ザ・グレート・展開予測ショー

パラレル大作戦!! こんな出会いでもいいじゃない!1


投稿者名:★
投稿日時:(02/12/16)



『みんなーっ!!ニュースよ、ニュース!!』

 机を背負った机妖怪の愛子がバタバタと教室に駆け込んでくる。

「どうした?また妖怪でも出たのか!?」

 タイガーと令子とエミ、結婚するならどちらがイイかという、本人に聞かれたらまちがいなく殺される内容の話をしていた横島が愛子の様子に声をかける。

『そんなんじゃなくて、また転校生が来るみたいなの!』

「女かっ!?」

 その内容にすぐさま飛びつく横島。
 その態度に、先ほどまで結婚談義に花を咲かせていたタイガーも呆れ顔だ。

『それはまだわかんないけど……』

「そこがわからんと話にならんやろがっ!!報道するならきちんと取材してこんかーッ!!人間だなっ!!女かっ!!美人かっ!!」

『……!!』

 横島がいつぞやの調子で愛子に叫んでいると、いつぞやのように教室のドアがガラッと開いた。

『ぜ、全部あってる。』

「なにっ!!」

 驚いた顔の愛子の言葉に反応し、バッとドアの方を振り向く横島。同じくクラスの皆もドアの方に視線を集中させる。
 そのクラスの異様な雰囲気に、黒髪の少女がドアに手をかけたまま固まっていた。

「えーと、私、今日からここに……」

「一目見たときから好きでしたーッ!!付き合ってくださーいッ!!って言うか、けっブヘッ!?」

 とりあえず自己紹介をしようとする少女に、バッと飛び掛る横島。
 だが、間違いなくこのクラスの誰より美人なこの少女に、横島なんぞ近づけてたまるか!と、クラスの男子全員(タイガー含む)の阿吽の呼吸の滅殺コンビネーションに、さしもの横島も沈黙する。

「もう平気です、悪は滅びました。」

 クラス委員のメガネの少年がさわやかな表情で、内心決まったと思いながら少女に話しかける。

「ひどいじゃないですかっ!1人をよってたかって殴るなんて……」

「えっ!?」

 だが、少女は飛び掛ってきた横島に嫌悪を感じなかったのか、逆に彼らに非難の声を上げる。

「あの、大丈夫ですか?」

「う、ううん……」

 少女はボロクズのようになった横島に近づくと、心配そうに話しかける。
 それを目の当たりにしたクラスの全員は、その異様な事態に固まっている(男子の中にはショックのあまり自我が崩壊しかけているものまでいる)。

「!!お嬢さんッ!」

 吸血鬼以上の生命力を誇る横島、瞬く間に瀕死のダメージから回復し、バッと立ち上がる。

「僕と付き合ってくださーいッ!!」

 その回復力に驚いた少女の手を握り、いつものよーに告白する。
 それを見たクラスの誰もが、いつものように横島がぶっとばさると予想する。

「はい……」

 しかし、少女はそう返事をすると、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにうつむいた。

「「「「「『……何ィーーー!!!!』」」」」」

 誰も予想しなかった(告白しておいて横島もその答えは予想外だった)その返事に、この日の朝は彼らの絶叫から始まった。




【あとがき】

 と言う訳で、第1話です。

 意外と反響が良かったので、調子に乗っている★です。

 いきなりやってしまったわけですが、この時期の横島くんならこんなもんだと思うのです。

 名前は出ていませんが、彼の告白をあっさりOKしてしまった蛍ちゃん、彼女の方は一応一目惚れということです。

 ちょっとわかりにくいと思うので状況説明でした。

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