ザ・グレート・展開予測ショー

アシュタロスを継ぐ者〜三章(その5)〜


投稿者名:ゆうすけ(侍)
投稿日時:(02/ 8/ 7)

消化器系の内臓破裂、肋骨・肺等の胸郭内の器官損傷・・・・・・・・・・・・。
まあ簡単に言うとシロの負傷はこの程度だった。
この位なら文殊で簡単に治療ができる。
だが問題なのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「シロちゃん部屋から出てきませんね」
一緒にシロの部屋のドアを眺めていた小竜姫様は不安そうに言った。
「あんな負け方しましたからね・・・・・・・相当ショックなんでしょう」
相手に完全に負ける。それも自分は何もできずに・・・・・・・・・・これほど辛い事はないだろう。
「そうですね。ここはしばらくそっとしておいた方が良さそうですね」
「ええ」


翌朝・・・・・・・・。
シロと同室だったタマモは昨日は居間に寝ていたらしい。
自縛霊と一緒に寝たくないわとか言ってたな。
多分タマモなりの気遣いだろう。
朝食の場にシロの姿はなかった。
「シロちゃん今日は降りてこないんですかねえ?」
朝食の塩ジャケをつつきながらおキヌちゃんが言った。
うーん・・・・・・どうなんだろう。
「ふん、お腹が空いたら降りてくるわよ」
「同感」
美神さんとタマモが味噌汁をすすりながら言う。
素直じゃねーな二人とも・・・・・・・・。
?小竜姫様と隊長が何か相談してるみたいだな・・・・・・・・・・何話してるんだろう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「このやろ!人の塩ジャケとってんじゃねーよ!!」
「お主こそワシの卵焼きとったじゃろーが!!」
「俺は育ち盛りなんだよ!!!」
「っじゃかーしぃわい!!お主なんぞチビのままで充分じゃ!!!」
「んだと「お前らうるせーんだよ!!!」」
まったく・・・・・・・・・・・・・。
   ドタバタドタバタ・・・・・・・・・・。
!シロ!?
「・・・・・・・・・・・・・・・みんなに見て欲しい事があるでござる」
そう言ってシロは短刀を取り出した。
一同が静まり返る。
「切腹なら見ないわよ」
「同感」
「そうではござらん!」
シロは短刀の持ってない方の手でその白い長髪をまとめ・・・・・・・・。
   ズバッ!
「!」×一同
「これが拙者の決意の表れでござる・・・・・・・・・・・拙者はこの髪に誓う・・・・・・・・・必ずや信長を討つと!!」
自ら切ったその長い白銀の髪の束を前に突き出し握り締めながら言ったシロの目は『武士』そのものだった・・・・・・・・。

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