ずずー
投稿者名:猫姫
投稿日時:(02/10/ 1)
――ずずー
なんでだろ?
――ずずー
美味しくない。
――ずずー
美味しくないのよ。キツネうどんが。
うどんも、汁も、あぶらげも、いつもと同じ味。なのに、なんだか美味しいと思えない。
なんでだろ?
――ずずー
美神さんは出かけてる。おキヌちゃんは学校。横島とシロはいつものサンポ。
誰もいなくて静かな事務所。うどんを啜る音が、妙に響いて耳に煩わしい。
――ずずー。
やっぱり、美味しくない。
ガチャ
「ただいまでござるー」
「ふぃー。つ、疲れた……」
「お帰り。早く、ドア締めてよ。寒いじゃない」
騒がしいのが帰ってきた。
賑やかなのは嫌いじゃないけど、ドタバタして埃はたてないでよね。キツネうどん食べてるから。
――ずずー
あれ?
――ずずー
あれれ?
「なんだよ、タマモ」
「いいから、こっち来て座って。ほら、紅茶煎れてあげるから」
「なんかヘンでござるー」
「いいから、いいから。アンタは緑茶が好きなのよね?」
――ずずー
うん。
やっぱり、キツネうどんって美味しいわ。
今までの
コメント:
- さんぢゅうぎょう………あぅー、短かすぎですよね(= ̄w ̄=;
ひとりで食べるご飯は、やっぱりいつもより美味しくないと思うです。 (猫姫)
- 誰も居ない家で、一人パソコンをカタカタと打っている時に前半のタマモと同じような気分になります(笑)。でっかいハプニングとかではなく、こう言ったほんの些細なことから、「仲間」と言うものの大切さを学んでいくあたりがいいですね。あ、タマモにとってキツネうどんの味は一大事かもしれませんが(爆)。妙に気が利くように見えるタマモの様子を怪訝そうに見るシロ&横島クンの様子が目に浮かぶようです。投稿お疲れ様でした♪ (kitchensink)
- 『ずずー』という事は、「汁を飲んでいる」ってことですよね。成る程、麺や油揚げといったメインは取っておいて、先ずはつゆの味を確かめているわけですね♪それから確認のため、麺や油揚げの味も試してみたと…。う〜ん、タマモは通ですね〜♪(爆)
猫姫さんの「一人の食卓は不味い!」(仮)の理論はその通りだと思います。『安心できる存在感』を感じながらだと、無意識の緊張が緩和されるのではないでしょうか?ウチは朝・夕食は何時も家族揃って食事しますから、一人欠けるとつまらないですし(汗)。 (マサ)
- これが・・・、あの「30行小説」と呼ばれるものなんですか・・・。
こういうのもすごくいいですねえ。
「目」で文字を追ってはいけませんね。
「心」で文字を追うものですね・・・。
30行どころか、倍の60行にも、3倍の90行にも深く読み取れます。
追伸:「おべんとー」でのコメントありがとうございます。
是非、今度は16本の足を目指してがんばってください(笑) (マリクラ)
- いいですね。空気と言うか、そんな雰囲気が。 (KOMA)
- おキヌちゃんが学校行ってるということは平日。横島はサボりだな?(w
それとも六道女学院が父母参観か学園祭かで休日登校なんでしょうか?
(修学旅行かもしれませんし横島のほうが開校記念日ということも有り得ますが)
なんにせよ、シロの散歩とおキヌちゃんの登校が重なるのは稀有でしょうから
誰もいない食卓のわびしさにはじめて気づくタマモってのは確かに。
(美神さんは「家の中つまんない」とご幼少の砌から仰ってるので
買い物とかでしょっちゅう平日の事務所を空けてそうですけどね。ものぐさのわりに)
人工幽霊一号が話し相手じゃあ年頃の女の子にはつまらなそうですしね。
何度も頷かされてしまう、素晴らしいネタの着想と
無理のない範囲でのタマモの愛らしさが♪
以前の反対票は俺のこの手で因果地平のかなたまで吹き飛ばしたい(w (ダテ・ザ・キラー)
- みなさん、ありがとうございます〜♪(=^w^=)
きっちんさん⇒なんでもない当たり前の事を、なんでもないときに気づいたりするのもいいかなって思いました。
ふふ。でも、横島君たちにとっては不思議な行動ですよね。
マサさん⇒えぇーっと…「ずずー」は、うどんとお汁のどっちでも、とゆーことで(汗)
やっぱり、いつも居てくれるひとがいない時って、色々なものが違って見えたりすると思うです♪
マリクラさん⇒あはは☆短いだけなんですー。こんな短いのを、心の目で引き伸ばしてもらえるんですか♪ありがとうですー♪
16本……いつか、再チャレンジです♪ (猫姫)
- KOMAさん⇒雰囲気はちょぴし幸せまじりの、ゆったり風味で♪
キラーさん⇒横島君はおサボりさんですね。きっとお昼過ぎから仕事なんですよ(フルマラソンの後に仕事なんて、横島君かわいそう(涙))
タマモちゃんの愛らしさが出てくれてるなら、嬉しいです♪ (猫姫)
- このほんわかとした、猫姫様独特の空気と文体。私、大ファンです。
短い文章の中に、タマモと仲間の微妙な関係、そして少しずつ他人を受け入れようとしつつあるタマモの心境が、上手に描かれていると思います。お見事! (ぴくみん)
- 日常のほのぼのとした感じが良いですね。心が和みました (運値)
- こんにちは、猫姫さん。涼香です。
たまに一緒におしゃべりしたり、遊んだりしてる猫姫さんが、こんな風に小説を書いているなんて、少し驚いてしまいました。でも読んでみると、可愛らしくて暖かくて幸せな感じがいっぱいに詰まっていて、やっぱり猫姫さんだなあと思える気持ちのいいお話でした。
こんな小説が書けるのも、猫姫さんが良い人たちに囲まれて暮らしているからなんでしょうね。特に、お兄ちゃんかな?(クスクス)
また、違う小説を書いたら教えてくださいね。
涼香でした。では。 (涼香)
- ぴくみんさん⇒わっわっ、大ファンなんてー!? はぅー(//。//)
タマモちゃんにとっても、事務所のみんなは大切であってほしいと思うんです、猫的に♪
運値さん⇒和んでいただけましたか〜♪ 猫、うれしいです♪ ほのぼの♪
涼香さん⇒わ〜い♪涼香さんだ〜♪(たたたたっ ぎゅっ すりすりすり♪)
えへへ。本当に、私の周りには優しいひとばっかりです♪(もちろん涼香さんも♪)
違うのを書いたら、また見てください。お兄ちゃんが書いたときも教えますね♪
またどこかに、遊びに行きましょうね〜♪ (猫姫)
- 上手く言えませんけど、凄くいいです。ほのぼの最高。 (TRYTON)
- ああ・・・ほのぼのですね〜
こういうの大好きです♪
なんだか私も猫姫さんのファンになりそうです♪ (ゲン)
- みんなで食べると美味しい食事。
普段そっけない態度を取っていてもタマモはみんなが好き。
だってキツネうどんのおかげで仲間が増えたようなものだから。
猫姫さん、投稿お疲れさまでした。 (NGK)
- 自分自身、留守番の多い生活環境ですので、このお話のタマモの気持ち、わかります〜……
心にほのぼのくるお話で、大好きです♪ (馬酔木)
- 確かに、一人で食べるご飯てあんまり美味しくないんですよね。
いいものを読んだなぁという感じです。はぁー、いいなぁ…。 (kort)
- 「30行SS、書いてみ?」
冗談半分に言った一言。まさか本当に書くとは。
ちくしょう、兄ちゃんの完敗だ。さぁ、煮るなり焼くなり好きにしやがれぃ。
でも、生で踊り食いは勘弁だ!
実際、こー云う短く纏めるSSは俺に書けないタイプなので、自分に出来ない事をさらりとやってしまう妹を、ちょいとだけ尊敬して見たり(笑)
――で、本人の要望により、いつものアレ↓ ちょいと良さげなのと、バカげなのと。 (黒犬)
- 実録【犬と猫】大乱編
父親「帰りは11時くらいになるから、夕食は黒犬と外食でもして来なさい」
猫姫「うん、わかった。ちゃんとご飯作って、お風呂沸かして、待ってるから」
父さんの仕事は車掌。昼以外には食事休憩なんて取れない訳で……
父親「いや、本当に遅くなるから」
猫姫「うん。でも、待ってる」
遅く仕事が終わるともなれば、夕食を立ち食いそばやコンビニのパンで済ませてしまうであろう事を、姫は知っている訳で……
父親「じゃあ、行って来る!」
猫姫「行ってらっしゃーい♪」
出掛けて行く父さんの背中は、妙にシャッキリとしていて。
休日出勤でウダウダしていたはずの顔は、何故か晴ればれとしていて。
――『男は何をどう足掻こうと、女性の女性らしさには敵わない』などと云う言葉を再確認してしまった。そんな、ある朝の光景。 (黒犬)
- 実録【犬と猫】怒涛編
猫姫「今日はね〜、長年の夢が叶ったんだ〜」
黒犬「そうか……」
ご機嫌の妹と会話しながら脳裏に浮かぶのは、今日の夕方にリビングで見た光景。
何やらでっかい毛むくじゃらに頭を乗せて、幸せそうにうたた寝する妹の姿。
ジャック(犬)よ、台風だからと屋内に挙げられた挙句、枕の役目。お前にも苦労をかけるなぁ。 (黒犬)
- 一人で食べていると寂しい感じがしますよね。
やはり大勢で食事するほうがおいしく感じます。
とてものほほんとするというかなんというか…(いい言葉がみつかりません)そんな感じがした話でした。 (3A)
- きつねうどんが食べたくなりました(爆)。最近私はひとりで食べてることが多いので・・・う〜ん・・・(遠い目)。 (りおん)
- ややや。すっかり遅刻してしまいました。
おっひさしぶりのぱっとんです。
姫君の新作は相変わらずのほのぼのわ〜るどで、幸せ感に包まれていますね。
く〜、可愛いぞ、タマモ♪
黒さんの【犬と猫】も二本立て。相変わらずのらぶらぶっぷりですな〜。
いつか黒さんは、嫉妬に狂った誰かに刺されるんじゃないかと心配しつつ、今後もご兄妹の活躍をお祈りする次第でございます。 (ぱっとん)
- こんなに可愛いタマモは始めて見ました。文句無しに賛成!!! (防人)
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