オリジナル(40)
投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 3/24)
すすき
「もう、さっきは少しドキドキしたんだからね」
ゆいが背中から話しかけてくる、耳元で話しているためよく聞こえた
「さっき、って僕がおんぶするってところ?」
「違う、結婚しようって言ったところ、ジュンイチ、普段と違って真剣な目をしてたから、本気かと思った」
「あっ、そう、僕ってそんなに演技がうまかった?」
「だから、ジュンイチは本気で私のことをそう思ってるん
だな〜、って思っちゃったんだから・・・・・ねえ、ジュンイチ、私のことどう想ってる」
なっなんだこの質問は、ちゃんと答えなくちゃいけないのか
「そっ、そりゃあ幼なじみ・・・かな〜」
「違う、関係じゃなくて、私の存在はジュンイチに取ってどうなのかってこと」
ああ、この質問なら簡単に答えられるな
「ゆいと言う存在は僕に取って大切な存在だ、離れたくない存在でずっと近くにいて欲しい存在、失いたくない存在、とにかく僕に取ってゆいは大切なんだ」
「なっなに・・・・・いきなり、こっ告白なんかして・・・」
「まっ、それとこれとは別なんだけどね・・・ぐえっ、くっ苦しい〜、ゆい苦しい」
ゆいが僕の首に回している腕で僕を締める
「ごほっごほっ、じゃっ、じゃあ、ゆいは僕のことどう想ってるんだ」
返答に期待してではなく、なんとなく流れで聞いてみた
「私、私がジュンイチのこと好きな訳ないでしょ、ジュンイチはかっこわるいし、情けないし、男らしくないし、私より弱いし・・・・」
なんか、そこまで言われるとかなりへこむな〜
「でも、嫌いじゃないけどね」
なっなんか、僕は言われてるのに恥ずかしいな
・
・
・
かっ会話が無くなってしまった
まあ、別に話すことが無ければ会話はなくなるもんだけどね
「ねえ、ジュンイチ、ドキドキしてる?」
突然なに言い出すんだか
「なんで、僕がドキドキしなくちゃいけないんだ」
「だって、私の胸がジュンイチの背中にあたってるのよ、ドキドキくらいしなさいよ」
なっなんか、そう言われると妙に意識してしまう
「べっ別に、ゆいの胸は貧乳過ぎてドキドキしないだけだ」
「ふふ、そう言いながら顔が赤くなってるわよ、ジュンイチもかわいいところあるじゃない」
「もっもう、男をからかうな!!」
まったく、いつも僕をからかうんだからゆいは
とかなんとか、やり合っている内に家が近づいてきた
が、僕たちは自分の家の方角を見て驚いた、いや死ぬかと思った、いや死にたくなるほどだった
ゆいの家から広告ようの巨大なバルーンがあがっていた、そしてそこにはこう書かれていた
『鈴木順一、日下部ゆい、御婚約おめでとう』
それを見て僕たちふたりは凍った、いや立ったまま気絶したのかも知れない
とにかく僕はゆいを背負いながら急いだ
「おっ、主役の順一君の登場だ、いや我が息子マイサンよ」
湧さんはすでに準備万全、パーティを始めようかと言う感じにタキシードを着ている
「あれっ、ゆいなんか背負ってどうした、順一君?」
「あっ、あの湧さん、あれはですね〜」
「あのね〜、お父さん、あのあと私たちケンカして婚約は白紙に戻したの、そうだよね〜、ジュンイチ」
ゆいって、こういうのうまいな〜
「そっ、そうなんですよ湧さん、あのあと大ゲンカしちゃって・・・僕はまだまだ未熟者でした」
「そっそんな〜、あのぷかぷかと上げてるバルーンだってわざわざ借りてきたのに〜」
なぜ、わざわざ借りてくる
「いいから、早くあのバルーンをはずして〜、お父さん恥ずかし過ぎるから」
「ううっ、仕方ないよな、白紙に戻ったんだもんな、ううっ〜」
湧さんは渋々バルーンを片付け始める
その背中は、なんかもの悲しい・・・・
