ザ・グレート・展開予測ショー

温かい想い(その8(A))


投稿者名:ユタ
投稿日時:(02/11/10)












「さあ!戦闘開始よ!!」

美神は気合の入った声をあげると、
力強く地面を蹴り、ソウトに神通棍を振り下ろした!

「たあああああああああああああ!!!」




ギチィィィィィィィィ!!!!




霊力を帯びた神通棍を、ソウトは手にしていた鉄杖で受け止める。
二人の霊力と魔力でインパクトの瞬間に激しいスパークが起こった。


キィン!


美神とソウトは反発するように弾かれる!

『なかなかやるギィ!』

言葉とは逆にソウトの表情が『余裕』と語っていた。

「ちっ・・・今ので片付けばボロ儲けと思ったんだけど・・・そうは問屋が卸さないみたいね!」
「み、美神さん!こんな状況で金儲けなんて考えないで下さいよ!」

美神のしょーもない冗談(いや、本人はあんがい本気だったかもしれないが・・・)に、
冷や汗を流しながら横島は声を掛ける。

『これでどうだギィ』

ソウトがパチンっと指をならす。
するとソウトのまわりに五体の人間型残留思念が現れた。

『いけギィ!』

ソウトが鉄杖を一振りした、その指示に従って残留思念達が一直線に美神達向かってくる!

「シロ!タマモ!」

「了解でござる!」
「ったく仕方ないわね!」

美神が声を掛けると同時にシロがダっと走りだした。

ダッダッダッダダッダダダダダダタタタタタ・・・・・・・・・!!

シロの速さは一歩ごとに常人離れに速度を増す。人狼であるシロの加速度は人間の比ではない、
あっという間に残留思念と間を詰めると・・・


シュっ!ズバァッ!・・・・・・・・・ドカカアアアアン!!!

見事な霊波刀捌きで交差する瞬間に残留思念を真っ二つに斬って落とす。
魔力のこもった残留思念は爆発を起こすが、その場にすでにシロはいない。


「まず一つ!」

一体目を片付けるとほぼ同時に
加速を落とさずにシロの霊波刀が次の獲物を捕らえる。

「二つ!三つ!!」

ザシュっ!ズバアァ!!

一般人が見れば、残留思念が急に真っ二つになったように見えるだろう・・・それくらいシロは速かった。
3体目を斬り落とした瞬間、シロの背後から人型残留思念の一つが飛びつこうとする!が、


ドシュウっ!!!ドガアアアアアアアン!!!!!


人型残留思念は炎に包まれ燃え尽きる。

「あんた、一人で目立ってんじゃないわよ!」

ぶす〜っとした表情でタマモがシロに声を掛けた。
その拳は狐火に包まれている。

「へへん!これが実力でござる!・・・・残りの一体は片付いたでござるか?」
「とっくに」

タマモは手のひらで火の玉をクルクルと回しながら答えた。

「はぁ〜、シロちゃん達凄いですね・・・私、動きが全然見えませんでした・・・」

おキヌが先ほどまでの出来事の感想を呆然と言った表情で述べた。

「人間とは比較にならない身体能力を持つシロ、遠距離から狐火という強力な遠距離攻撃が出来るタマモ・・・
それに加えて二人のコンビネーションプレイ!奴の爆弾には打ってつけの人材でしょ♪」

美神が自慢げに語るが・・・・

「今のは3対2で拙者の勝ちでござるな♪」
「私のフォローがなければ、あんたは今頃丸焼けということを忘れずに」
「あんなもの拙者が振り向きざまに斬り落としていたでござるよ!」
「どうだか〜、あんたの実力じゃ無理でしょ」
「なんだと!」
「なによ!!」

「コンビネーション・・・・・・・・・」
「ま、まぁ結果オーライっていうじゃない?」

おキヌの視線に苦笑いで答えるしかない美神だった・・・・

「あ、でも遠距離攻撃なら霊体ボウガンでもよかったんじゃないっすか?」

横島が美神にコソっと耳打ちして聞いてみた

「バカねぇ・・・・・タマモの狐火なら元手タダじゃん!ボウガンの矢だって安くないんだから」
「こ、この人は・・・・」

満面の笑みで答える美神に冷たい汗が流れる横島だった・・・







パチパチパチパチ

ソウトはスゥっと3m程空中に浮かぶと余裕の笑みで拍手を送った。

『ギギギギギィ♪これは驚いたギィ・・・ボクのかわいい思念爆弾を、人間が簡単に防ぐなんて』

「まぁ、この二人は人間じゃないけど・・・・・。ま、そんなことはいいわ!
もしこれでネタが尽きたならさっさと退治されくれないかしら・・・・・・」

『そんなに慌てないでほしいギィ・・・・・パーティはまだ始まったばかりなんだから・・・・ギギッギギギ♪」

ソウトがパンパンと柏手(かしわで)を打つように手を叩く。すると・・・
ブブっとソウトの足元の空間か揺らぐ・・・そして、しだいに人型と判る何かが形成される。

「こ、これは!」

美神達が見たもの、それは何と・・・





その8(B)に続く


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あとがき

例によって長くなったんで二つに分けます(汗)
こういうのを巧くまとめれないのは僕の文才が乏しい証拠ですね(TT)
今回は戦闘シーンですが・・・メリハリがないなぁ(泣)
票のほうはその8(B)のほうへお願いしますm(__)m



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