ザ・グレート・展開予測ショー

命の『選択』?・番外編4


投稿者名:運値
投稿日時:(02/10/ 7)

妙神山の寝室。そこにタマモによってボコボコにされた横島が横たえられていた。
そこに入ってくる小さな人影。

「ヨコシマ…ヨコシマ……」
「う、う〜〜ん」

人影ははうなされている横島を揺する。

「う〜んって……パピリオ?」
「やっと起きたでちゅね」

横島が起きると、パピリオはにこやかに笑った。と、その唇がゆっくりと横島の顔に近づいてきて、そして……




2人の唇が完全に重なる。
そして、口の中に何かが混入してきた。

「#$%%&%&$&$&%!!!!!!!」

余りの衝撃に一瞬頭が真っ白になった横島だが、すぐ我に返りパピリオを引き離そうとする。しかし、たかが人間の力では引き離せるわけもなく…

そして、事態は横島に最悪のケースで進行する。

「先生!!!ゲームやるでござ……」

勢い良く開かれる扉。
凍る空気。
固まる3人。

パピリオが固まった隙を突いて、横島は顔を引き離す。

「え〜と、これは、その……」

横島が弁解しようとするが、余りのことに頭が混乱して上手く言葉が出てこない。その態度が益々事態を混迷させていく。

「…先生……拙者という者がありながら……この、ど変態!!!!!!」

シロは抱えて来たゲーム機を横島めがけ力一杯投げつけると、泣きながら部屋を出て行く。頭から、血をだらだら流しながら、横島はそれを呆然と見送った。

「ヨコシマ、大丈夫でちゅか?」

パピリオが心配そうな顔をしている。横島は暫し固まっていたが、やっと起動できるほどに落ち着いてきた。

「ぱ、パピリオ…これは一体どういうことなんだ?」

パピリオは頬を赤くしながら答える。

「それは、その…内緒でちゅ。それより、体の方は何とも無いでちゅか?」
「体の方って…パピリオ、一体何をしたんだ?」
「…………」

パピリオは沈黙する。
静まり返る部屋。
その静寂はけたたましい音と共に乱入して来た4人によって破られた。

「横島さん、覚悟は宜しいですか!!!」
「ヨコシマ、このロリ○ン!!!」
「変態さんには〜〜〜お仕置が必要ですわ〜〜〜」
「先生を殺して、拙者も死ぬでござる!!!」

囲まれる横島。そして、後は一方的な虐殺。
後にはボロ雑巾の様になった横島だけが残された。

「パピリオ、訳をしっかりと説明してもらいますからね」

小竜姫は、やけに清々しい笑顔でパピリオに言った。
パピリオに選択肢は残されていなかった。





一方その頃、デミアンは古びたゲームセンターの中で、魔界正規軍のワルキューレとべスパに囲まれていた。

「デミアン、貴様を逮捕する。罪状は言うまでも無いが観念することだ」

ワルキューレは静かに言い放つ。

「クッ……何故だ、何故私の存在が分かった!!!」
「ふん、お前はパピリオに常に監視がついているのを気がつかなかったのか?」

べスパは吐き捨てる様に言った。例え、神族にその身を預けていようと、魔族であり元アシュタロスの部下であるパピリオの動向は両陣営の注目を嫌でも集める。
おかしなことに利用されない為にも魔族・神族の上層部により監視が命じられていた。そして、その監視の任に着いているのがべスパ・ワルキューレであった。

「では、何故あの時私を泳がせたのだ?パピリオと接触した時にでも捕らえれば良かっただろう?」
「監視は、監視対象者にばれない様にするのが常であろう。それに、お前の単独犯かどうか見極める必要もあったからな」

ワルキューレはニヤリと笑うと、デミアンの両手に手錠をはめた。

「そうか…私は目の前の復讐に囚われ、プロにあるまじきミスを犯してしまったようだな」

デミアンは顔を俯けて力なく言う。しかし、次の一言でワルキューレとべスパの顔色が一瞬で変わった。

「だが、復讐は果たした。私を捕らえてももう遅いよ?」

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