ザ・グレート・展開予測ショー

楽しいすごろく?(2)


投稿者名:3A
投稿日時:(02/12/17)

男は嬉しそうに踊っている。
「良かった!良かった!」
何度も何度もその言葉を繰り返している。
「………あ…あの〜あなたはいったい…?」
しばらくして小竜姫が言った。
「…良かった!良かった!」
男はまったく聞いてなかった。
「………あの〜あなたはいったい何者なんですか?」
少し声を強くする。
「…良かっ………私ですか?私の名前はサンです。」 
男はやっと踊りをやめてメガネをかけ直した。
「サンさんですか。ここは…」
「サンですよ。サンは二つもいりません。」
「………」
「…でここどこなの?」
今度はタマモが言った。
「ここは…ですね…まあ、ある妖怪の中でして…」
『妖怪!?』
「ええ…まあ今は私が妖怪というか…」
サンは頭をボリボリ掻きながら言った。
『え!?』
「なんでもサイコロやルーレットを使うゲームみたいな物がたくさんあつまり妖怪になったらしく…ブラブラしてた私を閉じ込めて、しかしこの妖怪は弱っていて…死んだんですが…ゲームをしないまま死んでいくのは未練だったので私に一つお願いしたんです。
一回だけでいいからゲームをしてくれと…それで私に少し霊力を与えたんです。」
言い終えるとサンはどこからだしたのかわからないがお茶を飲み始めた。
「…お前出ようと思えばでれるんじゃねえのか…」
横島が言った。
「出れますよ。出ようと思えば。」
サンはあっさり言った。
「じゃあ…なんのために私たちをここに連れ出したのよ。」
今度はタマモだ。
「言ったじゃないですか。一度ゲームをしてくれと頼まれたって…約束は守らないといけません。
しかしつい寝てしまったらだいぶ時が過ぎてるみたいで…あわてて約束を思い出したんです。」
「…こいつバカ?」
タマモはぼっそっと言った。
その場にいた全員(サン以外)タマモと同じことを思った。
「さてと…今からゲームスタートです!」
サンはいつのまにか大太鼓をだしておおきな音をだした。
『は!?』
そして横島の手に小さいサイコロが現われた。
「…え!?」
「あなたがまず一番です。投げてください。」
「あ…ああ…」
横島はサイコロをひょいっと投げた。
サイコロが一度か二度はねて「4」が出た。
「はい。それでは恐怖ゾーンレベル1へ進みます。
「え!?ちょ…ちょっとまて!?恐怖ゾーンって…」
横島は消えた。
「横島さん!?」
「はい。二番目はあなたです。」
今度は小竜姫がサイコロを投げた。そして「3」がでた。
「ああ…いきなり…」
サンの表情が変わった。
「え?え?な…なんなんですか?」
「ああ…それでは恐怖ゾーンスペシャルバージョンへいってらっしゃい!」
「ええ!?」
小竜姫は消えた。
「はい。今度はお嬢ちゃん。」
三番目はパピリオだ。
「3はでないように…でちゅ。」
サイコロを強く握り締めそして投げた。でたのは「1」だった。
「安全なところだよ。いってらっしゃい。」
「ほっでちゅ。」
パピリオは消えた。
「次は拙者でござる!」
いつのまにか元気になったシロがサイコロを投げる。でたのは「1」。
「お嬢ちゃんと同じだね。」
シロは消えた。
「はい…最後はあなた。」
タマモにサイコロを渡す。
「………」
タマモは投げた。でたのは「5」。
「おお…おめでとう!それではハッピーゾーンへいってらっしゃい!」
「ハッピーゾーン!?ちょっとま…」
タマモはサンにいったいなんなのか聞く暇もなく消えてしまった。


今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa