!大作戦 〜こわれ螢ちゃん〜
投稿者名:ぱっとん
投稿日時:(02/ 3/28)
皆さんこんにちはです。
横島螢です。
それではさようならです。
ウソです。
大作戦 ――オペレーション・ほたりゅん――
ぬくぬくです。ぬくぬくなのです。
螢は現在、ある作戦を実行中です。
時は朝。窓の外ではスズメとかいう鳥畜生が鳴いています。
そして場所はもちろんココ、“ほたりゅんとお兄ちゃんの愛の砦(はぁと)”こと横島家の一室、即ち我が愛するお兄ちゃんの部屋なのです。
それで何がぬくぬくなのかと言えば事は明白。螢とお兄ちゃんは一組の布団の中でお互いの体温のみを感じているのです。にひひ。
「ぐー」
ふふふ。よく眠ってるですね、お兄ちゃん。
相変わらず、思わず食べてしまいたくなる寝顔です(じゅるり)
ああもう、その子供みたいに無邪気な寝顔が!
スケベそうにゆるみまくった頬と目尻が!
だらしなく開けた大口が!
もうたまらーん、ですよ! 萌えですよ!
だれです? 「悪趣味だ」なんて思ってる人は? 仏殺しますよ?
「……ぐう……ほたる〜……ムニャ……」(寝言)
……ねえ、お兄ちゃん……どーして螢の萌心を煽るですか?
今が作戦行動中でなければ、このまま襲ってる所ですよ、間違いなく。ええ、間違いなく。
おっと、話がずれたです。
作戦。そう、作戦なのです。
今日は休日。しかも、お兄ちゃんのバイトは休みです。
螢はと言えば、全日本甘えんぼ協会の会合があったのですが、会長にお休みを貰ったです。(ありがとです、会長。今度、かつぶし持っていくです)
――つまり、となれば。
まさしく!! これはまさしく二人きり!!
正真正銘、まごう事なき『THE☆二人きり』なのです!!
家には螢とお兄ちゃんだけ。
お兄ちゃんと二人っきり。
何をしてもOK。
一日中どれだけやってもOK。
『チャンスよ、螢ちゃん。がんばって♪』
うぃ、がんばるです、会長。
瞼の裏に浮かぶ会長の笑顔から声援と免罪符を貰って、いざ鎌倉。
手と手を合わせていただきまぁ〜〜……
………………………………はっΣ( ̄□ ̄;
ふぅ〜、危なかったです。もう少しで思考回路が「あっち方面」に逝く所だったです。
取り敢えず、いつの間にか口の端から垂れていた涎をじゅるりと拭うです。こんな姿、愛しきお兄ちゃんには見せられませんです。
しかし。これは物凄く美味しい状況です。
解るですか!? お兄ちゃんと二人っきりで誰気兼ね無くいちゃいちゃ出来るですよ!?
いつもならキヌっち達を拳と拳での語り合いの末に沈黙させてから漸くスキンシップが可能になる所を、今日はそんな面倒な手順を踏まずとも向こうから極上フルコースが食べて下さいと言わんばかりに据え膳にカモネギですよ! これを好機と言わずして何を言うですか!? この機会に犯らずしていつ犯ると言うですか!?
……失礼致しましたです。
そんなこんなで、本日は愛し合う二人にとってのハッピィ・ディ。
いつも何かと周囲からの邪魔が入りやすい螢とお兄ちゃんですが、今日こそはこの期に乗じてあーんな事や、こーんな事を……。そして背徳となった兄妹は、めくるめく甘美で蕩ける官能の時間へと…………ぐふふふ。
しかし! しか〜しなのです!
そんな二人のらぶらぶですぃ〜とな休日を、厚顔無恥にも邪魔しに来る愚か者がいるのです。
その名は某犬!
バイト仲間のくせに、仕事が無い日でもお兄ちゃんを散歩に連れ出そうとする某犬!
お兄ちゃんの弟子を名乗ってるくせに、ちっとも言う事をきかない某犬!
狼だと言い張る割には、自分から犬的行動を取り続ける某犬!
え? 「実名を出せ」ですか?
そんな事をした日には、会長の兄上様に抹殺されてしまうです。作者が。
……もう十分にヤヴァイですが(ニヤソ)
とにもかくにも、件の某犬が訪ねてきた所を二人で一つの布団の中から出迎えてあげ、心理的に多大なダメージを与えてやろうというのが今回の作戦なのです。きひひ。
って、あれ?
「……ん……んん…んー……」
オゥ、シット!
お兄ちゃんが眼を覚ましそうです。夕べの夕食に一服盛って、アフリカ像でもイチコロ(致死量)の睡眠剤を摂取させたですのに。
どーやら、お兄ちゃんのゴキブリ・プラナリアの類をも凌駕する生命力を甘く見ていたですよ。
でも、そんな人外な所も萌え〜です。流石は、我が愛しのまいだぁりん(じゅるっ)
「んん……あれ、ほた………のわわわわわわわわわわっっ!!!」
あ、遂にお兄ちゃんが起きちゃったです。
でも、どうしてそんなに慌ててるですか?
「ほ、螢っ!!!そそそそそその格好はっ!???」
格好って…………全裸がナニか?
「お、おまっ……んな平然と………ぶはっ(鼻血)」
お兄ちゃんの顔がケダモノさんに。
と思ったら、今度は苦渋顔。
で、また獣化。
あれ、どーしてそこで泣きそうな顔になるです?
「くおーっ!! 耐えろーっ!! 耐えるんやオレーっ!!」
あ、今度は壁に頭をゴンゴンぶつけ始めたです。
「螢はっ!! 螢は妹なんやっ!! ちくしょー!! ちくしょー!!」
おお、見事な血涙です。
お兄ちゃん、今朝もすっかり壊れ風味です。壊れたお兄ちゃんもス・テ・キ(はぁと)なのですが、もうすぐ某犬がやってくる時間です。
ここは涙を飲んで……。
てりゃ。
「ぐっふぅっ!!!」(ばたっ)
ふう。これで良しです。
後は、気絶したお兄ちゃんをもう一度ふとんの中に押し込んで……その隣に螢が潜り込んで……こーして某犬が来るのを待つだけです。
「先生ー!! おはようでござるー!! 出てきてくだされー!!」
くっくっくっ。早速来よったです。
ささ、鍵は開いてるです。いつもみたいに、傍若無人にバーンと入ってくるですよ。バーンと。
「横島君! 急ぎの仕事が入ったの! 休日のとこ悪いんだけど、早く出てきて!!」
「横島さんの手が必要なんです! 早くぅ!」
―――!!!???
おーまいがっ。
ど、どーして美神のオバハンとキヌっちまで一緒に来てるですか!?
ええそうです。急ぎの仕事が入ったですね、はい。
それはそれとして、ほたりゅん、ちょっぴし大ぴーんち!(←矛盾)
だめですー! お兄ちゃんの貞操は螢のモノなんですー!(←混乱)
「開けるわよ、横島クン!」
―――がちゃ。
「先生、どうして出てきてくだ……あーーーーーーーーーっ!!!」
「あんたら二人で何やってんのよーーーーーーーーーーーっ!!!」
「ふ、不潔ですよ、横島さーーーーーーーーーーーーーんっ!!!」
「……ん…ほた……ぐぼぅあっ!!! なんで西条が同じ布団にぃぃぃっ!!!」
「な、なんでボクがこんなところに!! ボ、ボクは無実だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」
……ふう、危なかったです。
こんな事もあろーかと、昨日のうちに西条オヤヂを拉致って、仕込みをしておいた甲斐があったと言うものです。
でも、これでお兄ちゃんとの甘々でらぶらぶ、そしてでりしゃすな休日はジ・エンドですね。こんちくしょう。
それでも、螢は負けません!
いつか、お兄ちゃんを美味しく食べるその日まで!!
