ザ・グレート・展開予測ショー

ロストメモリー(後編)


投稿者名:ユタ
投稿日時:(02/12/14)










一時間後
全員が帰宅し、落ち着いた美神事務所・・・・・
そこへひのめを抱きかかえた美智恵が入ってくる。
取り合えず一連の内容は知っていたが、まず自分が母親そしてこの子が妹だと名乗る。

「そ、そうなの・・・・・正直思い出せないけど・・・・・・・・・・多分そうだった気がする・・・・・・・」

と、美神は少し穏やかな表情で言った。
きっと魂のどこかで家族の絆というものが分かったのだろう、その証拠に美智恵に対しては口調が自然のものになっていた。


「ねぇ、令子・・・?ちょっとこの椅子に座ってくれる?」
「え?うん」

美智恵に言われ腰掛ける美神
母の意図が読めず、少し戸惑いの表情を浮かべるとその頭に何かヘルメットのようなものが装着された。

「今から質問することに全て「はい」と答えてね」
「え、ええ」


「あなたは美神令子ですか?」
「はい」
「あなたは20歳ですか?」
「はい」
「あなたはGSですか?」
「はい」
「・・・・・・・・あなたは人命よりお金が大切ですか?」
「??・・・はい」

がちゃっ!

ビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビ!!!!!!!!

「ギニャアァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

美智恵が椅子の後部に付いているレバーを下げると同時に、美神の体にもの凄い電流が流れる。
2秒半ほどして美智恵はそのレバーをゆっくり上げる。

「な、何するのよーーー!!!」

電流が止まったが黒焦げになった美神が怒りの声をあげる。

「いや、こうすればあなたのお金好きも少しは治るかな〜って?」
「私にだって、人間の倫理、道徳くらい分かってるわよ!一体何だっていうのよ!!」
「そ、そう・・・?」

美神のまともな意見・・・・いや、激昂ぶりに後ずさりする美智恵だった・・・・





それから15分後、至急の用が出来たという事で美智恵も帰り、再び清掃に取り掛かる美神。
シロとタマモも美神に頼まれ、買い物へと出かけていた。

「ねぇ、横島さん・・・本当にこのままでいいんでしょうか?」
「ん?何が?」

オフィスのテーブル上の煎餅をパリパリと食べながら聞き返す横島。

「美神さんのことですよ・・・このままじゃ美神さんが帰ってきたことにならないんじゃ・・・」

「そうか?今の美神さんのほうが前に比べれば清楚でおしとやかで、いいと思うけど」

「でも、何か火が消えたみたいじゃないですか・・・!!前はもっとこう─・・・」

二人の間で今までの美神令子という人物の人柄、行動が思い浮かぶ・・・・・

「何言ってんだよ!人間としてあの女をほっといていいのか!?(汗)
 あのほうがどうかしてたんだよ!・・・・・・そりゃ、色気のない美神さんは少し(大分)つまらんが、
 あの人の性格を矯正するには今しかなんだよ・・・」

「それはそうかもしれないけど・・・・・でも・・・美神さんが美神さんだから好きなんだもん・・・・!
 お金に汚くても、横島さんをシバいても・・・やっぱり元の美神さんのほうが・・・」

おキヌの悲しげな表情に横島は押し黙るしかなかった・・・・・・・・

(・・・は!ひょっとして!!)






・ 

「お風呂の水漏れ?」
「は、はい」

横島とおキヌは事務所の風呂場のドアの前で話していた。
横島の手には修理道具が握られている。

「美神さんも買い物に出たようですし、私こういうこと分からなくて・・・」
「ま、おキヌちゃんの為にサクサク治しますか〜」

おキヌと頼みとあっては断りきれない横島は鼻歌を歌いながらガチャっとドアを開けた。

(横島さん、ごめんなさい〜・・・──(汗))

おキヌは心で謝罪しソソクサと逃げるように現場を離れていった

「さ、チャッチャッと・・・ん!?」
「え!?」

風呂場に入ったとたん、横島の動きと視線が止まった・・・
横島の目に入ってきたもの・・・それは

「よ、よ、よ、横島クン!!?」

バスタブがあがろうとする・・・・・・・・・・・

「み、み、み、みかか・・・美神さん!!」


全裸の美神。

(ぜ、全裸の美神さん!しかも、今の美神さんならいきなり殴られることもない!
 むしろ事故ということにしてくれるかも!いや、これは事故!事故なんや!
 それに記憶喪失の間に起こったことは記憶が戻ると覚えていないということもあるはず!
 いや!きっとそうに違いない!と、いうことは今何しても美神さんの記憶には何も残らない
 とういうワケで・・・・・・」

この間0.1秒

プチ・・・

「み、美っ神さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」

「キャアァァァァァァァァァ!!!」

横島が美神に抱きつくと思った瞬間

「・・・・・・・プチ!・・・・・・・・・・・・・・・・・何しとるかああぁぁぁっ!!!?このケダモノがぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


ズドムっ!!


