ザ・グレート・展開予測ショー

霊能戦隊オカルトファイブ 劇場版 孤独の戦士の子守唄 T


投稿者名:我乱堂
投稿日時:(02/11/17)

 今までのあらすじ。
 十数年前、突如宇宙より襲来した謎の宇宙生命体「超魔」。
 彼らは協力な超科学力を擁し、地球人類を支配下に置こうとした。
 だが、その「超魔」の前に立ちはだかる、五人の戦士がいた!
 精霊石に導かれ、神秘の力「霊能力」を使う彼らの名はオカルトファイブ!
 今日も大幹部メフィストの操る妖怪獣を相手に、彼らは全力を尽くして戦っている!

 負けるな! 霊能戦隊オカルトファイブ!!



 THE MOVE 孤独の戦士の子守唄



「精霊石! 発動!」


 空を見ろ 風の向こう側
 

「霊波刀充填120パーセント!」


 夜の果て 光の届かぬ場所を


「とほかみえみためとほかみえみため……」


 人の 想いは 何処までも

 歩き続ける


「感応力最大出力!」


 それは永遠に


「敵妖怪獣照準合わせ! ――ピンク!」


 魂賭けて 叫ぶ戦士


「かんごんしんそんりこんだけん……三種祓えのチカラを持ちまして、此の妖怪獣アストラルの魂に救いを!」


 荒野の大地に 降り立つ聖者 


「「「「超霊刀発現! クサナギソード!」」」」


 霊能戦隊


「ヒーリングエスカレーション!!!」


 オカルトファイブ


「リフレーーーーーーーーッッシュッ」



「くっ、またしても……」
 大幹部メフィストはその様子を見て、下唇を噛んだ。
 彼ら「超魔」の科学力で操った地球妖怪――妖怪獣。
 一度洗脳を施したそれは彼らの科学力でもどうにもならないとはずだったが、オカルトファイブ達は「霊力」などというわけのわからない力でどうにか解決してしまう。
(これは……方針を改めなくては……)
 幸いにも、現地の霊能者とは接触している。彼を捕らえるなりすれば霊能者のサンプルデータはとれるはずだ……。
(ヨコシマ……)
 彼女の脳裏にアホで馬鹿でスケベなガキの姿が浮かび、消えた。
 笑っていた。
「何を考えている、私は……」
 そう自問していた時――

「見つけたぞ! メフィスト!」
 叫ぶオカルトレッド!
「何!? 隠蔽空間を見破った!?」
「いつまでもお約束どおりの展開じゃねーぞメフィスト!」
 オカルトブルーは右手から霊波刀を伸ばした!
「くっ」
 メフィストは反射的に目を伏せた。
 いかに超科学力を以ってしても、あいつの霊波刀は簡単に防げるものではない。
 終わった――

 そう思った。


「今回は俺の出番はなさそうだな……」
 ビルの陰から戦いの様子を眺めていた男は、そうひとりごちた。
 黒い帽子、黒いコート、黒いスーツ。
 黒ずくめの男だった。
 手に、黒いアタッシュケースを持っている。
「まあ、いつまでも逃げられてばかりじゃな……!」
 突然、彼は空を見上げた。
 霊力の最大発動の余波で雲はかき消され、晴天になってたいるはずのそこが――
「雲……瑞雲? こりゃとんでもねぇ霊力の持ち主が近づいてるぞ!」


 光が生まれた。

「何だー!?」
「これは……霊力!」
「横島さん!?」
 思わずブルーの本名を口にするピンク。
「大丈夫……」
 少しふらつきながらも、皆の下に帰ってくる。咄嗟に霊力の障壁を発っして霊波動の衝撃を受け止めたということは、レッドのみに解った。
(大したものですね……僕でも……“前の僕”でも今みたいにはなかなか……)
 しかし感心している場合ではなかったのである。

「くくっ……あぶなかったわねぇメフィスト」

 メフィストは、空を見上げた。

「あんたは竜神族の――」

 科学の力に依らずして宙に立つ、その妖艶なる美女をメフィストは知っていた。
 三叉の戟を手に高らかと笑う彼女の名は。

「覚えておいでかい? このメドゥーサのことを!」



 

 To be continue……

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