暴走デートその6
投稿者名:与作
投稿日時:(02/ 4/ 5)
どれにしようかと歩き回る横島とグーラー。横島にもはや理性という名の頭脳は無かった。頭の中は“アレ”の事しかない。後ろのほうから美神・おキヌ・シロ・タマモが近づいている事も察知出来ないほど舞い上がっていた。
後方から近づいている美神・おキヌチームにも動きがあった。
シロ「クンクン・・・先生の匂いが強くなっているでござる。」
美神「少しいそぎましょう。」
そして・・・
おキヌ「あっ!」
美神「! シッ! か、隠れて。」
早足で歩いていた美神・おキヌチームが横島を発見した。なにやらグーラーと話した後、ある一つのビル(ホテル)に入る。
シロ「せ、先生〜。中に入っていったでござる。」
美神「どうやらここに決めたみたいね。」
おキヌ「どうします? 一気に奇襲をかけますか?」
美神「いや待って。 落ち着いて対処しましょ。ホテルの管理室へいくわよ。」
おキヌ「え?」
美神「私に考えがあるわ。」
そういって、ゆっくりとホテルの中に入る。管理室へと足を運び、ドアをノック。
コンコンッ! ガチャッ!!
管理人「はい?」
美神「このホテル売って!」
管理人「は?」
美神「このホテルを売ってくれって言ってるの!」
管理人「ちょっ、売ってっていわれても・・・。」
美神「いくら?」
管理人「えっ。」
そういって美神は懐から小切手とペンを取り出す。そして迷いもせずスラスラと数字をかく。書き方が妙に手馴れていることに唖然とするおキヌ。
美神「これでどう?」
管理人「・・・・・・・・・・ええええええっー!!!」
プライバシーの為、金額は省略することにする。まあ億単位なのは間違いないのだが。
部屋に入った横島・グーラー。横島はこの瞬間に興奮が絶頂を迎えた事を覚えていると後に語ったという。
横島「「ついにこの時がきた。ついに、ついに、ついにー!!」」
グーラー「シャワー浴びてくるね。」
横島「どうぞどうぞ! じゃんじゃん浴びてください。」
ついさっきまでの紳士モードはどこかに消えていた。何故か腕立て伏せをする。
その時だった!!
シロ「どの部屋にする〜?」
タマモ「そうね〜あの部屋にしましょうか?」
廊下を歩いているシロ・タマモの様な声が聞こえた。
横島「!? えっ?」
慌ててドアについている窓から廊下を除いて見るが・・・誰もいない。
横島「き、気のせい・・・だろうな。」
深く深呼吸をし、落ち着こうとする。すると!!
プルルルルルルー プルルルルルー
横島「!?」
突如電話が鳴る。
横島「も、もしもし・・・。」
おキヌ「ルームサービスですが・・・。」
横島「!?」
おキヌ「もしもし?」
横島「は・・・はい。」
おキヌ「お飲み物は何にしましょう?」
横島「「この声は・・・おキヌちゃん?」」
おキヌ「もしもし?」
横島「い、いらないですっ。」
慌てて受話器を下ろす。さっきまでの興奮が嘘のように冷め、同時に警戒心が蘇る。
横島「「ま、まさか・・・監視されてるのか?」」
横島「「ということは・・・
ヤッたら・・・破滅
ヤらなくても後が怖い・・・」」
横島は考えた。この危険をどう切り抜ければいいのかを。そしてどうすれば生きられるかを・・・。
ちょうどその時、シャワーを浴びたグーラーがでてきた。
グーラー「おまたせ〜。」
横島「・・・・・・。」
グーラー「どうしたの?」
横島「・・・・・・・・・出るぞ。ここから」
グーラー「は?」
横島「急げ!!」
グーラー「ちょっ! ちょっと待ってよ〜」
部屋をでて、ロビーへと急ぐ。だが、恐怖はまだ続いたのだった。
レジの人「もうお出になられるんですか。」
横島「!?」
レジの人・・・どっかで見たことある人、この前のGS試験でいた人。
チャイナドレスで、かつら被って、メガネかけてて、
ってどう見てもミカ・レイじゃねーか!!
ミカ・レイ「早かったですね〜。なんせ初めてですものね〜。」
横島「・・・・・。」
ご休憩代をミカ・レイに渡すと直ぐに、
横島「逃げろ!!」
全速力で走り出す横島・グーラー!!
ミカ・レイ「おんどりゃー! 待たんかいっ!! このヤドロクーー!!!」
直ぐに変装を解き追いかける美神。その後におキヌ・シロ・タマモが追う。もはや絶体絶命だ。
横島「「かんにんやー! かんにんしてくれ〜」」
−−−−続く−−−−
今までの
コメント:
- 横島はどうなってしまうのか?
怒りが爆発した美神。
作者ながら横島を心配してしまう与作であった。 (与作)
- うーむ・・・(考え中)。
れーせーに読み返してみると、横島はなーんも悪いことをしてないのでわ?
いや、事務所の誰かと付き合ってるってんなら話は別だけど。
寂しい独り身の男が、若い煩悩を爆発させちまっただけで・・・。
別にグーラーもOKって言ってんだし・・・。
そー考えると、美神さん達のしていることが、ちょいと見苦しい・・・。 (プロミス)
- ↑いや、もはや『冷静』が付け入ることのできる事象も残されていないような……。なんせ億単位……。
今回は美神さんの本領発揮と言ったところでしょうか。わざわざ遠まわしに追い詰める手法が恐ろしいです。
各人の登場の仕方はまるでホラー映画のようですね。いや実際、横島くんにとってはホラー(恐怖)なんですけど。
遂にその姿を露にした追跡者達。結局こうなるなら最初から姿を見せておけとツッコミを入れつつ、次回へ (斑駒)
- もはや横島クンは、四面楚歌と言った状態でしょうか(笑)。これから令子以下シロ・玉藻・おキヌちゃんの四人組がどうやって横島クンを痛めつけるのか、あと、横島クンがそれで無事でいられるかどうか、楽しみです。 (kitchensink)
- すごい美神さんたちの嫉妬ですね…横島くん…無事でいることを祈っときます。 (3A)
- ああ横島……遂に己が所業(?)の報いを受ける時が来たのか……
……アーメン。 (ロックンロール)
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