「あっ、あの湧さん、僕が一人前の男になったら娘さんにちゃんと申し込みますから、それまで待っててください」
「ちょ、ちょっとジュンイチなに言い出すのよ、私は・・・・」
「ほっ本当かい、順一君、ああ俺は待ってる、君が一人前の男になるまで俺は待ってるぞ、はーはっはっは」
「あっ、ちょっと、湧さん・・・・」
湧さんはバルーンを片付けていた途中だっため、バルーンに体を持っていかれ風にバルーンごと飛ばされていった
「あっ、あんたね〜、なに言ってんのよ、わっ私はジュンイチが一人前の男になろうがなかろうが、結婚する気はないんだからね」
「僕だってそうだ、でもさっきの湧さんはなんか死に場所を見つけたゾウみたいで・・・・」
「はぁ〜なにそれ、とにかくいつまで私を背負ってる気、早く下ろしなさいよね」
なんだこの態度は、まったくけしからん
「ああ、ごめんごめん」
とは思ってても言えない僕って情けないな〜
僕は日下部家の玄関を開けゆいを座らせた
「足〜、大丈夫?」
「はぁ〜、ジュンイチは解ってないわね〜、私の凄さを」
ゆいはくじいた方を足首に右手をあてると、もう大丈夫、と言う顔をした
「何やったの?」
「あっ、これね、これは自己ヒーリングって言うやつなのよ、霊能力者でも霊力がかなり高くないとできない、高等な能力なの」
そんな能力があるんなら、僕はゆいを背負ってくる必要は無かったのに〜
ああ、どうして僕はこう利用されっぱなしなんだか
「べっ別に、ジュンイチにおんぶして貰いたくて隠してた訳じゃないんだから、歩くのが面倒くさいからジュンイチを利用しただけなんだからね」
はぁ〜、やっぱり僕は利用されていただけなんだな
「じゃあ、僕は帰るから・・・」
僕はゆいに背を向け玄関から出ていこうとしたところ・・・・
「あっ、あの、ジュンイチ」
ゆいに呼び止められた
「んっ、なんだ、ゆい」
「きょ、今日はありがとうね」
ゆいがにこっと笑って僕にお礼を言う
今日のどこにお礼を言う要素があるのかわからなかったけど・・・・
でも、その笑顔は昔ぬいぐるみを交換した時のように純粋な笑顔で、僕は少しドキっとしてしまった
「じゃあね、ゆい」
ちょっとおまけ
「こらっ、ゆい、牛乳一本をおつりとしては少ないわよ、ちゃんと全部出しなさい」
ゆいの母親である雪菜がゆいからおつりを受け取ってからゆいに言った言葉である
「ううん、それで全部だよ、お母さん」
「じゃあ、途中で落としちゃったのかな〜、それともほかのことに使っちゃったのか〜」
雪菜がゆいを見たとたん、ゆいはおなかのあたりを押さえた
「ゆいはおなかになにを隠してるのかな〜」
逃げきれないと思ったゆいは服の中からぬいぐるみを取り出す
「あっ、あのね、私、これ取ったらお金がなくなっちゃって」
ゆいが雪菜にぬいぐるみを見せる、実際はゆいが取ったものではないが、順一から取ったと言う点では間違ってはいない
「まったく、ウソなんか付かなくても怒らないのに、そんなんじゃ順一君のお嫁さんにはなれないわよ」
「お母さん、なんてこと言うの、じゅんいちくんとはそんな関係じゃないもん、じゃないんだもん」
ゆいが顔をふくらませて怒る
「まったく、意地っ張りなんだから、ふふふ」
つづく
終わった〜、やっと終わった〜
やっぱりギャグを書くのは楽しいな、さっさと書けるから
はぁ〜、今回書いてて思ったけど、やっぱりゆいはかわいいと思う、うん、やっぱりゆいがメインヒロインだ
とかなんと言ったのに次は『イリス編』に突入だ
最近はこのイリス編を書くために急いだんだよな〜
もう少しあとでも良かったんだけど、早く出したかった
まあ、話の内容はかなりシリアスですけどね
今までの
コメント:
- 高や〜ん
だれがヒーローじゃあ
まあ、その内正義とか悪とかの話をしますから
それまで待っててね
ボンボン坂高校演劇部の真さんかぁ〜
ああ、覚えてますよ
いたけしの真もそこから取りましたし
『真』にするか『真琴』にするか・・・・ってな感じで
確か主人公はホモだから触れたんですよね (いたけし)
- 猫の姐さん
どうでしたか、ゆい救済企画
私的にはかわいく書けたと思います
まあ、こんな感じで攻めていきます
最終話あたりに恋人になるかな〜
はぁ〜、僕に取って小竜姫もワルキューレもさほど変わらないと思います
なんたって『アシュタロス動乱』(勝手に命名)の時、なにもしませんでしたからね (いたさ)
- ロックさん
このあと、順一に待っているのは
悲しい別れと、戦いと、つらい現実です
まだほのぼのしてますが、ラスト辺りは別れが多くなるな〜
まぁ、出会いも多いですけど
その分、別れも多いんですよね
悲しいことです (いたと)
- 黒のダンナ
好きっすか、悪者らしい悪者
まあ、とにかく神族は敵にしたかった
そんなことを考えていたら
神魔混合軍ができました
まあ、彼らは所詮悪役の脇キャラですから
裏世界の悪役に期待してください
あと順一のライバルキャラもその内出るし(予定では神族だけど)
つづきます (いたけろ)
私とは違う考えですね
逃げることも勇気が必要なのもわかります
戦法のひとつだと言うものわかります
でも、戦える力があるのに逃げるのは戦法でもなんでもないと思います
それは本当に逃げてる、と思います
それに順一には悩んで欲しいです、他にいないんですよ悩める小羊は・・・(今後出てくる予定ですけど) (いた)
- Ihoの兄貴
このテの自己理論は僕はうるさいですよ
まず始めに霊力は大気中に存在すると思われます
それは霊能力者たちはどうやって霊力を回復させるかでわかります
霊能力者は霊波を放ったあと大気中から霊力を吸収して回復すると思われます
それは14巻で美神が言ったように、魔界に行ったら回復しないと言うので大気中に霊力が存在すると、裏付けできます
つづきます (いたけし)
- じゃあ、裏世界と表世界の能力者の違いはと言うと、それをコントロールできるか否かです
それに順一の放つ能力には電気や自然エネルギーなどの霊力以外のエネルギーも吸収し放つのでエネルギーと使うんです
あと順一の能力凄いところははジャミング不可能ってとこですね、あの能力は周りから吸収するため霊気が定まってないし、霊力だけを放ってる訳じゃないので神魔に恐れられているんです (いた)
- ↑×7 ……。(涙) あえてツッコミませんがね。
↑ ほう、ってことは元気玉みたいなモンですかね。
全然違う? そうだよね〜。怒ってても使えたもんね〜。 (魚高)
- おおっ! この二人がラヴコメっとる!(絶叫)
メインはゆいに決定ですか。てことはこれから更なる飛躍があるという事ですね? その辺にも期待しつつ。
でもやっぱ気になるのは湧さんだなぁ……(爆) (ロックンロール)
- 順一よ、気づけ! 外堀がどんどん埋まっているぞ!
しかし、最近やたらとシンクロが進んでいた順一と俺ですが、一方的に搾取されるだけで「おかえし」の無い順一の方が苦労度が上のように思えます。頑張れ、友よ。
経験則的に言えば、「戦えるか否か」は本人の気持ち、或いは覚悟の問題だと俺は考えているのでああ言った訳です。平々凡々に生きてきた少年が、いきなり武力を渡されたからと言って戦士には変身できなくても、それは仕方のない事だろうと言う事で、逃げ出した順一の事情も汲んでやりたかったんです。勿論、皆のために格好良く立ちあがる方が主人公らしいんですけどね(笑) (黒犬)
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