ザ・グレート・展開予測ショー

戻って来いおキヌちゃん! 全国除霊道派選手権!!!(その15)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(02/12/ 8)

リング上には、ユリコ選手が横たわり倒れている。
幻を見せ付けられた所以である。
それもそのはず、おキヌ選手の念能力で幻覚を見せられていたのだが、それが今回、会場中の人間にも見せられていたのだ。
ハヌマンとの直々の荒修業の結果、念波驚異的に進歩したのだ。

      ☆            ☆            ☆

一方、おキヌ選手は未だに3つに分身して見えた。
おキヌ本人に、分身の死津喪ヴァージョン、そして幽体離脱のヴァージョン。
こんなことは通常ありえないのだ。
が、ハヌマン直々の荒修業をこなした時点で、大幅に能力分野を広げているのは間違いはないのだ。
けちをつけて反対票を入れないように……んん?


『ウッソー!』
『ホントォ!?』
『かぁわいいーーー!』


しびびん、しびびん、しびびんびん!
突如と出現した女子高生メカが、会場中の人間をシビビンさせた。
なんてボカンに影響した作者なのだろうか。

「それをいうな、それを!」
「ところで、創作者のギャグレキスト後藤がなんでこの場で書いているんだ?」
「………」

思いっきり、宇宙から脱出してきた横島に突っ込みを喰らう創作者。
が、そのまま書き続けるのでご容赦願いたい。

      ☆            ☆            ☆

ユリコ選手の美しい肢体が、会場のスポットライトに照る。
白く輝く、おキヌちゃんそっくりの髪に、キヌは触れる。
長髪(挑発)なだけに、まだも挑戦を促しているのだが、まさか、それが命取りになろうとは思っていなかった。

「大丈夫ですか、ユリコちゃ……きゃ!」

そう言い掛けたところを待って、手で肩を押しやった。
ユリ子選手も見抜いていた。
あれだけ念力バリバリの強大なる技を使っておいて、疲れないはずが無い事を。
その予想も、見事的中して今度はおキヌちゃんがリング上に伏した。

「……ぐ…」

はぁはぁと肩で息をしていたキヌには辛かった。
『三千世界拳』を使った後の疲労は、かなり辛い事は身体では認識していたが、我慢して普通に戦うのを振舞っていた。
それもそのはず、汗の量が物語っているのに対し、

「ごめん…ね…、おキヌちゃん…。私……」

と、身体をググリとゆっくりと起こそうとする。
冷静な判断を怠ったキヌには、勝利が程遠くなったようだった。
しかし、ユリ子選手にとっても同じことが言えた。
疲労のあまり、身体を起こすのが困難なのだ。
状況は五分五分と言ったとこだろうか。

      ☆            ☆            ☆

「がんばって、おキヌちゃーん!賞金の80億円を勝ち取るのよ−−!」
「あーた、この状況下でそういう応援は無いんで無いかい?」

応援する美神を横島が横で突っ込む。
その横には、親父の横島大樹がいるが……一応、この大会の主催者 兼 代理人なのでもある。
さらに、大樹の師匠とも結うべき古き友人・ハヌマンがそこに応援に来ている。

「どうじゃ、ワシじきじきの修業の成果は?」

ハヌマンは大樹の肩に手を老いて…もとい、置いて話し掛ける。
大樹はにっかりと笑ってレイパンに掛けなおすや、マユを強く上げてはっきりと言う。
それは余りに勇ましい言葉だった。

「ははっ、さすがはハヌマン。
 昔教わっただけの事はあるし、久しぶりに手合わせしたい程だ。」

ハヌマンは「そうかのう」と照れはせずにこちらもきっぱりと答える。
第十も、せっかくの場面でおだてブタを出さないように「さすが」といったのだが、その切り替えしがすこしおそく、
結局や別のを出させてしまった。


『脳あるブタは、ハナ隠す……ぶえっくしゅ!』


      ☆            ☆            ☆

リング上に話を戻すと、ユリ子選手がキヌのアンクルを掴んで締め上げている。
アンクル・ホールドだ!
ぎりぎりと締め上げていく度に、キヌの顔は悶えていく。
あまりの色っぽい顔の余りに、観客のほとんどが顔を赤らめハートにして直視している。
なかには、ビデオカメラに収めているものもいる。
ブリザードさんや、koikeさん、JIANGさん、ほか、Ihoriさんに斑駒さん、トンプソンさんにペスさんまで………って………

