「お花見(2)」 inMISTERジパング
投稿者名:みっちー
投稿日時:(02/ 4/ 2)
◆お花見(2)◆
そうして、信長メンバーズは、わくわくしながら、お花見の日をむかえました。
風が桜の花を揺らし、あたりには心地よい花の香りが振りまかれます。
太陽は川の水をきらきらと輝かせ、絶好のお花見日和となりました。
信長たちは、土手にシートを敷き、わいわいとお弁当を食べていました。
そうして、いくらかの時が過ぎました。
「・・・・そろそろ、やるか。」
藤吉郎がふっと目を離した隙に、信長は他の仲間たちに目配せをしました。
すると、仲間たちはこくりと頷いて、各自持ってきて隠しておいたお酒をドン、と出しました。
「おい、サル。」
信長が藤吉郎を呼ぶと、藤吉郎はくるりと振り向きました。
「はい!・・何ですか?信長様。」
その表情がいつもよりもはるかに安らいでいたので、信長たちは一瞬迷いました。
(そういやコイツ、最近仕事ばっかだったよな・・。)と、信長。
(藤吉郎がこんなカオしてんの見たの、久々だよな。)と、五右衛門。
(やっぱりちょっと可哀そうなんじゃありませんか?)と、犬千代。
(無理矢理酒飲ませて、泣いちまったらどーすんだ?)と、秀吉。
サスケも、自分の主人を悲しませたくないらしく、お酒からささっと離れました。
・・・しかし、そこはやっぱり信長メンバーズ、全員ぶんぶんと頭を振ってさっきの考えを振り払いました。
結局、誰もが『藤吉郎の意外な一面を見てみたい!!』という好奇心には勝てなかったようです。
「・・・?・・どうしたんですか、みなさん・・何かあったんです・・か・・?」
そう言いながら、ふと藤吉郎が見つけたもの、・・それは・・・
「・・・っっ!!お、お酒ですかっ!?それっ!!」
今まで無かったはずのお酒でした。
そして藤吉郎はお酒だと確信するなり、ざざっと後ろに跳びのきました。
しかし、この異様なまでの反応が、信長その他の好奇心をますます強くさせたのです。
たちまち、藤吉郎は信長の魔の手に捕まってしまいました。
信長「サル、お前もたまには酒飲んでみろ!許す!!(藤吉郎をズルズルと引きずる。)」
藤吉郎「・・っっ!!?いいえっ結構です!!みなさんで飲んでください!!(じたばたと抵抗。)」
五右衛門「俺らもそりゃー飲むけどさ、お前も飲んでみろって!(抵抗中の藤吉郎を押さえつける。)」
藤吉郎「いらないってば!!・・それに信長様だって下戸じゃないですかっっ!?(涙ぐみながら拒否。)」
信長「俺が下戸だってのがそんなに気にくわねえのか!?(怒りの形相)」
藤吉郎「!?・・っいいえ!そーいう意味で言ったんじゃなくてっっ!!(必死で謝罪。)」
犬千代「まあまあ、いーからいーから・・(とくとくとく、とお酒を器に注ぐ。)」
藤吉郎「犬千代さんまでっ!?どうしたんですかみなさん!!?(もう本格的に泣き。)」
五右衛門「だーかーらー、お前に酒飲ませてみたいんだってば♪(笑顔)」
そして・・完全に準備が整ったところで・・
秀吉「観念して飲むんだな、藤吉郎。」
そう言いながら、秀吉の手によって藤吉郎の口にお酒がだばーっと注がれました。
・・・ごっくん・・・
(3)へ続く。
---------------------------------------------------------------------------
すいません続きます!!(泣)
今までの
コメント:
- 籐吉郎の『弱さ』がサイコーです。立場も弱いし、気も弱い、オマケに腕力も弱いと来れば……。
しかし他のメンバーの半分酔っ払ったような言動も捨て難い……。
そしてサスケが………(以下略) (斑駒)
- そんなに酒をいやがるなんて…次回が気になります。 (3A)
- ついに飲んでしまいました。それにしても信長&その他に組み伏せられては本当に藤吉郎なんかはどうしようもないですね(笑)。次回以降が楽しみです。 (kitchensink)
- チキショーーーオォッッ!!
この前の雨で、もうこっちのサクラは全滅です。
今年は結局、一度も花見が出来ませんでした。
地球温暖化ってやーね、全く。 (魚高@たわごと)
- 籐吉郎……その気持ち、その辛さ……わかりすぎるほどにわかるぞ(涙) (黒犬@酒弱し)
- 無理に勧められるのが多い宴会って、押しに弱い人にはある意味鬼門ですね・・・いえ、自分の場合はお酒は滅多に飲まないのですが。 (AS)
- おーい、殿ー。一気飲みは本当に危ないんですよー。こないだも私の友人が花見中気分が悪くなって病院に運ばれたんですよー。ていうかこんなトコでこんな話していいんか自分?(汗) (ロックンロール@一応未成年(汗))
- ど、どうしよーかなり面白いっ♪ (hazuki)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa