ザ・グレート・展開予測ショー

ゴーストスイーパー六道忠夫、宇宙霊団激突大作戦!!!  (準備知識編)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(02/12/ 8)

ラハラ……

それは、遥か有明の海遠くから聞こえてきた。
得体の知れない、機械の音だ。
音間が、波間を涙のように軽く揺すらせて近づいてくるのだ。

今日、八月九日は東京国際展示場前に人、人、人…の並ぶ群れがある。
その幾数分化の一の人間が、機械の音に反応して騒ぎ立てていた。
騒ぎ立てるのはモチのロンロンである。


ラッバ、バラバラッバ、パラッパラッパー‥‥

音を立てるその機械の音目掛け、その更に数分の一の人が指差して叫んだ。

「鳥か!」
「飛行機か!」
「いやあれは……」

史大にナビカセカタマン、次第に近づいて来たマン、
それはスーパーマンの決まり文句で始まったが、機械の音は一層やかましくなっていくばかり。
掻き消されそうな位、大きい音がしたが聞こえやすくなった隙を逃さないものがいた。

「……あれは、ナショナルキッドだ!」

しびびん、しびびん、しびびん!
と、並ぶ人間は思わず、お約束の如くに一同シビビン!
それもそのはず、ただの六道夫妻の乗るヘリコプターだったのは言うまでも無い。
ヘリからは、縁から盟菜【めいな】が横に乗り出していた。
国際展示場を見下ろして、シビビンする光景を見逃していなかった。

「ね〜〜冥子ママ〜〜〜〜?
 あそこら辺〜〜〜シビビンしているわよーーー。」
「本当だ−−−−!
 盟菜ちゃん〜〜良く気付いたわね〜〜〜。」

説明しよう!
盟菜とは、冥子とある意外な人物との間に生まれた娘さん。
その人物とは―――――
次の節で明らかになるのでココでは紹介しない。
あっ。そこ、読むのを止めないように(^^


        ☆          ☆          ☆


漸く、ヘリコプターはウィンドウ越しに縄梯子を下ろしていた。
冥子から先に梯子を手捕まって地へ降りていく。
その上には、忠夫が盟菜を肩越しに抱えている。
そのまま、ゆっくりと足元を冥子の頭につけないように、肩を揺らさず、着実に降ろしていく。

着地した元は、云うまでもなく並びの先頭。
後ろの群れからはブーブー、メエーメエー、ネコニャンニャンニャン、イヌワンワンワン、
カエルもアヒルもグワーグワーグワーー…と野次が飛ぶ。

「なんだよなんだよ、ヘリコプターで来てもいいのかよ!」
「きたねーぞー!」
「にしても、『あのねのね』ネタが入ってるのは何故だ!」
「創作者が古いんだよーー!」

……ほっとけや!
などとリポーターが創作者の意を代わりに代弁するしかなかった。
で、とにかく野次は一帯で荒らしと化した。

「順番守って入れよテメーー−−!!」
「割り込みなんてずるいーぞーー!」
「そうだそうだ!」
「クリームソーダ―!」

こんな苦情じみた台詞が繰り返されるが、横島…いや、六道忠夫は動じる様子は無い。
もう、数回この手で来ていたことからしても、もともと、ヘリコプターで来てはいけない
とは主催者たちに規定されていることもない。
おそらく特例であると思われるのだが、それだけではないであろう。
そう、彼ら二人には、今日は除霊という目的があったのだ。
その除霊となる相手はというと……

        ☆          ☆          ☆

宇宙霊団。
それは、『コミケに死んでも行きたい!』と願う精神病該(害)者の脱走に伴い、
歪まされた精神体を木の実ナナ…もとい好んで食べようと動き始める霊の集まり。
だがそれこそ、今までに分類できないタイプの霊。
今までの経験例から申しても、上記の例以外、不特定に取り憑いて、コミケット会場を荒らすという
簡単な定義しか出来ない。
その全くもっての不特定さは幾数多にも登り……除霊師にも判読が非情に厄介な霊団なのだ。
これが本当の『言う例』……寒いですね、ハイ。

そもそも、この手の問題はコミケット主催者にとっては痛い所。
だが、こちらゴーストスイーパー側にしても非情に痛すぎる。
過去、通常に除霊しようとして失敗して、会場内の荒れたこと数回。
かといって、閉鎖の処置を取るようものなら、コミケット参加サークル及び一般客のクレーム
を対処するものと同様、非情に多大な迷惑が懸かる。
それほど、今のコミケットにはこの場は重要なのだ。

つまり、通常に除霊依頼しても、現状のゴーストスイーパー自体の仕事が力任せだけに、
非情に危険なのだ。
特に美神のようなワンマン(自己中心……?)的やり方だけは禁止せざるを得ない。
詳しくは、