「ホゲエェェェェえぇぇぇぇ!!」

美神の左カウンターが見事に横島の顔面を捉える。
ドアを突き破って廊下に吹き飛ぶ横島、おキヌそれを遠くからこそ〜っと覗いていた。

(・・・・記憶戻ったみたい・・・ほっ)

多少の罪悪感・・・・・・・・、そしてそれよりも大きい安堵の息をこっそりと漏らした。







10分後





ズバババババババババババ!!!!!!!!!!ビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビビっ!!!!!!!!


「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!堪忍やぁぁぁぁぁ!仕方なかったやんやぁぁぁぁぁ!!」

「うるさい!あんたの性欲の衝動を今度こそコントールしてあげるわっ!!!!」

美神除霊事務所オフィスには記憶の戻った美神、そして先程よりも強烈な電流で悲鳴をあげながら痙攣する横島の姿があった。

「あ、あの美神さん・・・もうそれくらいで・・・」

その光景に「あうあう」と、美神をなだめようとするおキヌ。
だが、今の美神にはそれは通じなかった。

「おキヌちゃん・・・あなた最近、目的のためなら手段を選ばなくなってきたわね」

「うっ!」

美神の一言にビクっと肩を揺らし何も言えなくなるおキヌ。

「うわぁぁぁぁぁぁん!何でオチだけ一緒なんやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」











今日も平和な美神除霊事務所に横島の絶叫と電流の音が響き渡った・・・・・・・・・・・・・・・・













おまけ

「先生!美神さんの記憶が戻ったそうです!」

「令子クンの記憶が?」

「はい、これで一安心ですね」

唐巣に美神が回復したことを報告するピート。
それを聞けば師匠も喜ぶと思い笑みがこぼれる・・・・・・・・・・・しかし

「そうだね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・









































・・・・・・・・・・・・・・ちっ!」




「へ?せ、先生!?(大汗)」

「え?どうしたんだいピート君?そろそろ救いを求める方々の除霊の準備をしなきゃ」

「そ、そうですね(い、今・・・・見逃せない一言と見てはいけない表情を見てしまった気が・・・・・・・・・・・・・・)」

「さ、行こうか」

「は、はい!(汗)」


唐巣に返事をしつつ・・・


(さっきのは幻聴だ、さっきのは幻聴だ、さっきのは幻聴だ、さっきのは幻聴だ・・・)

と、強く自分に言い聞かせるピートだった・・・


            

                  

                    ロストメモリー  完





────────────────────────────────────────────────────
あとがき

今回もお読み頂き真にありがとうございましたm(__)m
一応今後の展開ですが・・・・・・・・・・

ボクの頭の中では


長編      短編4作            長編         短編   長編        短編SS
「温かい想い」→「ロストメモリー(美神SS)」→「シリアスSS??」→4、5作→「ラブコメSS」→「その後・・・おまけSS」
        「おキヌSS?」 
        「シロSS?」
        「タマモSS?」 

と、なっております・・・・・・・・・・・・・完結するのかなぁ・・・・(汗)
まぁ計画と理想と予定を立てるのは自由だからね!!!!??(爆)

では、次回もよかったら読んでください♪ m(__)m


追伸

「黒い霊波刀」の正式名称を募集中!
ネオハンズオブグローリー(仮名)って何げに言いづらかったり(汗)
う〜ん・・・・ハンズオブロイヤル(王者の手)、ハンズオブダークネス(暗黒の手)、ハンズオブカイゼル(帝王の手)
とか考えたんですけど・・・・・・・どれも横島にはもったいねぇ!(笑)
もっと・・・こうコミカルというか・・・ギャグっぽいけど、格好いいというか・・・あー、難しい(汗)
採用者の方には好きなキャラ、好きな内容のSSをプレゼント♪

・・・・・・・・・・・ああ、「別にいらねぇ」という皆さんの声が聞こえる(汗)










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