ザ・グレート・展開予測ショー

魔人Ｙ−８

投稿者名：NAVA
投稿日時：(02/11/28)


　ヨーロッパ某国某所。
　ＧＳ協会をスポンサーとする秘密研究所がある。
　その存在場所は協会内部でも大幹部しか知らず、毎年生じる巨額の使途不明金はこの施設のせいだったりする。
　その使途不明金の存在から、秘密研究所の存在の噂が協会内部でも横行していたが、
　その所在地は完全に不明となっていた。
　というか、大幹部に逆らってまで調べよう・告発しようという気骨ある人間はいなかった。


　そう。天上天下唯我独尊な性格の某ボディコン（死語）ＧＳとその母が喧嘩を売るまでは。


　まあ、それは少し先のお話。


　文珠研究に協力することになった横島忠夫（童貞）は、某電波○年の番組よろしくアイマスク着用でこの研究所に到着したところだった。
　アイマスクを外された横島は研究所内部の豪勢な応接間に通されていた。
　その内装は凄まじく、横島でも知っているほどの名画家の絵が飾られているほどである。（表の世界では盗難で行方不明）
　当然、横島に出されたティーセットもマイセンの最高級品だったりするが、横島が知る由もない。
　分かることは、使われている紅茶の葉が横島にも味の違いが分かるほどの一級品だと言うことだ。
　だが貧乏生活に馴染んだ、というか馴染みきっている横島には居心地悪いことこの上ない。
　おのぼりさんの如くソワソワと内装を観察する。

　「腕？腕だけ？」

　ソファーセットの向こうの棚には何故かブロンズ製の腕が二本、丁寧に飾られていた。
　
　「金持ちのすることは分からん」

　横島思考放棄。
　解説をすれば、それはミロのビーナスの失われた両腕だったりする。


　と、丁度その時、重厚なドアが開いた。





　「いやぁ〜、遠路はるばるご苦労さまでした。ようこそこの研究所へ♪」

　横島の前にソファーに陣取り愛想良く応対するのは、旅装を解いて白衣に着替えたヤマサキヨシオ。

　「では改めて自己紹介しましょう。今回、貴方の文珠研究を任されたヤマサキヨシオと申します。どうぞヨロシク♪」

　「いえ、こちらこそよろしくッス」

　「まず今日は旅の疲れを癒していただくということで、研究は明日からということになります。研究の詳しい説明は明日以降になりますが、何か質問はありますか？」

　んーと少し考え込んでから横島が切り出す。

　「大体、どのくらいの期間になるんスか？あと、外に連絡は取れるんスか？」

　「期間としては取り合えず１ヶ月くらいを見ています。進み具合によって、長くもなり、短くもなる。・・・としか言えません」

　そこで紅茶で口を湿らせてからヤマサキは続ける。

　「外部との連絡についてですが、制限付きながらもＯＫです。部屋に備え付けの電話だけになるでしょう」

　他には何か？とヤマサキが促すも今すぐは無いと横島の返事。

　「では貴方のお部屋へご案内しましょうか♪」

　そう言ってヤマサキが手をポンポンと二度叩くとドアが開き、ゴシックロリータなメイド服姿の年の頃にして１６歳くらいの美少女が現れた。




　
　透き通るような白い肌。

　蒼銀の美しい髪をツインテールにしている。

　何より特筆するべきはその瞳。角度によっては金色にも見える茶金。

　その手には不思議な紋様のタトゥーが施されている。


　少女の名はホシノ○リ。

　ネル○ルが誇るマシン○ャイルド。














　などということは無い。

　ドアを開いて出てきたのは、アシュタロスの部下だったドグラ・マグラのような妙ちくりんな紫色の『ハニワ』だった。

　「紹介しましょう。魔法兵鬼というか魔法生物というか。ま、うちの研究成果の一つで、名前は北辰さんです！」

　「・・・・・・・・・」

　「はっはっはっは！驚いてらっしゃいますね！いやぁ、アシュタロスですか？彼の部下に土偶を親玉としてハニワ兵がいたそうで。私も吃驚しましたよー。さすが魔界の兵鬼開発は進んでますなぁ。我々なんてつい最近なんですよ。試作品の北辰さんが完成したのわ♪」

　やはり科学者というものはどこか違うらしい。
　うむ。そういえばドクターカオスも変人だったな。
　魔法兵鬼の天才アシュタロスも土偶とハニワに辿り付いてたし。
　でもカオスのマリアは良い出来だ。失敗作だったがテレサも間違いなく美女だった。

　ハッ！もしや探せばマリア級の開発品もあるのか！そうなんだな！そうに違いない！




　キュピーン！！！


　横島に内蔵される煩悩コマンドがオート入力された。



　「ヤマサキさん！俺のことは横島と呼んでください！文珠の研究頑張ります！」

　「おお！この発明品の素晴らしさが理解いただけましたか！どうぞ私のこともヤマサキと呼んでください♪」


　自分達の発明品が認められたと思って満面の笑みを浮かべるマッドヤマサキ。
　自分専用のマリアを創って貰おうと色めき立つ横島。
　両方とも無駄に歯がキラーンと光ってたりするのはご愛嬌。


　この大いなる勘違いは後々まで尾を引くことに・・・ならない。












　
　

　
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ごめんなさい。
北辰さん登場。期待を裏切っちゃ駄目だよね☆
そしてナデシコは関係ないと言いつつこの有様。
非常にごめんなさい。
ハニワの名前で良いのが浮かばなくって（ぉ
でもナデシコから拝借して横島に絶対言わせたい台詞があるんですよ。
それを横島に言わせる人物が・・・多分、メインヒロインになるかも。
しばらく横島とヤマサキが出ずっぱりッス。
まだそんなに痛くなら無いッス。まだね（ぉ
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