくわかっていないようだ
「さ〜てと、それじゃあ寝室にでも行こっか♪」
アンを横抱きに抱える
「えっ、え?ええ!?」
アンが驚いて声をあげる
「あの・・・おにぃ様?私まだ中学生ですよ?」
「気にしなくていいの♪僕が小さいころ(100歳ぐらい)はアンぐらいの歳で結婚している人はたくさんいたんだからさ♪」
「で、でも〜///」
アンが抗議しようとするのもどこ吹く風で受け流す
ドンドンドン
ドアをたたく音が聞こえる
「お〜いピート〜、いるか〜?」
・・・横島さん?なんでいきなり来るんですか?せっかくいいところだったのに
そうは言っても反応しないわけにはいかないので、アンを下ろしてドアへ向かう
ガチャッ
「何の用ですか?横島さん?」
ドアをあけて声をかける。しかしそこにいたのは横島さんだけではなかった
「・・・おキヌちゃんにシロちゃんにタマモちゃんも?・・・本当に何の用ですか?」
実際なんでここに来たのかが皆目見当がつかない
「いや〜実はさ、おキヌちゃんが夕食を作ってくれるってことになって、俺の部屋で4人で食べようってことになってさ。寒いことだしなべにしようってことになったんだ・・・まぁそれまでは良かったんだけどよく考えたら俺んちなべが無いんだよ。それでピート持ってないかな〜って思ってきたんだけど・・・もしもってたら貸してくれないか?」
なべ・・・そういえば神父が片付けているのを見たことがあったな・・・
「ちょっとまってください。持ってきますから」

「ありましたよ、横島さん」
「ああ、すまねぇな」
ようやく見つけたなべを横島さんに渡す
「あ、そうだ。ピートさんもアンちゃんも一緒に食べませんか?」
おキヌちゃんが僕達に言う
「・・・そうですね・・・もしよろしければお願いします」
少し考えてそう答える
何せさっき絶好のチャンスをつぶされたからしばらくはなさそうだし・・・
「アンもいいかい?」
さっきからぼうっとしていたアンにたずねる
「へ?・・・は、はい」
アンが答える
「ということなんですけどいいですか?」
今度は横島さんにたずねる
「ん、別にいいぜ」
「それじゃあ、お邪魔させてもらいます」
「その代わり荷物もつの手伝えよ?」
横島さんが冗談交じりに言う
「勿論ですよ」
僕も冗談交じりに答える
「さ〜てと、そんじゃあ行くか」
横島さんは少し笑うとそう言った
「そうですね、アン、行くよ」
アンに呼びかける
そして僕達6人は横島さんの家へと向かっていった

今日はいい日だったな・・・少し嫌なこともあったけどみんなでなべも食べたし・・・
・・・神よ、今日のよき日に感謝します

終わり

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あとがき(と言う名の言い訳)

え〜と、初めての短編です・・・うわっ、やばっ(滝汗)
いや、最初は普通にピートの話を書いてたんですよ?でも途中で黒神父とか黒ジークとかがね?ただちょっと対抗したかっただけなんですよ?・・・って言うかこれ黒じゃないじゃん(汗)むしろ・・・鬼畜?・・・よし、これは黒ピートじゃない、鬼畜王子ピートだ(爆)
・・・ああ、反対票の嵐が見える

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