「「うぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・…………」」
あ、断末魔。
今までの
コメント:
- それは、ある暖かい日の事。
某ご兄妹の家で夕食にお呼ばれしたボクが目撃した、ある衝撃的な現実。
兄「お、からあげか」
妹「あ、そっちのは辛くないから。こっちがお兄ちゃん用の辛いやつ」(箸でひょい)
兄「ん(ぱく)……美味いぞ」
妹「そ。良かった♪」
………………うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!(血涙)
彼女レスなボクの目の前で、すんげぇナチュラルに「あ〜ん♪」をするんじゃねぇぇっ!!!(絶叫)
ちぃっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!(魂の叫び)
そしてボクは思いました。
――『萌え』の無い妹キャラを書いてやる!!!(←なんか違う)
そんなこんなで「こわれ螢ちゃん」です。
…………ちゅーかボクも、わざわざ好みに合わせた味のおかずを別個に作ってくれるような彼女or妹が欲しいです(滝泣) (ぱっとん)
- 凄いですね・・・・・・・・・・確かに壊れています。 (ファン)
- 心得ている……。直感でそう伝わってきました、何かが。
さまざまな方法で萌える境界線を引きましたね。
かってに解説させていただけば、まず出鼻を挫きそれから、『畜生』!!
純粋に考えていればの軽いタブーを一つ入れて、自分のことを名前(もしくは呼び名)で呼ぶ。これが、漢にとってどれほどの頭痛を与えるか!!(←俺だけか!?) 実によく心得ていらっしゃる!
他にもまだまだポイントはありますが、最大の禁句は『全裸』
お色気は見えそうで見えないが常識――ってゆーか、規則!
それを承知で破り『萌え』ないようにする。これがどんなに難しいことか、どんなに苦しいことか? 私には心中察し兼ねます。どうかお元気で。 (魚高@先生「大きくなったら何になりたい?」 俺「パパ…」)
- ぱっとんさん、はじめまして。kitchensink(キッチンシンク)と申します。暴走という言葉の範疇を越えてしまうような暴走をしている蛍ちゃんが良かったです。今回の最大の被害者は西条ですね。しかも横島クンと違ってあのしばきに耐えられるとも思いませんし(笑)。 (kitchensink)
- ぱっとん君……君ってヤツぁ……(涙) (黒犬)
- ファンさん。ハイ、壊れています。くれぐれも、純真で愛らしい『蛍ちゃん』と混同しないでくださいね?
魚高さん。おぉう! こんな所に理解者が! 実は某犬についても「いぬちくしょう」と呼ばせようかとも思ったのですが、流石に黒犬さんが怖いので止めました。
kitchensinkさん。ボクの書くGS話では、西条は不幸の一番星です。それが定説なんです。丁寧な挨拶、痛み入ります。
黒犬さん。ゆ、許してくだせぇ。(必死) (ぱっとん)
- ぱっとんさん、ごめんにゃさい。
あぅあぅ。今後はもう少し控えることにしますね(汗)
それにしても副会長……あなたがそんなに大胆だったなんて……。
私も負けてはいられないわ!(手をぐっ) (猫姫)
- ここまで壊滅してると、いっそ清々しいというか(笑)
「蛍ちゃん」もいい♪けど、「螢ちゃん」ワールドにもハマリつつある私は、ちょびっと道を踏み外しかけてるよ〜な気がしないでもないような(爆)ああっ、いいのか自分!? (けい)
- いえ、このコはじゅ〜ぶんに『萌え』です。私は魚高さんみたいに定義は分かりませんが、少なくとも私の心の琴線にジャストミィトの手ごたえを残して、彼女は去ってゆきました……ああ、この壊れっぷりがもぉっ! (ロックンロール@実は自分もコワレ(笑))
- 西条さん…かわいそうですね…(といいつつ笑っています)
それはそうと
蛍ちゃん…完璧にこわれてますね。 (3A)
- 最早兄妹という枠は地平線の彼方、ですね。ま、そこがいいんですけど。
流れるような表現と文脈には脱帽します。オチもしっかりしてたし(笑) (tea)
- ぱっとんさん・・・心中お察しします・・・
あーいう体験をした人間が他にいたとは・・・ほんとに世界って広い・・・・・・
何ていうか・・・見てても(見せられても)笑えませんよね、あーいうのって・・・・・・ (真っ黒カラス@過去の忌まわしき経験がふとよみがえりつつ(TT))
- むぅ、某犬集中攻撃を始めましたか!!
これは螢に『真っ先に潰すべき最大のライバル』と認められたと見て良いのですねッ!?
っとゆーか。
螢ちゃんの小悪魔的なしゃべり口が個人的にはハマりです……嗚呼、甘美なる旋律……真似してみたいッ。
だって、『あの』横島くんがまともに見え………(黙) (斑駒)
- 作品、とても面白かったです・・・というのか記憶に強く残りました。・・・のかな? (AS)
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