ザ・グレート・展開予測ショー

おとこならばっ17


投稿者名:hazuki
投稿日時:(02/ 9/17)

「…痛いでござる」
後頭部を抑えながらシロ。
と、いうかなんというか、あれだけ強烈な一撃を食らってここまで普通でいられるとは。
いくら人狼とはいえ、信じられない打たれ強さである。
まあそれが、二人の師匠の影響である事は間違いなかろうが。
そんなシロには目もくれず横島は、美神へと詰め寄っている。
「美神さん!!なんですかいきなりっ」
その口調がいささか不機嫌なものであることはもう仕方ないだろう。
「あ、横島くーんお疲れ」
ひらひらと手を振りながら、そんな横島の剣幕にとりあわず美神。
太郎は、とんとんと折れた刀の柄を握り首を傾げ肩でたたきながら、感心したように
「…身体の動かし方といい、技の繰り出し方といい……いいもの見せてもらった」
と呟いた。
可愛い(?)弟子がぶちのめされたのに、こうである。
ある意味らしいのだが。
タマモは心からの同情をこめため息を、ついた。
─これからのシロの待遇を、慮ってのものである。

「で、どうだった?」

ぎろりと、一瞬シロを睨み殺しそうな目で見、さらに太郎に視線を動かし美神。
─もちろんそのひと睨みシロの尻尾が垂れ下がったのは言うまでもない。
その言葉に苦笑しつつ
「ま、試作品にしてはいいかもってところだな」
と、太郎は言った。

17)理由?
「え?」
この二人の会話に驚いたのは横島である。
「二人とも知り合いなんですかっ??」
「あたりまえだろうが、可愛くない弟子の世話になる人物にはきちんと挨拶はしてあるぞ」
きっぱしと太郎。
さらりとシロふぁんの方々から蹴りをいれられそーなことをほざいていたりする。
「師匠も可愛くないでござる」
後頭部をさすりつつシロ。
「大の男が可愛かったら、そっちのほーが恐いだろうが。」
ふんぞりかえって太郎。
「せんせーは可愛いし、かっこいいでござるよ」
むうっとくちびるを尖らせてシロ。
言われた横島はなんだかなあという表情になっている
「横島どのが可愛い??シロおまえの美的センスはどうなってんだ?」
殴りすぎたか?と呟きつつ太郎。
「正常でござる」
「自分が異常だと気付いている奴は、滅多におらんぞ大抵は正常だと思ってるもんだ。」
とくとくと言い聞かせるように、太郎。
「このぷりちーな拙者をみて可愛くないという師匠のセンスのほうがおかしいでござる」
ぴしっと太郎を指差しシロ。
「いやむしろ、その姿で自分をぷりちーと言い切れるオマエのセンスがおかしいぞ」
そんなシロの指摘も気にせずきっぱしと太郎。
─というかなんというか
「またどんどんおかしな方向へいってる」
本日二回目だわ
とタマモが特大のため息を吐いた。
美神は、傍観の姿勢をとっている。
横島はだあっと叫び
「って、どっちのセンスがオカシイかなんて、どうでもいいでしょうがっ」
どここどまでも続きそうな(しかもくだらない)言い争いを打ち切った。
つづく
…20話で完結します(いやみんなどうでもいいだろうけどね

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