ザ・グレート・展開予測ショー

続・高校生日記!!2


投稿者名:sai
投稿日時:(02/ 6/ 7)

「・・・・・・・・・・・・・・・というわけで、ふつつかな妹だがよろしく頼む」
「いーえー!こちらこそ♪おほほほほほほほほっ!」
ぐいぐいぐいっ!!
小竜姫の頭を無理矢理下げさせる大竜姫に、大輪の薔薇のような笑顔の美神。

「いたたたたっ!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いつかの横島のような、小竜姫。

美神のオフィスには、美神事務所の面々、唐巣とピートが集まっている。

「でも大竜姫さま、どーしてもダメかしらぁ?」
「うむ。やはり無用の混乱を招く事が目的ではないからの」
美神がまだ少し惜しそうにしているが、大竜姫が譲歩する様子は無い。

大竜姫から居候(?)の話が舞い込んできたとき、美神は一も二もなく飛びついた。
(受け入れの条件で小竜姫を手下に使えたらもー、どんな悪霊妖怪だって
ぺぺぺのぺーで一生左ウチワよっ!!ああそれにっバンダナや
篭手くらい貸してくれるわよねっ!!くっくっくっ・・・・・・!!)

が、しかし。
「悪いが美神殿、除霊等に出ればおのずと存在が魔界にも知れよう。この時代、魔界を
余り刺激したくは無いのでな」
同じ理由でアイテムの貸し出しさえ断られた。
(つまり何?タダでこの私の事務所に居座ろうっての!?神様のクセにっ!)
アテが外れまくり叫びたくなるのをこらえ、ここは冷静に神様に貸しを作る事を選択した。
(・・・いつか十倍にして返してもらえばいいわっ!タダより高いものは無いってね!!)
切り替えれば早い。気持ちよく小竜姫を受け入れよう。

「まー任せなさいって!私が人間の裏の裏まで教えてあげるから!」
「は、はあ・・・・・・・・・」
人界全般には疎くても、美神の人格はある程度わきまえている小竜姫が微妙にお茶を濁す。
「あ、ああ美神君。及ばずながら私も助力するから、あんまり極端な教え方は・・・!」
何か言いたいけど言えない、あうあうなピートとおキヌの気持ちを代弁するように唐巣が口添える。




がしっ!!突如、小竜姫の両手を握る男の手。
「小竜姫様ッ!!この横島が人間の男とゆーものをもーそれこそ手取り足取り・・・ぶっ!?」
べしっっっっ!!!
「あんたはいい加減懲りろっ!!」
例によって神をも恐れぬ男が、いつも通り最後まで言えずに美神にしばき倒されていた。



「しっかし、高校生になって研修とはね―――。神様ってのもナンギな商売ね」
「はあ・・・猿神様と姉様の提案が上層部に通ったそうで・・・・・・」
ソファーで頬杖をついて流し目をくれる美神に、足をそろえて縮こまるように座っている小竜姫。どっちが神様らしく見えるだろう?

「ま、いいわ。それじゃ六道女学院の編入手続きを・・・・・・・・・・・・・」
「ああ、その件だが」

「は?何、大竜姫さま」
大竜姫が口を挟む。
「六道なにやらとは、女子高であろう?」
「ええ、そうだけど?」
「あくまで小竜姫を高校に入れるのは人間について学ぶ為。女性のみの環境に入れては
その意味も薄れよう。故に、」
ちら。
「横島殿たちの学校に入れたいのじゃが」



「え―――――・・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・悪い事言わないから止めたほうがいいわ。
『こんなの』みたいなのがウジャウジャいるのよ?」
ビシッ!!
美神が力強く指さす。
「じゃっかん思い当たるけどそこまで言わんでも・・・!」

「みんなこうだと思われるとちょっとその、アレですけど・・・・・・」
横島に隠れて、ピートが力弱く聞こえないように主張する。

「いや!竜神たるもの世間の荒波に揉まれなくては!」
ぐっっ、と固い決意を示すように空を見上げコブシを握る。

「はあ・・・・・・・じゃ、ま、いいけどね。横島クンの学校は人外の存在になれてるし」
「うむ。では、そういうことでよろしく頼む」
「ええ、お任せ下さいな!」



(あああっ、私の意思はっ・・・!?)
姉の手前もあって、ことさら大人しくしていた小竜姫。気づくとどんどん流されている。
(それにしても、どーしてこんなことになっちゃったのかしら・・・・・・?)
姉に気づかれぬよう、小さくため息をついている頃。


「はっくしゅっ!」
グス。
「誰か噂してるのかしらねー?」
右手には『報告書 本人控え』を片手に、先日人界へ行った時に購入した純米大吟醸の
御猪口を傾けているイタズラな神がいた。







一方そのころ妙神山では。

「はーなーせ――――っ!!余も行くのじゃ――――――っ!!!
デジャヴーランドぉ―――っ!!!!」
じたばたじたばた!


天竜童子は猿神に拘束されてましたとさ。


(続く)

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa