ザ・グレート・展開予測ショー

悪夢ふたたび(7)


投稿者名:3A
投稿日時:(02/ 9/22)

「………」
ギモという男は黙ったままである。
しかし、笑っているようにも見える。
「答えろ!」
阪上は剣をギモの首に向けた。阪上の顔は怒りに満ちているようだった。
「…もう俺はあんたとは敵どうしだ。なぜ答えなきゃならん?」
ギモは余裕の表情だ。
「それはそうと、もうすぐ面白い事が起きるよ。」
「おもしろい事だと…!?」
その時変な音がした。まるでなにかが破れているような…
「うわああ…」
空間に穴が開き横島は引きずり込まれそうになる。
「横島さん!?」
阪上は引きずり込まれている横島の足を掴む。
しかし………手を離してしまった…
「よ…横島さん―――!?」
「うわああああ………」
空間がどんどん閉じていき横島は消えた。
「っく…き、貴様―――!?いったいどゆうことだ!?」
阪上が振り向いたらギモの姿は消えていた。
やられた…せっかく情報を手に入れるチャンスだったのに…やつらはの目的は横島さんだった…
わざとやられ油断させておいて…横島さんを…
阪上は思わず剣を投げ捨てた。
「っくそ!」

横島と阪上がギモと戦っている時に時間を少し戻します。

アカサはできるだけギモのいる場所から離れた。うまく美神たちの攻撃をかわし、美神たちは誘導されているのに気付いて無かった。
「あ〜疲れた。」
アカサは立ち止まった。
「覚悟するでござる!!」
さすがにシロはアカサの動きについていける。
「犬か………弱そうだな…」
アカサはため息をもらした。
「なめるな―――!」
「でも相手をしている暇ないんでね…」
アカサはそう言うとその場から消えた。
「ど…どこへ行ったでござる!?」
シロは辺りを見回すがアカサの姿はない。

「ここは…どこだ…」
横島は辺りを見回すがなにもない。地面もない、光もない、音もない、あるのは自分一人だけ…

横島が消え五時間経過した。
美神たちは都庁の地下にいる。以前アシュタロスとの戦いで使っていた秘密基地である。
さて、みんな深刻な表情をしている。横島が消えた…そのことがショックなのだろう。
阪上は申し訳なさそうな顔をしていた。
「すみません…俺のせいで…」
「でもなんで横島くんを…」
美神が口をひらいた。
「…多分…文殊の力がほしいんでしょう…」
「文殊!?」
「さて…もうこれ以上あなたたちに迷惑かけるわけにもいかないので…」
阪上は椅子から立ち上がり寂しそうな表情をみせた。
「さようなら…」
「え!?」
阪上は横島の文殊をいくつかもらっていた。そして美神たちに数個の文殊を投げ美神たちは眠ってしまった。
「眠」の文字が浮かんでいる文殊を投げ阪上はその場を去った。

「なにもない…」
横島はこの場所にきてどれくらい経ったのだろうか。わからない…しかし長く感じた。上も下もなくただ浮かんでいる。
頭がおかしくなってきそうだった…なにもない世界…それはとてもつらい所であった。なんだか頭がボーとしてきた…
「ひっひ…あんたが横島か…?」
いきなり横島の目の前に黒いマントをかぶった老人が現われた。
「…あんたは…」
「人間界を支配するアンというものだよ…ひっひひ…」
顔はあんまり見えないが不気味な瞳が一瞬見えた。
「貴様がアン!?俺をどうしよっていうんだ!?」
横島は文殊で剣をだし構えた。
「無駄じゃよ…わしが勝つからの…ひっひひ…」
「この野郎!」
横島はアンを真っ二つにした。しかしアンはまたすぐに元にもどった。
「な!?」
「お前の力がほしい…」
アンはそう言うと横島の額に指をあてた。横島は振り払おうとするが気が遠くなっていった。
「………」
「文殊か…ひっひひ…」

「さて…」
阪上は外にでて自動販売機でオレンジジュースを買う。
「やっぱりこれだね〜」
阪上は一杯飲むと空を見上げた。
「死ぬかもな…」
阪上がそう言った直後に石が阪上の頭に直撃した。
「いって―――!?」
阪上は倒れ込みしばらくグルグル回りながら振り向いた。
「っげ!?フ…フォー…」
振り向くと怒りのオーラが漂うフォーがいた。
「あんたってひとは…!まさか自分一人だけで闘うの!?」
「……かならず帰ってくる…!帰ったら結婚してやるよ。」
阪上はフォーの手を握りながら言った。すこし顔が赤い。
「で…でも…私も…」
「お前…そんな体で闘えるか?大事な子どもがいるんだから………頼む…」
フォーは寂しそうな表情を見せる。阪上を睨みつけると涙が少しこぼれていた。
「絶対帰ってきてよ!それと結婚するってこと忘れないでよ……!」
阪上は頷いた。そして二人は唇を重ねた。
(…かならず帰ってくる…)

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