ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(7)


投稿者名:リュート
投稿日時:(02/12/25)

さて今回は美神が出ます!お楽しみに!
kitchensinkさん、veldさん、TAITANさん感想ありがとうございます。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします。
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 モガちゃん人形事件から半月、俺達はリゾートに出る謎の人影事件を解決したり………(これは、夫婦喧嘩して家を出た人魚を捜す為、半魚人がリゾート近くを捜索していた。俺は海で泳いでると人魚の方に偶然会って、話してるうちに相談され愚痴を聞かされた。その後、半魚人が部屋に来て謝り元のさやに戻った。でも何故かおキヌちゃんが海にいる間俺の肩にのっかっていた……聞いても「私の勝手です!」と言われるし……なんで?)
 
 幽霊船狩り事件などを解決した。(これは、幽霊船は潜水艦だったので最初の魚雷を「撹乱」の文殊で回避し、呪符入り爆雷を落として移動不能にさせた。だが何故かその後、鱶町のじいさんが現れ「はっはっは!わし以外の人間にやられるとは所詮お前はその程度だったんじゃ!」と言ってその言葉に怒った貝枝の幽霊がじいさんを殴り、二人とも殴り合いを開始した。その殴り合いは10分後、両者KOで幕を閉じた)
 
 そして今日は……
「新築マンションなのに建物の相が悪かったらしく、周辺の霊が集まってきて人が住めなくなってしまいました。そこで除霊をしたいのですが……なにしろ千体以上もいるためGSをもう一人呼びたいのですが……誰か心当たりありませんか?」
「ええ〜〜!と〜〜っても〜〜頼りになる人が〜〜いますよ〜〜」
 依頼人の質問に冥子さんは嬉しそうに答える。そしてその人に連絡先の書いてある紙を渡した。
「それでは、この方を呼んでおきます。明日の10時にマンションの前に来てください」
「は〜〜い!それでは〜〜また明日〜〜」
 冥子さんがそう言うと、依頼人は少し不安そうに帰っていった。
「それで、その頼りになる人って誰ですか?」
 俺は冥子さんに質問する。まあ帰ってくる答えは分かっているが……
「私の一番の友達の〜〜美神令子ちゃんよ〜〜。すっごく強くて〜〜頼りになるの〜」

「きょ……共同作戦!?待ってよ!そんな話聞いてないわよっ!!」
 次の日、俺達がマンション前に来ると依頼人と口論していた美神さんがいた。
 美神さんは冥子さんの顔を見て引きつった顔をする。
「め、冥子が……相棒……じゃ、私はこれで……」
 そう言いながら逃げようとする美神さんを冥子さんが通常の3倍の速度で動き、美神さんの髪を捕まえる。
「私は令子ちゃんと〜〜一緒にお仕事できるのを、楽しみにしてたのよ〜〜。そんな言い方ないじゃないの〜〜。今回の仕事は二人いないと〜〜成功しないのよ〜〜だから私が〜〜令子ちゃんを呼んだほうがいいって言ったの〜〜お願い〜〜いいでしょ〜〜?」
「同業者は私だけじゃないでしょ!?他をあたって、他を!」
「令子ちゃんがいいの〜〜!!令子ちゃんじゃなきゃイヤ〜〜!!」
 冥子さんは首を横に振ってイヤイヤする。
「あの〜、おとりこみの所をすみませんが、貴方が冥子さんのお友達ですか?」
 おキヌちゃんが美神さんに聞く。
「お友達というか……ま、知り合いよ!」
「ひどお〜〜い。お友達じゃないの〜〜」
 美神さんは否定するが冥子さんはお友達だと言う……
「そういえば!貴方達に自己紹介してなかったわね……私はGS美神令子、美神除霊事務所のオーナーよ!貴方達は?」
「初めまして、冥子さんに雇われた幽霊のキヌといいます。こちらが冥子さんの助手の横島さん、GSの修行の為に雇われてるそうです」 
「よろしく、美神さん!」
 俺は手を差し出すと美神さんと握手する。
「よろしく、横島くん。それにしても冥子の助手ね……あんたも苦労してるでしょう?」
「ええ、いつ式神が暴走するかわかりませんからね……でも俺が入ってから一度も暴走したこと無いですよ」
 俺がそう言うと美神さんは驚く。
「へえ〜、あの冥子がね……よっぽど助手に恵まれたようね。どう、私の助手にならない?時給250円出すわよ?」
 じ……時給250円……生活出来ないぞ、それじゃ……
「い、いえ……遠慮しておきます………それより仕事はどうします?」
「そう?残念ね……まあ、冥子が暴走しないならこの仕事引き受けるわ!」
「本当〜〜!令子ちゃん大好き〜〜♪」
 そう言いながら冥子さんは美神さんに抱きつく。

