走れ 西条!!(前編) #新歓企画!『対決!!』Ver.アフロマシーン改
投稿者名:アフロマシーン改
投稿日時:(02/ 9/12)
(はぁはぁはぁはぁ……、むっ!何でここも!?)
(こんなはずはないんだ。僕の人生にこんなことがあっていいのか?)
(神は死んだ。奴らはかまっちゃくれない。ならば死んだも同然だ!!
ジリリリリン!モーニングコールが鳴る。
「おはようございます。西条様。」
コックをひねり、熱いシャワーをあびる。いつもの目覚めの儀式だ。
朝日がシャワー室にさしこみ、熱い湯と共に僕を包む。
「ふう、朝日がまぶしいな。」
タオルで髪をふきながら、下着を手に取りつぶやく。
おろしたての真っ白なブリーフが、僕をひきしめ気持ちを新たにさせる。
「おはようございます。ぼっちゃん。」
子どもの頃から世話をしてくれるキヨさんだ。ホテルに仮住まいの僕に、毎日出張して、食事を作ってくれる。そういえば家に残してきた執事のじいは元気かな。
「おはよう、キヨさん。」
「ぼっちゃん、イタリアよりアルマーニの新作のスーツが届きましたので、コーディネートしておきました。」
「ありがとう、キヨさん。」
朝もやにつつまれた東京のビル群が、眼下に立ち並ぶ。フランスの街とのこしてきたヒト達に一瞬思いをはせる。
香りよい味噌汁の香りが漂ってきた。
僕の朝飯は毎朝、ご飯に味噌汁そして1,2品つけた和食だ。装いは欧風でも朝飯は和食に限る。
社会への奉仕、あえて英国風にいうならば「ノーブレス・オブリージ」!!
「貴族の義務」を果たすには、お米が良質なエネルギー源としてうってつけだからね。
数ある愛車の中で、今日は手ごろなBMW7シリーズ(一番でかくて一番えらいBMW)に乗り込む。
「君は繊細だからな。さて今日のご機嫌はどうかな?」
ぽんぽんとハンドルをたたきながら、愛車に聞いてみる。
キーをまわす。ヴォォォォォン!!
「OK。今日も快調だ。存分にマイスター魂を発揮してくれたまえよ!」
途中、交差点の信号待ちで女性を拾う。行く方向が同じなので助手席に乗せて送ってあげる。ショートカットのチャーミングな女性だ。うなじがまぶしい。僕をちらちら見て顔を赤らめている。僕は必殺のほほえみを送り、彼女をなごませる。これも貴族の義務だからね!
携帯電話が鳴る。ちいっ!バットタイミング!ゆうこからだ。
デートの誘いらしい。
「OK.また改めて連絡するよ。」
携帯電話が鳴る。ちいっ!バットタイミング!ひろみからだ。
デートの誘いらしい。
「OK.また改めて連絡するよ。」
携帯電話が鳴る。ちいっ!バットタイミング!純子からだ。
デートの誘いらしい。
「OK.また改めて連絡するよ。」
携帯電話が鳴る。ちいっ!バットタイミング!クリスティーヌからだ。
デートの誘いらしい。
「OK.また改めて連絡するよ。」
携帯電話が鳴る。ちいっ!バットタイミング!ジェニーからだ。
デートの誘いらしい。
「OK.また改めて連絡するよ。」
携帯電話が鳴る。おっ!グットタイミング!令子ちゃんからだ。
デートの誘いらしい。
「OK.今晩あけとくよ。」
助手席に座っていた女の子は、純子から電話がかかってきた後、そそくさと顔を赤らめて下りていってしまった。間が悪いのか、どうも僕の真摯かつ紳士なキャラを誤解してしまったようだね。ふっ!僕は罪な男だよ。
ICPO超常犯罪課日本支部オフィス
アシュタロスとの戦いが終わったあと、霊的な現象は一時期なりを潜めていたが、最近また活発化し始めた。今のところは目立った事件はないが、GSの霊感か、僕には悪い胸騒ぎがする。
書類をかたわらに部下が入れてくれたコーヒーを飲む。うむ、インスタントコーヒーだが、美女のいれてくれたものはうまい。ぶすは却下。ぶすは嫌い。死んでしまえ。
とびきりさわやかな笑みを浮かべて、感謝のアイコンタクトを彼女に送る。職場のコミュニケーションは大切だからね。
「……」
令子ちゃんの顔がみたいな。
「ちょっと美神事務所にいってくるよ。あとはよろしく頼む。」
そこまでが、僕のありふれたいつもの出来事だった……。
(西条視点終了および西条氏対決モードに移行)
〜つづく〜
今までの
コメント:
- 読み返してみて、西条視点はちょっと読みにくいなあ〜と反省しております。
それにいまだ、スペースの配置がよくないです(泣)。
さて拙作、走れ西条!!は中篇程度になるだろうと思われます。とにかく西条が走る話です。どうか読んでいただいてコメントをいただくとうれしいです。ではでは〜 (アフロマシーン改)
- 日常生活(?)を楽しむ西条の様子がいかにも「らしい」感じですね。それにしても異常な数の女友達でありますが、いつかバチが当たりますよ?(汗) 今の平和な様子から、どのようにして冒頭の切羽詰った様子に状況が移行するのかが気になります。次に移ります♪ (kitchensink)
- 西条に部下がいたのか!?(爆)
失礼、取り乱してしまいました。何とも彼らしい生活風景ではありますね。女友達からのマシンガンコール攻撃は西条視点が生かされていると思います。 (マサ)
- kitchensinkさん、マサさんコメントありがとうございます。前編は、中、後編と違って最初は、単体の西条の日常風景作品でした。それゆえ色合いがやや異なるともうしましょうか。
<「らしい」感じ
ありがとうございます。ノータリンのぼんぼんにならないように、西条なりの美学というかそのようなものを念頭に書いてみました。
<西条に部下がいたのか!?
確かに前面に部下が出てきたことはありませんね。(汗)
霊脳がなくとも、事務などをこなすOLがいてもおかしくないなあと思い書きました。西条はいやみなくらい大人の男なので、そこを露骨に内心を吐露させてみた具合です。 (アフロマシーン改)
- うみゅ。西条的外道回路全開ですな。
GEDOU西条で幸あれ!! (プロミス)
- 西条…いったい何人女がいるんだ………
そのうちとんでもない不幸が起こるよ… (3A)
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