ザ・グレート・展開予測ショー

アシュタロスを継ぐ者〜ニ章(その一)〜


投稿者名:ゆうすけ(侍)
投稿日時:(02/ 5/25)

 チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ・・・・・・・・・
二人の目が覚めるのを待ってからもう何時間位たったろうか。
みんな時計を見たまま黙り込んでいる。
まだ二人は目を覚まそうとしない。
そういえば西条の改造(?)から二時間後、美神さんが目を覚まして当然の様だが暴れた。
小竜姫様達は逃げる様にエミさん達を探しに行った。





【小笠原エミ・タイガー寅吉】
「えっと・・・・。あとはエミさんだけかあ」




 大雨の中、一台のワゴン車がとある荒れ果てた屋敷の前で止まった。
庭は荒れ果て鉄柵は錆び付いて、あからさまにそこは幽霊屋敷の雰囲気を出している。
「着きましたノー」
「ふん、とっとと終わらせて帰るワケ」
エミはイラつきながら、タイガーは(エミに)怯えながら屋敷に入っていった。
 屋敷の中はじめじめしていて薄暗く、家屋は全て壊されていた。
悪霊達は二人の霊力に気付いたのか玄関に突っ立っていた二人の前に集まってきた。
悪霊逹は半ば霊団並に集まると猛然と襲ってきた。
「フンガー!!」
タイガーも果敢と立ち向かう・・・・・・・・・・・が。
「ギャアーーッ!!!」
お約束の様にタイガーは外に弾き出された。
そして次にその矛先をエミに向けた。
エミはぶつぶつ言いながら無防備に突っ立っている。
「エ、エミさん!!」
吹っ飛ばされたタイガーがエミに呼びかけるが効果なし。
そこへ悪霊達が襲い掛かる・・・・・・その時!
エミはカッと目を見開き悪霊逹を睨みつけた。
あまりの殺気に悪霊達も危険を察し、突進を止めた。
しかしその目から発せられる殺気は悪霊に対してのそれではなかった。
「いつもいつも私の邪魔ばかりして・・・・・・修行してパワーアップしたのに!こんな雨の日に大したギャラじゃない仕事しなきゃいけないのもそれもこれもみんな令子の所為よ!!」
エミはビシッと悪霊を指差し
「とりあえずこの怒りはアンタ等にぶつけさせてもらうワケ!!!」
あまりの迫力に悪霊達はたじろぐ。
「ふ、ふ、ふん!い、いくらそんな虚勢を張ってもむ・・・・むむむむ無駄なんだからな!!こ!こここここ小娘の・・・・ぶん「アンタ等はアタシのサンドバッグになればいいワケ!!!うぉりゃああああーーーー!!!!!!」

ドゴーーーーン!!!
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
悪霊達は精一杯頑張ったが無駄だった・・・・・・・・・・・・・。
 悪霊逹は虚しくも屋敷と共に粉々に消し飛んだのであった。
(やりおった!やりおったワイ!技の発動までに時間がかかると言う最大の弱点を見事克服してくれおったワイ!!これぞ正に『霊体撃滅波の進化形』)
黒焦げになったタイガーはすっかりはじ○の○歩の鴨○会長と化していた。
 焼け野原と化した屋敷の敷地内でエミはまだ暴れていた。
「キーー!!こんぐらいでくたばってんじゃないわよ!!!」
「まあまあエミさん、仕事片付いたんじゃからもう帰りましょうって」
「うっさいわね!!私はまだ暴れたりない・・・・・・ってアレ小竜姫じゃない?」
二人が後ろを振り向くと門があった所に小竜姫が呆然と突っ立っていた。
「ど、どうも」
小竜姫も笑顔を作るが引きつっている。
「どうしてこんな所にいるワケ?」
「と、とりあえず妙神山に来てください。話はそれから」
こうして小竜姫はなんとかエミ逹を妙神山に連れて行った。
(エミさんも苦労してるんだなあ・・・・・・・・・・)

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