ザ・グレート・展開予測ショー

美神の秘密  ver.NAVA


投稿者名:NAVA
投稿日時:(02/12/22)

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*警告                              *
*この作品は、黒犬さん著作『西条よ永遠なれ!!』のオマージュです。*
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「ふ〜。
 面倒よね〜。
 何の用かしら?」

呟きながらオカルトGメンのオフィス内を歩くのは当代きってのGS美神令子。
実力はピカイチ、華麗で色気ムンムンな除霊が人気の元(本人談)である彼女は露出も十分。
ボディコンスーツに身を包み、その素晴らしい身体を惜しげもなく披露している。
その色気は丁稚を時給250円で雇えてしまうほどだ。
そんな彼女は今現在、母であり、オカルトGメンの重鎮でもある美神美智恵に呼び出されていた。



ドンッ!!!



「キャッ!
 す、すいません!急いでるもので!!」

「あ、いたたたたたたた・・・・」

令子が曲がり角を曲がろうとした時、誰かがぶつかってきた。
相手はけっこうな勢いでぶつかってきた来たために、令子はその素晴らしいヒップをしたたかに打ち付けることとなった。
本日着用の紫のせくしぃパンツもご開帳している。

「ちょっとアンタ!!!」

文句を言おうとした時には既に遠くへ走り去っていくGメンの女子職員。

「ったくもー!
 サイッテー!!」

お尻の汚れを払いつつ一人愚痴る令子。
額にイゲタマークを浮かべつつ、当初の予定通りに美智恵の執務室へ向かう。
どうせあと20mもない場所だ。

――――ママに文句言ってやる!!

そう意気込んで、令子は美智恵の執務室をノックも無しに開けた。

「ママ〜?
 入るわよ〜?」













今日は令子ちゃんが先生の執務室に呼び出されているはずだ。
恐らく、先日のミーティングで民間のGSにも応援を要請すると決まった件についてだろう。
その証拠に担当である僕も呼び出されている。

「ん?そろそろだな。
 行くとしようか」

少し早いが先生の執務室へ行くことにしよう。
最近、令子ちゃんは横島君と良い雰囲気になっている。
僕としては早い段階で手を打ちに行ったのだが、そこでとんでも無い失態を犯してしまった。

――――墓まで持っていくつもりだったこの秘密がバレるなんて!!!!

内心で激しく慟哭しつつ、ヅラの位置を手で整える西条。

あの・・・あの素晴らしい巨乳が横島君の物に?!
却下、却下だ、大却下だ!!
今度の仕事で何とかポイントを回復させなければ駄目だ!!!
そう意気込んで美智恵の執務室へ入る西条。




程なくして令子が訪れる。



「ママ〜?
 入るわよ〜?」










私がママの執務室へ入った時、そこに居たのは西条さんだけだった。
西条さんは私を見て絶句している。
視線は・・・私の胸の辺りに固定。
はぁ・・・これだから男って。
西条さんも男なのよねー。
確かに今日のはいつもより強調し過ぎかなー?
ま、西条さんがこんなことするのも珍しいし、男が私の身体を見るのは珍しいことじゃない。
というか、ついに西条さんも私の色気にメロメロ?
それにこの前のヅラ事件。ププッ
大笑いしたのをまだ謝ってなかったっけ。
ま、今回だけは無料にしておいてあげるわ。


自分の魅力を再認識してご満悦な令子。
呆然と令子の胸を見つめる西条。
西条の呆然とした様子が更に令子をご機嫌にさせる。

「西条さん?
 ママはまだ来てないの?」

「え・・・・・?
 あ、ま、まだ来てないようだね。
 僕も来たばっかりなのさ」

言って視線を泳がせる西条。
せわしなく視線は彼方此方に飛びまくり。
しきりに令子の胸へ視線を向けようとして・・・途中で思いとどまる。
さらには自分のヅラの位置を気にし始めているようだ。

――――クスッ。意外に西条さんって可愛いところあるのね。

そこへ美智恵が登場。
西条と令子へソファーに座るように勧めようとした時、異変に気付いた。
気付いてしまった。

「や、やあねえ。
 西条さんだけならともかく、ママまで見ないでよー」

ちょっと顔を赤らめて冗談っぽく抗議する令子。

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「あの・・・どうしたの?
 その気の毒そうな視線は?」

「いや・・・その・・・・」

西条は言いよどむ。
そんな西条の困り顔を見た美智恵は意を決する。













































「・・・・ズレてるわよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・令子の『特大豊胸パット』が・・・・・・・・」























真っ白な沈黙。
そして。









「い、い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!!!!!」

叫びながら令子はパットの位置を元に戻す。
それからジャケットのポケットを弄る。
あった!!!!
瞬間、彼女は音の壁を越える。

0.1秒――――令子は謎の薬を取り出す。
0.2秒――――令子は謎の薬のキャップを開ける。
0.3秒――――令子は1mほど離れた西条の口へ数滴ほど謎の薬を放り込む。
0.4秒――――西条は訳も分からずに謎の薬を飲み込む。
0.5秒――――美智恵は令子の異変に気付く。
0.6秒――――令子は西条の位置から2mほど離れた美智恵の正面に移動する。
0.7秒――――令子は美智恵の顎に手を添える。
0.8秒――――美智恵は手を払いのけようとするも、令子の謎の薬は目の前。
0.9秒――――令子は美智恵の口へ残りの謎の薬を放り込む。
1.0秒――――美智恵は驚いてつい、飲み込んでしまう。




悲鳴から僅か1秒間の出来事であった。



「「な、何(よ)だ今のは?!」」

「フフ・・・ウフフフフフフ。
 アハハハハハハハハハハ!!!!」

令子の哄笑に怯える西条と美智恵。

「私の秘密を知ったからには・・・ネ♪
 きっとここの女子職員とぶつかった時ね。
 良かったわ〜。
 他に見た人はいないもの。
 あ・・・もしかしてあの職員、私の秘密を見たから逃げたのかしら?
 だとしたら・・・・いえ、念のためにも・・・フフフフフフフフフフ・・・・」

令子の危ない雰囲気に怯みながらも美智恵は何とか問い質す。

「だから何なのよ?さっきの薬は?!」

「大した物じゃないわ。
 前にカオスにマリアの修理費を貸してやった時に、利息として分捕った『時空消滅内服液』よ(はぁと)」

「「はぁ?」」

「多分、二人が24時間以内に強烈に印象に残ったことと言えば・・・ウフフフフフフフフ」

額にイゲタマークを張り付かせつつ、冷たく笑う令子。





「「ちょ、ちょっと待てぇ!!!!!」」


ドップラー効果を伴った叫び声を最後に二人は姿を消す。
過去へ旅立ったのだ。彼女達は。




「・・・今、私、何の話をしてたんだっけ?」







こうして美神令子最大の秘密は守られた!

必要とあらば親ですら容赦しない美神令子!

やはりこの女に勝てる者はいないのか?!





「令子〜〜〜!!!!!覚えてなさいよ〜〜〜〜!!!!!(怒)」


「終わりだー!!僕はもーおしまいだー!!」









――――嗚呼、美神よ永遠なれ!!!(哀





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