ザ・グレート・展開予測ショー

命の『選択』?13


投稿者名:運値
投稿日時:(02/ 8/11)

「お久しぶりですね横島さん!!!」
「あ、あなたは小竜姫様!?ま、まさか僕に会いに来て…!!!」

そう言いながら飛び掛る横島。その顔にクロスカウンターを決める小竜姫。倒れた横島の顔から大量の血が出ている。

「横島さん…相変わらずのご様子ですね」
「横島君、彼女は一応神様なんだから余り失礼なことをしない様に…」
「へ?…その声は鳥巣のおっさん!?」
「ああ、噂を聞いたよ。美神君の所を辞めたらしいじゃないか。将来ある若者がまっとうな道に戻ってきてくれて聖職者としては実に嬉しいよ!わっはっはっはっは…」

(あんた、自分の弟子をどう見てるのかよく分かったよ…)
内心冷や汗を垂らす横島。この場にいる全員もこの発言に固まる。

「…ええ、まあ。じゃあピートも来てんですか?」
「いや。彼は今実家に帰っていてね。今日は僕一人だよ」
「…彼は私が呼んだのです」
「え?何か事件でもあったんすか?」
「…ええ、横島さん、天邪鬼って知ってますか?」
「天邪鬼って言うと…あの美神さんみたいな性格のことですか」
「はい、概ね合ってます、が、天邪鬼は実在する妖怪のことなんです」

この場に美神がいないのでとんでもない事を言う2人。小竜姫も美神には思う所があるようだ。

「それでね〜〜、天邪鬼を封印して欲しいんですって〜〜」
「封印って…、どう言うことですか?」
「はい、天邪鬼は今から1000年以上前、ある人間の悪霊払いによって封印されたらしいのですが、先のアシュタロスの一件で…」
「…封印がとけたのね」
「そんなの、俺達に頼むより美神さんのほうが適任じゃないんですか?」
「はい、最初はそのつもりで美神さんの事務所に行ったんですが…、恥ずかしい話し、先のごたごたで天界は今だ混乱中でこの件に関しては静観することに決まったんです…つまり、私には手持ちが無いんです。でも私は、あなた方を見捨てる訳にも行かず…」
「…それで?」
「美神さんの所に行って事情を話しました。そしたら、金が払えない神に用は無いと…西条さんのほうも訪ねたのですが、今主張中で…」

小竜姫の額がピクピク揺れる。よっぽど頭に来ていたらしい。

「それで、ほぼ無償で出来る腕の良いGSとして僕等が選ばれたのさ…」

烏巣が溜息をつきながら言う。

「わたしも〜〜お金は〜〜あまり要らないから〜〜」
「…家が金持ちですもんね」
「ええ〜〜」

納得して言う横島。

「天邪鬼自体はさほどたいした事が無い強さなんですが、ただ誰に憑いたのか分からないんです」
「憑くって言うと?」
「天邪鬼は、誰かにとり憑いて、その人の心と、行動を逆にするんです。しかも、とり憑かれた人は決してとり憑かれたことに気がつかないんです」
「…迷惑なのかそうで無いのか…」
「…だがな、横島君。例えば一国の首相にとり憑いてしまったらどうなると思う?」
「…おっさん、それって滅茶苦茶やばいんじゃ…」
「…そうだ。これは推論だが、過去の日本において人格者だった主君が暴君に豹変した事件の何割かは奴が関わっているんじゃ無いか?」

場が一気に深刻な雰囲気になる。

「で、でも、今奴が何処に居るのか分からないんじゃどうしようも無いんじゃないっすか?」
「ええ、奴がこの付近に来たまでは分かるんですが…」
「それじゃ〜〜手分けして探すしかないわね〜〜〜小竜姫様、何か手がかりはないの〜〜〜?」
「ええ、多分奴は1000年間以上封印されていたから衰弱しているはず…。だから最初は霊力が高い人間に憑依して力の回復を図ると思うの。もう一つ、とり憑かれた相手は身体の一部に勾玉状の痣が出来るわ」
「…どこでしょうか?」
「……胸の下です」
「やったーーーー!!!神様公認セクハ…う!!!!」

言った瞬間、小竜姫は霊刀を首に突きつけられる。額に大きな汗を浮かべ固まる横島。他のメンバーはその光景を見て苦笑している。

「何か言いましたか?よ・こ・し・ま・さん♪」
「い、いいえ何にも……」

首をブンブン横に振る。それを見てゆっくりと刀を鞘に戻しブツブツと何事かを呟く。

「…ハァ…もう少し、その性格がもう少し……ブツブツ…」

小竜姫の様子を見て苦笑を浮かべながら、烏巣が言う
「それでは、このあたりのGS事務所手分けして探しましょう」
「本当にすいません。烏巣さん…何か私に出来ることがあったら…」

すまなそうに烏巣に頭を下げる小竜姫。その瞬間、横島が服を脱ぎながら飛びかかる。

「そんじゃ遠慮無く…ぼげえぇぇぇぇぇ!!!!」
「あ、しまった、本気で殴ってしまいました!?…ハァ…まったく何でこんな人を…ブツブツ…」
「……横島、お前大丈夫か?」
「…うう、やっぱこうなるのね…シクシク…」

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