ザ・グレート・展開予測ショー

愛は死なない、君よもう一度。


投稿者名:たーくん
投稿日時:(02/ 6/ 1)

横島は学校から帰るときにいつも同じコースを通る。

それは彼女が生きてる時に一緒に通った道。

諦めは着くわけがない命を掛けても惜しくないほどの女のことを。

雨でも、雪でも彼はその道を通った。

アパートに着くと扉の前でいつもたたずむ。

「・・・また、涙が・・・・・・」

毎日そうだ、ここのドアの前でいつも、いつもいつも。

扉を開ける、暗い部屋には人・霊の気配すらない。

「ただいまを言う相手もいないか・・・・」

布団に倒れ込む。

「この隣にあいつがいたら・・・・」

横島は眠った・・・・しばらくして扉を激しく叩く音が聞こえてきた。

「・・誰だ、こんな時間に」

時計を見ると19:00を廻っていた。扉を開ける。

「横島さん!」

ドアを叩いていたのは小竜姫だった。

「どうかしたんですか?小竜姫様が来るなんて」

「貴方にビッグニュースがあるの。来て」

「ビッグ二・・って・・・」

横島は小竜姫に引っ張られるとそのまま空中散歩になった。

(小竜姫様がこんなに強引だなんて・・・どうしたんだろう)

二人は妙神山に着いた。妙神山は雨だった。

「中に入って、用事はここじゃあ話せません」

中へつかつかと小竜姫は入っていった。

横島は大きな中華皿のある部屋に来た。

「ここに来て、もうひとっ飛びします」

気付けば青空の下にいた。

「ここは?」

横島の質問に答えず小竜姫は大きな男と話し始めた。

「私はここまでです。驚かないでね」

小竜姫はそれだけ言って消えた、大きな男が来た。

「私は弥勒菩薩と申す、以後の案内は私が」

その男も神殿らしきものが見え始めたら変わった。

今度は釈迦如来だそうだ。

「この先におらす方は君が永遠に会えなかったであろう御方だ無礼のないように」

神殿の一番奥らしきところで俺は一人になった。

「扉が目の前にある場合、99%の人間は・・・」

扉は音なく開いた、その先は宇宙だった。

「少年よ、よく来た」

声はするが姿は見えない。

「人の話をする時は話す相手の眼を見ろって教わらなかった?」

これは正直失礼千万な意見だったがこの時は少なくとも・・どうかしていた。

「これは失礼。これならどうかな」

その後は忘れた。だけどそれはそいつの姿を見たからじゃあない、そいつの一言が俺を激しく動揺させた。

「ルシオラ・・という少女が蘇ったらどうする?」

後は忘れた、なんて答えたかも。気付けば俺の部屋にいた。

夢?布団寝そべったのは良く覚えている。玄関は誰か来た様子はない。

「ゆ・・め・・」

溜め息がこぼれた。

「どうして溜め息なんかついてるの?」

「・・・悲しい夢を見たからさ」

「どんな夢だったの?」

「どんな夢って・・・・・・・・」

「どんな夢だったの?」

言葉は止まった。

「昨日あなたは行ってくれたわ、どんな事があっても離さないって、愛するって」

「ゆ・・・め・・じゃ・・」

「だから私も決めたの、貴方が苦しいときや悲しいときは・・・」

「これは、・・げ・・んじ・・」

「私が抱きしめてあげる」

感触が肌で伝わる。

「愛してるの・・ヨコシマ・・・」

















今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa