ザ・グレート・展開予測ショー

AFTER DAYS!!(1)<あの時、俺は・・・>


投稿者名:ハルカ
投稿日時:(02/12/ 3)

<あの時、俺は・・・・>



結局、ルシオラだけでなくシロとパピリオもついてくることになり
それに俺の治療に関する責任者である隊長を含めた4人で病院に行くことになった。


病院にて


「大丈夫。君の体はいたって健康体だ。
 一度死んだ人間とは思えないな。もう、検査に来る必要は無いよ。」

今日、病院に行って主治医の先生から言われた第一声がこれだった。
ちなみにこの主治医とは例の白井院長ではなく
ICPOから派遣されてきた心霊治療のエキスパートらしい。

「よかったでござる!
 さすが先生は不死身でござる〜。」

「よかったでちゅね〜。
 これで何の心おきもなくみんなで遊べるでちゅね!!」

シロとパピリオが俺に飛びついてきて祝福してくれた。
そしてルシオラが・・・

「よかったわね、ヨコシマ。
 一週間の間に何度も病院に検査に行くって聞いたときは
 (というより美神さんがそれを許可したときは)
 ホンットに心配したんだから。
 これは『おめでとう』のかわりよ。」


左頬に暖かい唇の感触を感じた。
俺のすぐ左にはルシオラの笑顔が見える。
つまりこれは、えっと・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・いかん!!
ここは病院でシロもパピリオも隊長もいるんだ。
ここで『ガバァーーー』とかやったら人間としていかんだろ!!
負けるな理性!!静まれ煩悩!!



・・・・・・・・・・・・・プツン



「ルシオラーーーーーーーッ!!!!」

やはり俺の理性が煩悩に勝てるはずもなく・・・・

「ちょっ、ちょっと
 そんないきなりこんなところで・・・・・・・♪」

お約束どおりのルパンダイブでルシオラに飛びついた
俺に待っていたものは・・・・・


ゲシ


隊長の神通棍だった。

「はーい、はい!!
 ここは病院なんですからね!
 ラブコメは他に誰もいないところでやってちょうだい。

 ・・・それと横島クンはここに残って。
 悪いけどみんなは席をはずしてもらえるかしら?」

「「え〜〜〜〜!!??」」

「ハイハイ、わがまま言わないの!!
 ヨコシマ、外で待ってるからね。」

シロとパピリオが不満の声を上げるが
ルシオラは二人をなだめて病室を後にする。



「それで、話というのは君の診察結果なんだが・・・・」

俺の主治医の先生が言いにくそうに言葉を続ける。
隊長も汗びっしょりで俺と目線をあわせようとしない。

なんだ?
俺の体は健康体だったんだろ?
なんなんだよ!?・・・・・まさか!!

「ひょ、ひょっとしてあと3ヶ月の命とか・・・・・」

「とんでもない!!さっきも言ったように君の体はいたって健康だ!!
 診察結果というのはだね・・・
 非常に言いにくいんだが・・・・・・
 君の体からはアシュタロスのエネルギー結晶は検出されなかった
 ということなんだ。

 はははっ!!よかったね!!では私はこれで!!!!」

主治医の先生はそう言うとさっさと病室から逃げてしまった。

俺は頭の中が『?』でいっぱいになった。
エネルギー結晶?
そんな話聞いてないぞ?
ひょっとしてこの検査はこの為にやってたのか?

「た、たいちょ〜?
 もしも俺の体にエネルギー結晶が残ってたら
 どうするつもりだったんですか・・・・・・?」

俺がジト目で隊長に問い掛けたが

「ほほほほほ・・・・・(汗)
 れ、歴史に『もしも』は無いのよ!男の子が細かいこと気にしちゃダメ。
 じゃ、じゃあ私はこの診察結果をオカルトGメン本部に
 持っていくから・・・・・ごめんね!!横島クン!!」

隊長もそう言い残してさっさと病室から逃げ出してしまった。


「まったく、あの人だけは油断ならないよな。
 あの『男の子が細かいこと気にしちゃダメ』は無いよなぁ・・・・
 ・・・・ん?ルシオラとパピリオはどうしたんだ?」

俺がブツブツ文句を言いながら病室から出てくると
ルシオラとパピリオの姿が見えない。
すぐ近くの食堂で尻尾を振りながら
ショーケースの中のオムライス見本を眺めているシロに尋ねてみる。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(ぱたぱた)

まだシロは気がつかない。
おいおい、よだれがたれてるぞ。

「・・・・・ちょっと早いけどなんか食ってくか。
 でもルシオラとパピリオが帰ってきてからだぞ。」

「・・・・・はっ!!
 ほ、本当でござるか先生!?」

俺の言葉にすばやく反応したシロがよだれをゴシゴシとりながら答える。

「はいはい。
 だからあの二人が帰ってきてからな。」

「でもルシオラ殿とパピリオ殿なら
 さっき看護婦さんが何かを言いにきて、
 その後に『先に帰っておいて欲しい』と言ってどこかへ行ってしまったでござるよ。」

ふーん。なんか残念だな。
美神さんから緊急の仕事でも入ったのかな?
まっ、いいか。
二人分なら俺の財布でもなんとかなりそうだしな。


















・・・・・・・何であの時、俺は
すぐにルシオラ達を探しに行かなかったのだろう?

二人がいなくなったのに気がついたのは次の日、
バイトに美神さんの事務所に出かけたときだった。


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