ザ・グレート・展開予測ショー

AFTER DAYS!!(2,5)<続・逃亡者>


投稿者名:ハルカ
投稿日時:(02/12/ 6)

<続・逃亡者>



「やっとみつけたわ!!そこまでよ、横島クン!!」

俺の考えをさえぎるかの様に後ろから隊長の声が響いた。
俺が振り向くと隊長と事務所のみんな、
それにオカルトGメンと思わしい集団が10人ほどで
俺を取り囲んでいた。

「た、隊長・・・・・?
 いったいどうしたんですか?」

俺がおそるおそる尋ねると隊長が厳しい口調で言葉を返してきた。
その目はアシュタロス戦で見せたあの冷たい氷のような目だった。

「横島クン!!オカルトGメン本部の決定により
 あなたを逮捕、拘束します!!」

「ちょ、ちょっと待ってください!!いったい、何のことですか!?」

隊長がテレパシーで俺に語りかけながら言葉を続ける。

「抵抗するようなら発砲します!!おとなしく降伏しなさい!!!!」
(横島クン!ルシオラが神族に連れて行かれたわ!!
隙を見て逃げ出してちょうだい!!)

俺も戸惑いながら心の中で聞き返してみた。

(い、いったいどういうことですか!?神族って・・・・・・・?
 だ、だ、だいたい、なんで俺が追われなきゃいけないんですかーーーー!?)

さすが隊長は冷静だ。
『台詞』を喋りながらテレパシーで会話を続ける。

「逃げようとしたって無駄よ!!この階の階段は全て包囲したわ!!」
(説明している時間は無いの!!あなたの後ろに窓があるでしょ!
 そこから飛び降りればなんとか逃げ出せるわ!!)

俺は周りに気付かれない様に右手の中に文珠を出現させ
『閃』の文字を込めた。
そしてそれを地面に投げつけ、脱出しようとした時・・・・・・・

ドクンッ!!

ぐああああ!!
なんだ・・・!?心臓が痛え・・・・

俺はその痛みに思わず前に倒れてしまい
その時に右手に持っていた文珠がこぼれ落ちてしまった。

((しまった!!!!))

俺と隊長がそう思ったとき
隊長の隣にいた副長らしいオカルトGメンが
その文珠の存在に気がついてしまった。

「貴様ぁ!!
 こんなところで文珠を使うつもりか!!そうはさせん!!
 発砲を許可する!!総員、斉射用意!!」

(まずいわね・・・こうなったら!!)

その副長らしいオカルトGメンが命令を
出し終わるか終わらないかという内に・・・・・


ダーーーーーーン!!!!

一発の銃声が辺りに響きわたった。
発砲したのは隊長本人だった。

隊長が放った銃弾はまっすぐ俺の心臓の位置へと
吸い込まれる様に突き刺さり、俺の体は鮮血を吹き出しながら
撃たれた勢いで窓を突き破り下の地面へと落下していった。

「何をするでござるか!?美智恵殿!!
 拙者はこんな事の為に先生のにおいを追って
 オカルトGメンを案内したわけではござらん!!」

「そうよ!!ママ!!
 いきなり発砲するなんて何考えてるの!!??」

「キャアーーーー!!
 横島さん!!横島さん!!横島さん!!!!」

シロと美神さんは必死の形相で隊長にくいかかり
おキヌちゃんは窓から何度も俺の名前を呼び安否を心配していた。


ぐ・・・・・

俺は地面に叩きつけられるとなんとか這い出して
文珠に『転』『移』の文字を込めて妙神山へとテレポートした。


妙神山の麓にテレポートした俺はひとまず傷の治療と
頭の整理から始めた。

しかし、隊長の機転が無かったら危ないところだったな。

隊長が撃った銃弾は実弾ではなく美神さんがヘソクリしていた俺の文珠だった。
その文珠に込められた文字は『血』。
俺の体にぶつかると同時に発動して俺の血と同じモノが
辺りに吹き出すというわけだ。

それでも拳銃で撃ち出された文珠がぶち当たるんだからたまったモンじゃねえぞ。
しかもその後に窓から落下して地面に激突するわけだし
あの人、絶対俺のこと不死身かなんかだと勘違いしてるよなぁ。

それにしても問題が二つになっちまった。
一つはルシオラとパピリオの事。
誰が何の為に二人を連れ去ったのか?
隊長の話だと神族が関係しているみたいな言い方だったけど
まさかねえ・・・・・・
もう一つは俺のことだな。
なんで俺がオカルトGメンに追われなきゃいかんのじゃーーー!!
しかも隊長はともかく他の隊員もいきなり発砲しそうな勢いだったし・・・・
民間人のしかも高校生にいきなり発砲しようとするなんてただ事じゃないぞ!!
俺の体の調子がおかしいのとなんか関係があんのか?

まあ、小竜姫様に聞けばルシオラ達のことも俺のことも分かるだろ。
だからここに転移したんだ。
小竜姫様〜〜〜〜

俺が妙神山修行場の門をたたくと中から
小竜姫様が出てきた。

・・・・・あれ?
なんかいつもと表情が違うような・・・・・

「この魔族め!!
 横島さんの姿をしていったい何をするつもりですか!!??」

そう言うと小竜姫様はいきなり神剣で斬りかかってきた。
本気の斬激だ。マジで俺を殺しにきている。

「ひーーーーーー!!
 いきなり何するんですか、小竜姫様!!??」

俺は紙一重でそれをかわし、逃げながら質問した。

「黙りなさい!!
 それ以上横島さんの姿をして言葉を発することは許しません!!」

第二撃目もなんとかかわしたが俺はバランスを崩して地面に倒れてしまった。
するとまったく別の方向から誰かが俺の頭に何かを付きつけた。

・・・・・・これは銃だ!!
いやな冷たい感触がする。
だいたいこんなところにいて銃を俺の頭に付きつけるようなヤツは・・・・・・

「ふん!!間抜けなヤツだ。
 姿だけ横島にそっくりに化けておいて魔力を消し忘れるとはな!!
 こんな間抜けなヤツと同じ魔族と思われたくないな。」

ワルキューレが俺の頭に銃を付きつけていた。

・・・・・やばい!!
ワルキューレもマジで俺を殺す気だ!!

いったいみんなどうしちまったんだよ!?!?


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