ザ・グレート・展開予測ショー

命の『選択』?9


投稿者名:運値
投稿日時:(02/ 8/10)

九階に上がると、ちょうど美神達によってこの階の悪霊が除霊されたところであった。
そして、階段を昇って来たタマモに丁度気づく美神。
「あら、タマモ、もう良いの?」
「…ええ」
「あら?あなたの後ろに居るのって…横島君!?」
「ちわッス」
「今更なんで戻ってきたの?別にあんたが居なくっても…って誰と一緒に来たの?」
「令子ちゃ〜〜ん、こんばんは〜〜〜〜」
「め、冥子!?もしかしてもう一つのグループってまさかアンタのこと?」
「う〜ふふ〜〜、令子ちゃん。時間前に行くなんて〜酷いじゃない〜〜私達お友達でしょ〜〜約束破るのはいけないのよ〜〜」
と言って冥子は泣きそうになる。流石にここで暴走されてはやばいと話しを変える美神達。
「と、所でなんで横島さんと一緒に来たんですか?」
おキヌが尋ねる
「え〜〜とね、令子ちゃんが〜〜横島君をクビにしたから〜〜、私が代わりにスカウトしたの〜〜」
ピシッと美神は額に青筋を浮かべて横島を見やる。
「ふ〜〜ん、よ・こ・し・ま・君、これはどういうこと?」
しっかりと身に着いた丁稚根性で、身体が固まる横島。
「だ、だって…」
「ほ〜、横島の分際で私に口答えする気?」
神通棍を握り締めて迫る美神。しかし、その前に冥子が立ちはだかる。
「令子ちゃん〜〜〜、駄目よ〜〜。横島君が怪我するじゃない〜〜〜」
「な、冥子、ちょっと邪魔しないでくれる?」
「駄目よ〜〜。横島君はもう令子ちゃんのモノじゃないのよ〜〜〜」
そう言いながら、まるでお気に入りの縫いぐるみの様に横島の腕に抱きつく冥子。これにはその場の女性陣が固まる。
「ね〜〜横島は〜〜冥子のアシスタントなのよね〜〜」
そう振られた横島は何を言っても命がやばいと本能で感じ取り
「…ま、まあそう言うことじゃないかと…」
と口を濁す。美神の顔には青筋が何本も浮かび、おキヌは泣きそうな顔になり、シロは冥子を向かって睨みつけている
「ちょ、ちょっと何!!冥子、あんた人の丁稚を横取りするわけ!!!」
「別に〜〜。令子ちゃんは捨てたんじゃない〜〜〜」
「ぐ…」
実際そうなだけに言葉に詰まる美神。それを見ておキヌが横島に泣きつく。
「…グッス…よこじば…さん…嘘ですよね…戻ってきていただけますよね…ひっく…」
「お、おキヌちゃん…」
その表情を見て流石に心が揺れ動く横島。更に追い討ちをかける様にシロが飛びつく。
「先生!!!拙者を置いて行かないで欲しいでござる…ク〜ン…」
(や、やばい…心が揺れて…このままだと偉大な計画が…いやしかし…う〜ん…)
タマモはこの様子を見て、
(あと一押しね…もう少しでヨコシマは落ちるわ)
などと冷静に分析している。
(ま〜、しょうがないわね。シロのためでもあるしここはあたしが…)
そう思いタマモが行動を起こそうとしたとき美神が横島に言い放った。
「横島君!!!今なら土下座で謝って、顔面がボコボコになるまで殴られることと、時給250円で手を打ってあげる!!!」
「ハア?5円下がって…それに研修…」
「245円!!!」
「ぐ…」
「200円!!!!」
「どんどん下がっているじゃ!!!」
「100円!!!!!」
(それじゃ、飯も食えない……)
「もう、それで…」
良いと言いかけた横島だが、冥子がそれを遮って言う。
「令子ちゃん…横島君それじゃ死んじゃうわ〜〜〜」
「なによ。こっちは精一杯譲歩して…」
「横島君は〜〜もう冥子のモノなの〜〜。令子ちゃん取っちゃいや〜〜〜〜〜〜!!!!」
そう言うと暴走しかける冥子。美神は急いで冥子に当身を食らわせて気絶させる。
「…分かったわ。横島君、あなたもう帰らなくて良いわ」
冥子の言葉に何を勘違いしたのか、令子は横島に近づいて来て言い放つ。
「…いままで、ありがとう。退職金代わりに良い物をあげるワ…」
口の端を歪めながら美神は近づく。
「い、いや。痛いのは嫌やぁぁぁ!!!!グフッッッッ」
横島の股間に美神の膝が入る。鈍い音がして崩れ落ちる横島
「…………」
その光景を見ていた女性陣は声も出ない。
(あ…ああ…ルシオラ…もうお前を産んでやれない…かも…ガク…)
横島が気絶したのを見て、背を向け上の階に歩き出す美神。
「…よ、横島さ…」
おキヌが声を掛けようとするのを遮って美神が言い放つ。
「そんな外道ほっぽってさっさと行くわよ!!!今ならアシュタロスも素手で倒せそうだわ!!!」
「は、はい…」
美神の鬼気迫る気迫に何も言うことが出来ずに美神を追う女性陣。そんな美神の背中を見てタマモは
「……ばか」
と呟くことしか出来なかった
結局悪霊は、なぜか霊力が回復した美神にボコボコにされてあっという間に片付けられてしまったのであった。

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