ザ・グレート・展開予測ショー

背中〜その3〜


投稿者名:与作
投稿日時:(02/ 6/ 4)

彼女にとっては人間界という世界は自分とはまた別の世界なのだと
考えているのかもしれない。

人間が彼女に対して考えている事、必ずしも殺意や警戒ではないとしても、
今までの経験が彼女の考え方を変えた可能性は否めない・・・。

だが彼女は少しずつではあるがその考え方を改めようとしている可能性はある。

彼女の事を気遣ってくれる人たち・・・そして同じ様な種の「仲間」、
仲間として受け入れてくれている狼がいる。

たとえ彼女が今の現状が単なる学習、生き抜くための術を学ぶ場所としか考えて
いないとしても・・・周りはそうと思っていないはずである。

そんな親しい人達の何も変化のない日常でも、
ふと違った感じ方をする時がある。



背中・・・



彼女の視界にいつも入る背中がある。

理由などない、視界に入っているだけだから・・・。

でも、なんか、妙に、

肩の力が抜けるというか・・・









“ほっとする・・・”








シロ「どうしたでござるか?」

 「いや、何でもない・・・。」

シロ「ふ〜ん・・・。」



 「ねえ、横島。」


横島「あん?」




 「いえ、何でもない?」

横島「?」




“何でもないんだけど・・・・ほっとする。”


何故だか分らないけど、何か温かさを感じる時だった。


――――終わり――――

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