ある蛍の日記(抜粋)・二年目
投稿者名:紫
投稿日時:(02/12/ 3)
一月一日
今日は「正月」という日らしい。みんなで「はつもうで」に行って来た。どうやら神様を拝むらしいが(ちょっと違うかな?)、私がそれをするのもなあ・・・まあいいか。そーいえば、パピリオがモチとかいう変な食べ物を気に入っていた。
二月十三日
愛子ちゃんに教えてもらったのだが、明日はバレンタインデーとかいう「青春の日」なんだそうだ(愛子ちゃんはこの、「青春」とゆー言葉が大好きらしい)。好きなヒトに贈り物(普通はチョコレート)をあげるんだそうで。何をあげようかな?
二月十四日
青春の日。なるほど、確かに普通の日ではなかった。普段とは違う、異様な雰囲気がそこら中に漂っていた。これが「青春」なのだろうか。何とも言えない気分になった。ちなみにヨコシマには故郷の水をあげた。・・・どうやら他にもヨコシマに何かあげた人がいるようで、気が抜けない。
三月十九日
ヨコシマの進級祝いをした。周りの人達は「なんかおかしい」と首をひねってたけど。でも私は知っている。どうも今回もあの西条ってヒトが手回ししてくれたらしい。やっぱりいい人ね。
四月二十八日
美神さんが怪しげな仕事を受けて来た。敵の正体は不明。自衛隊との協力作戦。そして莫大な報酬。・・・ああ、美神さんなら受けるわね、当然。
四月二十九日
「怪しげな仕事」当日。私とヨコシマは待ち伏せ係。草むらの中に結界をしいて、自衛隊が追い立ててきたモノを退治する役目。それはそうと、何度仕事中は禁止だと言えば覚えるのかしら、ヨコシマは。イヤなわけ無いんだけど、いくらなんでも・・・。で、そんなことしてるうちに飛び出してきたのは妖弧。でもまだほんの子狐で・・・まあ、ヨコシマが退治するわけないわよね。なんてったって、「世界の敵」すら助けちゃう人ですもの。その場は使ってないお札を燃やして、何とかごまかしてから、荷物の中に隠して連れ帰った。
四月三十日
前日助けた子狐の様子を見にヨコシマの所へ行った。やっぱり警戒しているらしく、ヨコシマがずいぶんたくさんの引っ掻きキズを付けられていた。それでも怒ってなさそうな辺り、ヨコシマらしい。少ししてから、ヨコシマが食べようとした油揚げをあげると、人間に化けた。かなり怒っていて(当然だけど)幻術を仕掛けてきたが、どうにか破って話しをした。私も人間ではないと言ったら落ち着いて聞いてくれた。それでも完全には納得してくれなくて、どこかへ行ってしまった。仕方がないのかもしれないけど、少し悲しい思いをした。
五月二日
この日の仕事内容は、ユニコーン退治。と言っても、キャベツ畑を荒らしているユニコーンを追い払うだけなんだけど。でもこれが意外と難しくて、まず攻撃はテレポートで避けられてしまう。で、どうしたかっていうと、美神さんいわく「ユニコーンは美しく清らかな乙女に弱い」んだそうで(・・・ヨコシマじゃないんだから・・・)私たちがそれっぽい格好をしておびき寄せることにした。一番手、美神さん。失敗。二番手、おキヌちゃん。失敗。そして三番手、私。・・・あの馬め、「意外と過激」だの「虫」だの、あまつさえ「胸に未来が無い」だのと・・・。でもなぜか成功した。ちょっと怯えたように震えていたのは気にしないことにする。
五月二十一日
芸能人が除霊見学に来た。美神さんとおキヌちゃんは浮かれていたけど、そんなに大した事なかった。たぶん、見てくれはいい方なんだろう。あまり意味のある事とは思えないけど。ヨコシマの方が圧倒的に魅力があるわ。ちなみにこの「銀ちゃん」(ヨコシマがそう呼んでた)はヨコシマの幼なじみだそうで、昔の話が色々聞けて楽しかった。
六月一日
事務所のみんなはヴァチカン宮殿だかいうところに行ってしまった。強力な結界がしいてあるそうなので、私とパピリオはお留守番。ひのめちゃんの相手をしたり(パピリオはこの子をかわいがっている)隊長さんの愚痴を聞いたりしていた。ある意味、勉強になる一日だった。
六月三日
今日、愛子ちゃんに聞いたんだけど、六月に結婚したヒトは必ず幸せになれるんだって。ちょっと憧れるなあ「六月の花嫁」。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
はい、前回やけに評判が良かった「日記」二年目です。・・・ごめんなさい、チャットでの予告から少々遅れました。しかも六月までしか書いてないし。なんか時間が無くて・・・(言い訳すな)。しかしなんつーか、ツッコミどころ満載だな、これ。ルシオラの視点からしか書いてないとは言え、いくら何でも書きたいことをはしょりすぎたかも。ここはやはり、きちんとSSっぽくしないとダメなのかな?。許してくれるなら、後二回くらいこの「日記」やってみようかなと思います。ダメって言われたら、きちんとSSっぽく書きます(っぽく、って?)。たぶん(オイ)。・・・コメントくれると嬉しいです。では。
今までの
コメント:
- ルシオラ派ではないはずなのに、この日記シリーズを読んでいる時だけちゃっかりルシオラーになってる自分が居たりします(爆)。横島クンとルシオラは結構関係が進んでいるハズなのに、未だにバレンタインデーですと他の「競争相手」に対して警戒を怠らないルシオラの様子が可笑しかったです(笑)。生存本能を働かせて言いなりになったユニコーンが哀れですね;原作とは違った「もしもこの場にルシオラが居たら」と言うシチュエーションが色々見られて個人的には大満足です♪ あと2回残っているそうですが、どんどん書いてくださいませ;楽しみにしております♪ (kitchensink)
- 「おキヌちゃん!役食われてるよ!!!(爆)」
というツッコミは駄目ですか?(笑)
とても心暖まる作品です。
あと2回ですか!?早く続きが読みたいです♪ (ユタ)
- いいですね〜。
このルシオラの日記シリーズを読んでいるとおもわず
ニヤリとしてしまいます。
紫さんのルシオラに対する思いがガシガシ伝わってきますよ〜。
四月ニ十九日を読んでる時にまたも暴走してしまいました。
やっぱルシオラはええ娘や〜。 (ハルカ)
- 本当に「幸せな日常」って感じが最高です。
ツッコミどころが多いのは、かえって個人的な視点で書かれる日記らしさが出ていていいと思います。
原作でのルシオラ、『黒金』でのルシオラが『ある蛍の日記』の背景にはありますので、私としてはこの日記形式が好きです。
次がSSっぽくなるにせよ、日記形式のままにせよ・・楽しみにさせて頂きます♪ (志狗)
- 実は、このシリーズがかなりお気に入りだったりする黒犬です(笑)
原作ネタも時節ネタも、ルシオラが確かに生きて、動いて、生活している日々を鮮やかに現していて、思わずこちらまで幸せにさせられてしまいますね。
続きも、楽しみにしております。 (黒犬)
- 良いっス。
ルシオラはやっぱり良いッス。
たったの2行で西条の謀略が見え隠れしてるのも良いっス(笑
Σ(゚д゚*ノ)ノ!!!!
西条・・・もしかしてルシオラに良い人ぶりをアピールして狙ってる?!(笑
次は7月からになるんですか?
ま、それはともかく続き期待してます。 (NAVA)
- kitchensinkさん
いっそのこと、ちゃっかりルシオラーじゃなくしっかりルシオラーになりましょうよ(笑)。
>原作とは違った「もしもこの場にルシオラが居たら」と言うシチュエーション
ええ、常にそれを心がけ、妄想の限りを尽くして書きました♪ (紫)
- ユタさん
そのツッコミはかなりアウトです(汗)。・・・これ書いてて思いました。「ルシオラの最大のライバルは、美神じゃねえ!!たぶんおキヌちゃんだ!!」・・・いや、このシリーズの中だけですよ?あんまり本気にしないでくださいね? (紫)
- ハルカさん
ニヤリとしちゃって下さい(笑)。僕もにやけつつ書いてます(さらに笑)。
>やっぱルシオラはええ娘や〜。
ええ、そのとおりです!!(力一杯) (紫)
- 志狗さん
うむ。この力の抜け具合が意外と受けているようで、嬉しいです。なんか評判いいので、このまま「日記」続けます。まあ、まだSSっぽいのも書こうかな〜って気分も有るのですが。 (紫)
- 黒犬さん
気に入っていただけて嬉しいです。
>ルシオラが確かに生きて、動いて、生活している日々
どーしてもそれが読みたくて、自分で書いちゃったんですよね。二次創作万歳!! (紫)
- NAVAさん
やっぱ、ルシオラは良いですよね。・・・西条はあんまり気にしないで下さい(ヒドイ?)。
ま、それは置いといて。次回は七月からになります。「二年目・続」みたいな感じで。
みなさんコメント有り難うございました。次回は来週の月火辺りになるかと。たぶん。いや、休みの日ぐらいしか落ち着いて書く時間がないので。では。 (紫)
- 突き詰めて考えてしまうと中々実現できない『ルシオラの居る日々』ですが、こうして日記という形式をとることで、自然と『既にあったこと』として受け入れられる気がします。
なんにせよ、なかなか目にする事が出来ない、幸せそうな生活を送るルシオラが窺えて嬉しかったです。
続きにも期待させていただきます。 (斑駒)
- 斑駒さん
この「日記形式」がみなさんに受け入れてもらえて、とても嬉しいです。最初は「こんな、ひたすらネタだけを集めたようなモノ、投稿して大丈夫か?」と思っていたんですが(笑)。
>なかなか目にする事が出来ない、幸せそうな生活を送るルシオラ
ルシオラは「平和な日常」を手に入れなきゃダメなんです!!(断言)
次回も頑張ります♪ (紫)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa