ザ・グレート・展開予測ショー

GS美神 極楽大作戦! サイレント・オブ・ジョーカー(その14)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(02/ 9/29)

さて、14回目。
今回は、あの有名な童謡を・・・・。
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GS美神 極楽大作戦! サイレント・オブ・ジョーカー(その14)

広いアトリエに、男の魔族と女の魔族がいた。
男の方は、絵の具で、所々汚れた上着を着ており、同じように汚れたジーンズを穿いていた。
そして男は、絵を描きながら、歌を口ずさんでいた。

Ten little boys went out to dine(十人の子供 ご飯を食べに行く)
One choked his little self, and then there were nine.(一人が喉を詰まらせて 九人になった。)

Nine little boys set up very late(九人の子供 とても夜更かし)
One overslept himself, and then there were eight.(一人が寝過ごして 八人になった。)

Eight little boys travelling in Devon(八人の子供 デヴォンへ旅する)
One said he`d stay there, and then there were seven.(一人がそこに残ると言って 七人になった。)

Seven little boys chopping up sticks(七人の子供 薪を割る)
One chopped himself in half, and then there were six.(一人が自分を割り 六人になった。)

Six little boys playing with a hive(六人の子供 蜂の巣で遊ぶ)
A bumble-bee stung one, and then there were five.(丸鼻蜂が一人を刺し 五人になった。)

Five little boys going in for law(五人の子供 法律の勉強をする)
One got in chancery, and then there were four.(一人がどうにもならなくて 四人になった。)

Four little boys going out to sea(四人の子供 海へ出る)
A red herring swallowed one, and then there were three.(くんせいにしんが一人を飲み込み 三人になった。)

Three little boys walking in the Zoo(三人の子供 動物園へ)
A big bear hugged one, and then there were two.(巨大熊が一人を抱きしめ 二人になった。)

Two little boys sitting in the sun(二人の子供 日向ぼっこ)
One got frizzled up, and then there was one.(一人がじりじりと焦げ付いて 一人になった。)

One little boy living all alone(一人の子供 一人ぼっちで暮らしていたが)
he got married, and then there were none.(結婚して 誰もいなくなった。)

「何の歌?それ。」
そう女は聞いた。
火牛の皮で出来たレオタードを着ており、黒竜の毛で作った網タイツをつけた官能的な服装をした女であった。
「マザー・グース。人間界の童謡だよ。メフィスト君。」
そう男は答えた。
「へぇ、その人間界で独裁者だった人が童謡を歌うなんてねぇ。」
男にメフィストと呼ばれた女は、クスリと笑った。
「昔の話さ・・・・・・。」
男は苦笑しながら、どこか寂しげな声で言った。
「かつて私は、画家を目指していた。しかし、自分の才能が足らないため、人には認められなかった。その時私は、自分は天才だと自惚れていた。そして、堕ちる所まで堕ちて、私は兵士となった。しかし、私の国は破れ、私はそれを、一種の民族のせいだと決め付けた。そして私は、独裁者の道を歩み、戦争の終わり、自らの命を絶った。」
「アナタ、画家を目指してたの?」
メフィストは驚きの声を上げる。
「しかし私は恋をした。私は独裁者であり、一人の人間であり、一人の男でもあった。しかし、彼女とは、この魔界で結ばれることになった。」
その言葉に、メフィストは、疑問の声を上げる。
「恋?何なのそれ?」
男は微笑み、こう答えた。
「神でも人間でも魔族でも、一度は経験するもの・・・・。いつか君にもあるさ。」
男は筆を、傍にあった机に置く。
その時、アトリエに1人の少女がドアを開けて入ってきた。
「パパー。」
「おぉ、マーヤ。いったいどうしたんだい?」
「ママが夕食だって。早く食べに行こ!」
少女は、男の袖を引っ張り、外に連れ出そうとする。
「分かった分かった。」
そう言って、男は少女と一緒に外に出る。
男は一度立ち止まり、メフィストの方を見る。
「私は、愛人エバと、死んでから結ばれることになってしまった。・・・・君も覚えておいた方がいい。恋は、いずれ別れが来ることもあると・・・・。
さぁ、君もアシュタロスさんから仕事を受けているんだろう?早く行ったほうがいい。もしかすると、その仕事先で、いい人と巡り会えるかもね。汝に、幸福あれ。」
そう魔族アドルフ・ヒットラーは、微笑んで言った。

「うぅ〜ん。」
メフィスト・・・・・いや、美神令子は、目を覚まし、ゆっくりと体を起こし、辺りを見回す。
そこは、ヒットラーの屋敷の廃墟であった。
その周りには、サビだらけのタイガー戦車が置いてあった。
美神は、銃で撃たれた胸の部分を擦る。
服には、血がついていなかった。
(麻酔銃か・・・。なめられたものね・・・・。横島クン、おキヌちゃんは?)
美神は、横島とおキヌを探す。
しばらくして、美神は、瓦礫の中から、横島とおキヌを見つけた。
命に別状が無かったので、美神はホッとした。
「あれ?」
美神は、横島の爪が生えていることに気付いた。
「おかしい・・・・・・。今、何時?」
美神は衛星携帯テレビを見た。
ガルガと戦ったところが、竜宮城のようになっていたのではないかと言う疑問を解決するためである。
それなら、横島の爪が生えていても納得が行く。
そして、携帯テレビを映すと、日本のニュースがやっていて、アナウンサーがこう言った。
「おはようございます。9月15日、朝のニュースです。」
右上には、2000年と、画面に出ていた。
どうやら、ガルガと戦ってから、2日しか経っていないらしい。
しかし、それだと、横島の爪が生えたりしているわけがない。
「どういうこと・・・?」
美神が首を傾げていると、横島が、のっそりと起きた。
「うぅ〜ん・・・・。あれ、ここは?確か俺、ガルガと戦って・・・。あれ?」
どうやら横島は、部屋でのことを覚えてないらしい。
美神は胸を撫で下ろす。
「横島クン、おキヌちゃんを起こして。日本へ帰るわよ。」
「あ、美神さん。分かりました。」
横島は、倒れているおキヌを起こし、地面にたたせる。
美神たちは、日本に帰国の途につく・・・・。
残る敵、あと1人・・・・。

続く・・・・。

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