「てめーーら、俺のおキヌちゃんをビデオに収めるなぁ!」
「誰が『俺のモン』だっ、いつもいっしょにいやがるくせにっ!」

などと、横島本人と口げんかしつつ取っている場面も見受けられた。
そのとっている人から更に缶やら火炎瓶を投げつけられる横島だったが、それはそれとして話を進める。

ともかく舞台上では、キヌが足を固められて苦しむ姿があった。
いや、苦しむ理由はそれだけでない。
体力をお幅に消耗した時点で五分五分だったのが不幸の種になり、今、リキを入れようとしたところを
反作用を利用されて逆転してしまったのだ。
横から『裁判メカ』が現れて、カウントを取り始める。

『コレカラハンケツヲイイワタス。
 エイト、セヴン、セックス、ファイヴ………』

キヌは両手を握って、上半身を思わず逆エビに反らしている。
Bカップのブラが、高嶋導師から頂いた戦闘用の赤装束のすき間がチラリと覗かせてくる。
いつもなら。この時点でカメラの激写フラッシュが大量に焚かれるのだが、今は違う。
今は、思わず応援したくなる一方で、カメラに取る事など忘れてしまっているのだ。
いや、約一名、ビデオカメラを廻している不届きな少年がいるのだが、それは敢えて無視しておこう。

あ、言い忘れたが、高嶋導師から頂いた戦闘用の赤装束については、
「がんばれおキヌちゃん! 全国除霊道派選手権!!!(その11)」
(http://cwww.pos.to/cgi-bin/tenkai/old37/1011080079.html)
を参考にしていただこう。

ここで進展が垣間見える。
それは、裁判メカが残り4秒をカウントし始めたのである。

『…ワン、ツー、スリー、フォー、ターーーイム‥‥』

そのボカーンと言う直前。
0.000000000000000000000553344335535353653345という超瞬間のことだ。
キヌが、足を絡められたままで腕で勢いをつけ、勢い余りに立ち上がるという軌跡を見せたのだ。


『あぶなーい、ユリ子選手、まさかのキヌの怪力で反対に頭を打ちかけたアル−−!』


ナレーター役である厄珍が叫んだところ、ユリ子選手は頭から落ちた余りに伸びかけた。
さらに、ユリ子選手へたたみを掛けるキヌ。
ユリ子選手の頭にキヌが腰掛けて強烈な一撃をかました。
って……

これには、観客一堂が目を丸くした。





「ハヌマン直伝必殺・窒素腐乱臭気尻着!!!!」






っっぷうううぅぅぅぅ‥‥ぷっぴいい、ぶうぅぶぶぶぶぶぶぶぶ‥‥!







「…とどめ!」






っっっっぶぶうっ!!!!!


キヌは、残された力を幾分か尻込んで霊圧と共に放屁したのだ!
これはたまらない!
観客席はおおっぴらに窓が開けられ、出入り口のドアも前回になってしまうほど臭かったのだ。
無論・大樹とハヌマンはこの余りに強烈な匂いにも動じていなったが、相当の匂いである事には間違いはないのだ。
横では、美神と横島忠夫が眼を冷静に閉じて、霊力を込めた手で鼻を摘んではたはたと仰いでいた。
しかもだ、おキヌちゃんファンの観客も、一部、気絶していた。
サ○ンなみの強烈さだったのだ。

ただ、不幸なのは中途半端に霊力を持ってしまったユリ子選手だ。
そのユリ子選手は、鼻を摘むタイミングすら逃してしまい、霊力による防御という思考回路にも至らなかった為、
とてもじゃないが立ち上がる気力すら上がらないであろう。

さて、勝利の女神はどちらに傾くであろうか。
ハナも恥らう現役女子高生の氷室キヌか、それともユリ子選手がまたまた気絶したフリをして反撃を企むのか?
そして戦いは、これで終わるのか………?(コレが重要な問題だったりする。)

それでは、コレを見ている日本全国の女子高生の皆さん、期待しててちゃぶ台ね。

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