・その22 (-01/06)、 83 (01/ 6/21) 2/ 0 『美神にコミケは似あわない!』、 )
・その27 (-01/08)、 58 (01/ 8/13) 8/ 0 宇宙霊団 と 美神
・その37 (-02/01)、 74 (02/ 1/14) 2/ 0 The Date of Tadao and Meiko (前編)
75 (02/ 1/14) 2/ 0 The Date of Tadao and Meiko (中編)
76 (02/ 1/14) 4/ 0 The Date of Tadao and Meiko (後編)

を参考にしていただこう。(過去ログを探して読んでみよう。)
わざわざ探すのが面倒だというのなら……以下の章に簡単にまとめたので、それを読んで
理解してみてもらおう。またも設定が多少書き換わっているが、あまり気にしないやふに(爆)

        ☆          ☆          ☆

冥子は、1999年7回目の憑き合い的付き合いの事、なんとなんと!
11月16日付けで横島忠夫を婿としてもらう事になった。
と言うより、これ以上成長できないと思われる冥子さんを抑えられるのは、同じことを
繰り返せる横島忠夫以外にいないことを女史さんが認めたのだ。

また、横島忠夫と西条輝彦、六道冥子の前世は平安の世では有名な陰陽師であることも、
『ゴーストスイーパーの秘密』を手にした六道親父が独自に調査し、明らかになった。
なにしろ、式神こそ陰陽道の血を引く証だったのだ!!

それらの関係が明るみになった今だからこそ、婿選びの選抜試験に冥子ちゃんファンやら
婿入りだけを考えている目的の人物などが交差する何百何千人が集まる中のこと、
横島忠夫にも特別にテストを受けさせた所……、あっさりと合格してしまった!

テストの内容は、伝統ある方法だった。
霊感と潜在霊力の筆記試験と口頭テスト、および実技試験だ。

まずは、筆記試験だが……これまた普通の試験とは異なる。
ある一定の霊力を持たないと反応しない『霊力感光ペーパー』が筆記試験に使われている。
筆記に当てられた一定時間、霊力で文字を浮かび上がらせないと、問題が読めないのだ。
問題内容も、景品扱いされる娘の教養内容に当たっている。
これで5割は引っ掛け問題にまんまと嵌まって落とされる。
…だが、横島は正々堂々と文殊による霊力で解答まで感光させてクリアしていた。

口頭には、六道女学院のブス教頭・ハゲ校長・世間知らず理事長(冥子の母)というトリオを
どう説得させるかというもの。内容は特に無いようだが、決して洒落ではない。
つまるところは、このトリオと一緒に茶のみに付き合いつつ、世間話にどれだけくらい付いて
口論できるかということだけらしい。
……まあ、言うまでもないが、横島は『どう女を口説くか』という自分の理念・理論に基づいて
『現代の若者・17歳の主張』という名目で、トリオを混乱させてノックアウトさせていた。
こうして最後の実技試験に辿り着いたのである。

ラストはというと……、さすがに過酷過ぎた。
試験者はまず一人ずつ順番に、景品扱いである冥子と一緒にさせられる。
二人きりで、如何にあの『試練場』を潜り抜けられるかを試されるのである。
殆どの人間は、冥子に思わずor意図的にスキンシップしてしまって……(汗汗)
爆走(暴走)による失敗に終わるというもの。
ま、後で冥子のオヤジが介抱するらしく、死にいたることは無いが。(フォローになるか!)
そこを横島は、ハンズオブグローリーを円陣の四隅に宛がって安定させ、サイキックソーサーを
手に発動させ、崩れそうな一点を狙って体重を移動させバランスを保っていた。
更に、『夢』『見』という文殊で冥子に美神さんの夢を見せ、大人しく見守っていたのだ!。


こうして、ただ一人、全テストをクリアした横島忠夫は、お互い陰陽師として、後継者として
婿入りしてもらう運びとなった。
いや、だが、この横島忠夫と六道冥子こそが、真なる運命の出会いであったことなど
誰が知ったことだったろうか。それはほぼ偶然に近いことであった。
そう、唐巣が神に背いて破綻していた時期があったのは……かの伝説のゴーストスイーパー・
横島大樹の弟子として働いていた時点で、大樹に影響されていたためだった。
そして更に、村枝の紅ユリこと紅井百合子が、女史さんの姉であった偶然が災いした。
人騒がせな従兄弟・家系・親族である……(悲痛)

しかしこれは、私・ギャグレキスト後藤における公式設定であるのは云うまでもない。
では、次回から本編をどうぞ。

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