ザ・グレート・展開予測ショー

命の『選択』?18


投稿者名:運値
投稿日時:(02/ 8/13)

横島が冥子の事務所に移籍して、1ヶ月が過ぎた。その間、冥子・タマモ・横島は様々な事件を解決し、冥子の事務所の評判はそこそこ上がってきていた。
そもそも、冥子は単独での除霊は苦手としており、また、アシスタントを雇おうとしても冥子の暴走の所為で、直ぐ辞めてしまう。また、依頼者が除霊を頼んでも、暴走で被害の方が甚大になってしまう。その結果、GSになってから、その能力の割に除霊の依頼は物凄く少ないものとなってしまっていた。
 
しかし、ここに横島が入ってきて、その不安は完全に払拭された。前の天邪鬼騒動で、命がけで冥子を助けたことにより、横島といると、安心することが出来て暴走を抑えられることと、タマモの冷静沈着な判断力が良い方向に働き、その低価格除霊料と相俟って、今や依頼がそこそこ入って来る様になっていた。
 そして、今日も除霊が上手く終わり、冥子の事務所に3人が集まっていた。

「今日も〜〜2人のお陰で〜〜上手くいったわ〜〜ありがとう〜〜」
「いやいや、あれくらい何ともないっすよ」
「うん、今日位のだったらあたし一人でも十分だったわ」
「ともかく、ありがと〜〜。はい、これ今月分の給料〜〜」

そういって、横島に給料を渡す冥子。ちなみにタマモは給料よりも油揚げが良いとのことで、油揚げが渡されている。

「こ、こんなに頂いて良いんですか!!!」
「いつも〜助けてもらってるから〜〜良いのよ〜〜〜」

横島が封筒を開くと、中には美神の所で貰っていたのの数十倍のお札が入っていた。タマモの方は現物支給という事でそう感慨はないのだが、横島は異常に喜んだ。

「やったーー!!!これで明日からラーメンにチャーハンを付けられるーー!!!」
「…よかったね♪」

嬉しそうに喜ぶ横島を見て、そう言うタマモ。横島の食生活のレベルが上がれば必然的に自分のレベルも上がる。そう言った意味で一蓮托生な2人である。

「それじゃ〜〜、来月もよろしくね〜〜」
「「はい」」

そう言って、2人は出て行った。それを見送り、冥子も自分の家に帰っていった。


冥子は忙しくない限り、家では何時も母親と一緒に食事をとっている。今日も、家に帰り母親と一緒に夕食をとっていた。話しは最近の冥子の調子の良さに及ぶ。

「そ〜いえば〜、冥子最近〜〜事務所の方が上手くいってるんだって〜〜〜?」
「そ〜なの〜〜、お母様。横島君、頑張ってくれるから〜〜〜」
「あの人がねえ〜〜」
「ひっど〜い、お母様〜〜、横島君は冥子の命の恩人なんだから〜〜」

そう言って先の事件のあらましを、かなり美化して話し始める。それを聞いて感動する冥子の母親。

「……てわけなの〜〜、あら〜〜、お母様、どうしたの〜〜?」
「横島君良い子ねぇ〜〜〜〜、私、気に入りましたわ〜〜〜」
「そうなの〜〜、ありがと〜〜」

なぜか喜ぶ冥子。それを見て、あることを思いつく冥子の母親。

「冥子は〜〜、横島君のことどう思ってるの〜〜〜?」
「え〜〜、横島君と、令子ちゃんは〜〜私の一番のお友達〜〜〜」
「そう〜〜、じゃあ〜〜、横島君が令子ちゃんの所に戻るって言ったらどうするの〜〜?」
「ぶ〜〜、お母様の意地悪〜〜」

途端に不機嫌になる冥子。冥子の母親はそれを見て言う

「私は〜〜、冥子の味方よ〜〜〜。私が横島君と冥子がずっと一緒にいられる様に協力してあげる〜〜〜!!!」
「本当〜〜お母様〜〜冥子嬉しい〜〜!!」

そう言って冥子の母親は自分の考えを冥子に話す。
(う〜ふっふ〜やっぱ既成事実を作るのが一番簡単よ〜〜横島君なら〜〜霊力的にも六道家と釣り合うし〜〜、冥子がこの先、男の子の友達が出来るとは思えないし〜〜)
などど、心の中で考え冥子の母親は計画を組み立てていく。冥子はというと言っていることの半分も理解できていないようだ。我が娘ながら情けないと思いつつ、後は全て私任せろと冥子に対して言う。

「それじゃ、明日の朝、六道女学院が始まる前に学校に横島君を呼び出して〜〜。…確か、あそこにはおキヌちゃんが入学してるから〜〜うふふふふ〜」
「お、お母様〜〜?何をするの〜〜?」
「あなたは〜〜、明日の朝に横島君を全校集会に連れてきて〜〜。後は私に任せてね〜〜」
「う、うん〜〜分かったわ〜〜」

(これも冥子の幸せのためなの〜〜冥子も満更じゃない様だし〜〜、私も冥子の年にはもう、あの人と〜〜。うふふ、横島君許してね〜〜〜)
心の中で、横島に謝罪しつつ、明日に思いを馳せる冥子の母親であった。

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