ザ・グレート・展開予測ショー

見上げてごらん夜の星を!―後編―


投稿者名:マサ
投稿日時:(02/ 3/28)


ガチャッ

屋根裏部屋の扉を開け、その部屋の一角にある窓へ歩み寄る二人。
窓を開けると、心地良い夜風が吹いてきた。
「じゃあ、俺が先に行くよ」
まず横島が屋根の上に出て、中に居るおキヌの方に手を差し出す。
「掴まれよ。(照れながら頬を掻く)」
≪俺ってかっこいい〜!≫by横島
「はい」
小さく頷いておキヌは横島の手をしっかり握る。
次の瞬間、彼女の身体は軽々と屋根の上に乗った。

ちなみに、本日の二人の服装は
横島 :黄のTシャツ・Gパン (何時もと変わんない)
おキヌ:ベージュの半袖ポロシャツ・白のズボン
なので、別に問題は無い。

二人は屋根の一番高い所に腰掛けた。(途中だと滑って危ないから)
「何処の空も星はきれ―ですね」
「そうだな」
楽しそうに空を見上げる彼女の姿を見ながら唯肯定する横島。
「おキヌちゃんは何を願ったんだ?」
ふと思いついた疑問。
「それは・・・ひ・み・つ・ですっ」
おキヌは嬉しそうな声で答えた。
「ふ〜ん」
≪くそ〜っ、『ひ・み・つ』なんて言われると余計に知りたくなるやないか!≫
横島はそんな事を考えていたが、すぐに吹っ飛んだ。
おキヌが横から横島にもたれかかってきたのである。(ついでに彼の肩に頭を『こつん』と言わせて付ける)
「ロマンチックですね。いいな〜、織姫様って・・・」
≪あっ、何してるのよ私ったら////。きゃーっ!≫byおキヌ
「・・・おキヌちゃん・・・!!」
≪うおぉぉ〜〜っ!おいしい・・・久々においしいぞ・・・!!夜の屋根の上で二人っきり・・・!此れで何も無かったら男が廃る!!≫by横島
≪そうよ!せっかくタマモちゃんが作ってくれたチャンスを逃しちゃいけないわ!!≫
顔を赤らめながらそれぞれに意気込む二人。
おキヌはそのままの体勢で横島の片腕をしっかり抱く。
「・・・あったかい・・・」
彼女は目を閉じ、そう呟いた。
「・・・・・・・・・」
横島は天の川と思しき場所を見る。(分からないらしい)

―少しして―

「・・・そろそろ中に入ろうか。おキヌちゃ・・・う?!」
「すー・・・すー・・・。(すやすや)」
見ると、彼女は気持ち良さそうに眠っていた。
≪また蛇の生殺しか・・・≫by横島
「仕方ない・・・」
そう言って横島はおキヌを抱き上げる。
『軽い』それが第一に感じた事だった。
≪こんなに華奢なくせに頑張ってるんだな≫by横島
そして、下(高くて怖い)を見ないようにして窓の所まで何とか辿り着いた。
しかし、中に入る際におキヌをかばうようにして横向きに入ろうとしたため、着地の際にバランスを崩し、転倒する。
この時、おキヌが頭を打たないように横島がその頭を抱いていた。
結果、仰向けになったおキヌの上に横島がかぶさる形になる。
「ん・・・!?よ、横島さん!!そ、そんな、私・・・・・・////。きゃーーっ!!どうしよ〜〜」
かなり誤解しているが、横島が余りの事に凄い顔になっていたのだから無理も無い。
「い、いや、これは・・・そうじゃなくて・・・」

ガチャッ

必死に横島が弁解しようとしたその時、扉が開く音がして見ると、そこには怒り狂った美神と、疲れ果てた獣娘二人の姿が在った。
美神に叱られて連れて来られたのだろう。
「よ〜こ〜し〜ま〜〜!!(怒)」
「ご、誤解ですって・・・ぐはっ!!」
数十秒後に横島がどのような状態だったかは・・・言わなくても分かるか。
「・・・ピクピク・・・≪いいんだいいんだ!どうせ俺なんか・・・!≫」
日頃の行いが悲劇を呼んだ良い例である。

一方おキヌは
「あ〜びっくりした〜〜。でも、もしあのままだったら・・・////。きゃーきゃーっ私ってば私ってば・・・!(飛び跳ねる)」

   こうして波乱の七夕は過ぎていった。

                     ―――終わり―――

余談だが、飾られた短冊の数は合計22、内訳は
・横島 15  ・おキヌ 1  ・シロ&タマモ 各3
となっている。

ちなみに、おキヌの短冊には「ちょっとだけ勇気を下さい」と書いてあった。
(あとはご自由に想像してください)




―――いかがでしょうか。今回はおキヌちゃんに『きゃー』を四回言わせて見ました。
たまんないって人もいますよね?ふっふっふっ。(完全にヤバイ)




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