ザ・グレート・展開予測ショー

命の『選択』?2


投稿者名:運値
投稿日時:(02/ 8/ 9)

横島はその足で直接、美神の事務所に来た。
「おキヌちゃん、美神さんいる?」
「ええ、いますけど…。どうしたんです?血相変えて」
「いや、ちょっとこれからの生活に関わることでね。」
横島はズカズカと奥の部屋に行く。
「先生どうしたのでござるか?何時になく『しりあす』な顔をしてる様だが?」
シロは心配そうにタマモに話しかける。
「悪い物でも食ったんじゃない?もしくは美神さんの下着盗んだのがばれたんで呼び出されたとか」
タマモは興味なさそうに、キツネうどんを食べている。
「洒落にならないでござるよ…」

「美神さん!!!」
横島はドアをノックすると勢い良く中に入る。
「あら?横島君、今日はバイトの日じゃなかったと思うけど何の用かしら?お金は貸さないわよ?」
普段と違う横島の雰囲気に美神は戸惑う。
「どうしたのよ。大方飯でもたかりに来たんでしょうけど」
横島は意を決して口を開く。
「美神さん、俺に隠してることはないですか?」
「ハァ?隠してること?なんで、あんたごときに隠すことがあるのよ」
「そうっすか?……研修費…(ボソ)」
ピシッと美神の表情が固まる。
「け、研修費?何のことかしらね。」
「ピートから聞きました。GS見習は協会からお金が出るんだって。」
「そうだったかしらね?でもあんたは時給255円で良いって言ったでしょ。」
「本来貰えるもんを貰っていかん訳無いでしょ!!!そもそもそれは協会が俺にくれる金であんたの懐は痛まんでしょうが!!!」
美神は研修費をがめていた。日頃のセクハラの慰謝料代わりとして。
(だって、横島君にお金あげても、お金が勿体無いし…。)
そう考える美神。勿論口には出さないが。
「しょうがないわね。だったら来週から時給310円にしてあげるわ」
ピクッと横島の顔が変化する。
(ちょろいもんね。もともと上げるつもりだったし一石二鳥だわ)
「それでいいでしょ?」
しかし今回はそれで誤魔化される横島でなかった。そもそも310円とは額が膨大に違う。それさえあればナンパの費用にも事欠かず『モテモテ王国』(?)が待っているはずだからである。
「良いわけあるかーーーー!!!!研修費よこすか、その体を預けるか…」
器用に服を脱ぎながら飛び掛ろうとした横島の顔にクロスカウンターがヒットする。メキッという嫌な音と共に崩れ落ちる横島。
「ああ、こんなんばっか…ガク…」
横島の意識はそこでフェードアウトした。

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