「このマンションは採光を考えて、上階へ行くほど面積が小さくなっています。なるべくユニークなデザインにしようということで、複雑な多層構造にしたんですが……」
 依頼人は額の汗を拭きながら説明する。
「最上階のこの部分が、鬼門から霊を呼びこんでしまうアンテナになっちゃってるわね。どうするの?これじゃ祓っても祓っても霊が集まってきちゃうわよ」
 地図を指しながら美神さんは言う。
「私と横島さんが〜〜周りの霊を食い止めてる間に〜〜令子ちゃんは結界を作って進入を止めて欲しいの〜〜」
「その後三人でたまった霊を除霊すれば、問題の部分を改築して人が住めるようになるって訳ね。OK!それじゃさっそくかかりましょう!」
「すご〜い。令子ちゃんて攻撃系の道具はほとんど使えるのね〜〜私は霊能者っていっても〜〜、自分では何にも出来ないのよ〜〜」 
 冥子さんは美神さんの装備を見ながら言う。
「まあ、冥子さんには式神を操る能力があるからいいじゃないですか。それじゃフォーメーションFで今回行きましょう!」
「は〜〜い!バサラちゃん、インダラちゃん、サンチラちゃん、ハイラちゃん、出ておいで〜〜〜」
 バシュ!!
「それじゃ行ってきます。おキヌちゃん、留守番よろしく!」
「わかりました、皆さん気をつけてくださいね!」

 そして俺達は一気に屋上に上った。バサラで霊達を吸い込み、インダラに冥子さんが乗り階段を登り、ハイラの毛針攻撃とサンチラの電撃が炸裂し、冥子さんがGS試験の頃の話しをし、それで美神さんが後悔する。……あんまり急いでなかったかも……

 俺達が屋上に着きそうになっていた頃、おキヌちゃんと依頼人はお茶を飲んでいた。
「ふう……やっぱりお茶は静岡ですね……『いや、お茶と言えば宇治だ』……え〜!静岡ですよ……『いやいや、あんたはまだ若い。お茶といえば宇治だ』……私、幽霊300年やってますよ!静岡です!『宇治だ!』静岡です!『宇治ったら宇治だ!』静岡ったら静岡ですよ!………」
 その後、このお茶討論は俺達が帰ってくるまで続けられた。
 
 俺達はやっと屋上にたどり着き、美神さんが結界を張り始める。
「結界を作る間、奴らを近づかせないでよ!!」
「了解!」
「はい〜〜!」

 それからしばらくの間俺は草薙の剣で霊を斬り、ハイラとサンチラが冥子さんを守り、バサラが霊を吸い込んでいた。だがそろそろ式神が限界だ……
「冥子さん!もう式神がバテてる、フォーメーションLに変えるぞ!」
「分かったわ〜!バサラちゃん、ハイラちゃん、サンチラちゃん、戻っておいで〜〜!」
 バサラ、ハイラ、サンチラが戻るそのスキをつき冥子さんに襲ってくる悪霊達!
「ここは通さん!散霊弾!!」
 ガガガガガガガ!!!!
 俺は剣を持っていない左手に霊力を集中させ、サイキックソーサーの破片バージョンを沢山出し、一気に打ち出す。そしてそれが悪霊達に炸裂し、悪霊達は消滅する。
「シンダラちゃん、アンチラちゃん、アジラちゃん!出ておいで〜〜!」
「結界張り終わったわ!これでもう霊は増えないわよ!」
 式神達が出た直後に美神が結界を張り終わる。
「よっしゃ!それじゃ、総攻撃開始!!」
 その後、全員で各階に残った悪霊を除霊して仕事が終わった。

「ふう……疲れた……」
「そうね〜〜〜式神ちゃん達も〜〜くたくただから〜〜休ませないと〜〜でも〜〜今日は令子ちゃんと〜〜仕事出来て〜〜嬉しかったな〜〜♪」
 冥子さんは、仕事の疲れを感じさせないぐらい元気だった。
「お疲れ様でした、冥子さん、横島さん!!ところで……お二人に聞きたいことがあるんですが……」
 おキヌちゃんが迫力のある顔で迫ってくる。
「な、なんだい?おキヌちゃん……」
「な、な〜〜に?おキヌちゃん……」
 俺と冥子さんはおキヌちゃんの迫力に押される………そして……
「二人とも、お茶は静岡が一番ですよね……?」
 ……しばらく沈黙そして……
「「へっ?」」
 俺達はただマヌケな返事しか出来なかった……

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