命の『選択』?16
投稿者名:運値
投稿日時:(02/ 8/12)
「ふ〜〜、今日もやっと仕事が終わった…それにしても、小竜姫様、こんな所に僕を呼び出して何の用だ?」
西条は額の汗を拭きながら、もしかして愛の告白か、などと、不埒な想像をしている。
(まあ、最近、令子ちゃんの周りをウロチョロしている蛆虫が居なくなって、運も向いてきたし……うん?何だ?この感覚は…殺気!!!)
その場を急いで飛びのく西条。すると、そこに爆の文殊が飛んできて爆発する。
「よけんじゃねーーよ!!!西条!!!」
「き、貴様、横島!!!さては、血迷ったな!!!」
愛剣のジャスティスを抜き横島に向き直る西条。
「前々から、貴様は気に食わんと思っていたが、夜道で襲いかかるとは、許せん!!」
「ふん、死ぬのはお前だ、妖怪!!!貴様に恨みは腐るほどあるが、サブキャラの癖に、美神さんに手を出そうとしたことがいけないのだよ」
「謀ったな、横島!!!しかし私とてICPOの男、タダでは死なん、返り討ちにしてくれる!!!死ね横島!!!」
そう叫ぶと横島に切りかかろうとする。しかし、次の瞬間、炎が襲いかかってくる。
「させない!!!」
「く、タマモ君、貴様もグルか…!!!あの時退治しておけば良かった!!!クソ、多数に無勢こうなったら…」
西条は霊波を放つと、反対方向に走り出す。
「神よ、聖霊よ、悪しき魂を滅ぼしたまえ、アーメン!!!」
「ぐ、神父まで!!!一体なんですか!!!」
「別に君に恨みはないが、大人しく捕まりたまえ…」
「ええ、そうよ…覚悟しなさい」
「しょ、小竜姫様まで…」
(く、これはおかしい…。横島やタマモはともかく神父や小竜姫様まで…は!!!さてはこれはタマモの幻覚だな!!!ならば…)
もう一方向を見ると、冥子がこちらに近づいてくる。この中で、式神さえ暴走されねば最も容易い相手である。この時ばかりは、西条の冷静な状況判断は横島達の仇となった。
「クソ!!!正義の銃弾受けて見ろ、死ね!!!」
「く、西条…やべえ!!!」
パンっと乾いた音がして、銃弾は冥子に向けられて寸分違わず放たれる。冥子は恐怖で体が固まり、避けることが出来ない。その瞬間、横島は物凄いスピードで冥子をの前に立ちはだかり突き飛ばす。
「ぐ…チッ…流石に当たっちまったか…」
「よ、横島君〜〜!!」
「ふふふ、次は外さん!!!死ね」
銃弾は右足を貫通して、横島は動くことが出来ない。しかも足から血がバクバクでている。早く文殊で治療しなければ命にも差し障りがありそうだった。それを見て血の気の引いた冥子の式神が暴走を始める
「…西条さんの…西条さんの…馬鹿あああああ!!!!」
「ぐ、これは!!!ほ、本物?ぶひゃああああああ!!!!!」
西条は冥子の式神に吹き飛ばされてボロボロにされる。
「…た、助かった…う、痛えっっっっ!!!」
流石にやばいのか急いで文殊に治をこめて足に叩きこむ。すると、みるみる足に傷が消えて、ついには見えなくなる。
「…ハアハア…、流石に…ダメージが…」
「よ、ヨコシマ!?」
横島はバタリとその場で意識を無くし倒れた。
横島が目を覚ますと、冥子に頭を抱きかかえられ膝枕をされていた。足のほうは、冥子の式神でヒーリングされていたためか、すっかり元通りになっている。
「あ〜〜、目が覚めたのね〜〜、よかったわ〜〜〜」
「…うん、そうね…よかった…」
冥子は泣き笑いを浮かべながら横島に抱きつく。
「本当にありがとう〜〜〜、横島君は〜〜命の恩人よ〜〜〜」
「いや、俺は別に…ただ、守りたくて…」
「う〜〜、冥子、横島君がいてくれて本当によかったわ〜〜、これからもお友達でいてくれる〜〜〜?」
「それは喜んで…、ところで西条の奴は?」
本当に嬉しそうな冥子に代わって、タマモが答える
「…そこで伸びてるわ」
「それじゃ、天邪鬼の奴は?…もしかして暴走で一緒に?」
「まあ、小竜姫様曰く、本体は大した力は無いらしいから…多分って小竜姫様が」
「そうか…まあ、よかった…」
「小竜姫様と〜〜神父さんは〜〜事後処理のため先に帰ったわ〜〜。それじゃ〜皆で仲良く帰りましょ〜〜〜」
「…ええ、そうね。あ、横島…今日のアンタ、少しカッコ良かったわよ」
「え…ガッハッハ、タマモ、俺に惚れたか?」
ガンと言う音と共に痛みで飛びあがる横島。タマモは踵で横島の足を思いっきり踏んづけた。
「ちょ、調子に乗るんじゃないわよ…バカ…」
タマモは真っ赤な顔で呟いた。
「…でも、本当にこんなに簡単で良いのかしら?例え今は弱っていたとしても…う〜ん」
今までの
コメント:
- 今回は字数が少し多かったので2つに別けて書けました。 (運値)
- 天邪鬼は本当に捕まったのか…本当はまだ誰にも憑いていなかったりして…何てこと無いですね…はたして本当に西条についていたのか…次回楽しみにしています (タケ)
- 続きが楽しみです (D,)
- 余りにも西条「らしい」反応&行動の数々からしても天邪鬼が彼に憑いているとは考えにくいですね。果たして天邪鬼はいずこへ? それと西条がGSたちに襲われたことを「幻覚」と捕らえた場面に関してですが、それでもいきなり発砲するとは考えにくいので中立です。幻覚を断ち切ろうとするのであれば精神を更に統一するなり、幻覚を作り出している(今回は実際には幻覚は使っていませんが)元のタマモを見つけ出して攻撃すると思います。冥子ちゃんと横島クンが仲良くなってたり、タマモが珍しく横島クンを誉めるシーンに関しては大賛成ですが(笑)。次回以降の展開楽しみにしております♪ (kitchensink)
- 西条が発砲するのは…ちょっと…
でも展開的に面白いので賛成です。 (3A)
- 確かに、西条は除霊のプロですからそう考えるほうが自然すね。勉強になりました。 (運値)
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