ザ・グレート・展開予測ショー

オリジナル(39)


投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 3/24)

つずき・・・・


はぁ〜、今思えばぬいぐるみのことも、ゆいにうまく言い包められたような気がする
僕って昔からゆいに貢いでたってことなのか・・・
「こら〜、ジュンイチー、あんたね〜、なに一人で外にぼ〜と立っているのよ、おかげで人違いなんかして恥ずかしい思いしたんだからね」
物思いにふっけっているとやかましい声が聞こえてきた
ゆいはゲーセンから出てくると、いきなり僕に八つ当たりしてくる
「んなこと僕に言うなよ・・・・ねぇ、ゆいは覚えてる?昔迷子になった時クレーンゲーム見つけてふたりで遊んだこと」
「う〜ん、え〜と、そんなこともあったわね、確か私がジュンイチに五百円あげて三回ずつやったんだよね〜」
全然違い過ぎる、しかしここまで自分の都合にいいように思い出を置き換えられるゆいはある意味天才としか言い様がない
「はぁ〜、違うだろ、あの時ゆいは僕から五百円を奪って六回ともゆいがやったんだろ」
「そっそうだっけ、でも思い出って美化されるもんだってよく言うじゃない、あはは〜」
なんだかな〜、まったく
「あの時交換したぬいぐるみ、今どうしてる?」
僕はなんとなくゆいに聞いてみた
「ん、あれね、確かぼろぼろになったから捨てたと思う」
はぁ〜、ゆいって物とかすぐに壊すタイプなんだよな〜
ついでに僕がゆいと交換したぬいぐるみはタンスの上にあったはずだ、まぁかなりホコリをかぶってはいるけど
「ふふ〜ん、なんか話ししてるとやりたくなっちゃった、久しぶりに『クレーンゲーム嵐のゆいちゃん』の凄さを思い知らせてあげる」
十年前と同じ間違いしてる、まったく体ばかり成長して中身は成長してないんだから
「お〜い、ゆ〜い、その『あらし』はそっちじゃなくてこっちの『荒らし』だぞ〜」
僕はゆいに十年前と大体同じツッコミをした
「うっ、そっそんなこと百も千も承知よ」
どうだか・・・・・
「ちょっと僕トイレに行ってるから、ここから動いて迷子になるなよ」
「私は子供かぁ!!」
さほど変わらないってこと・・・・

ふぅ〜、すっきりした〜、とは言わないよ
ホントはお金がまったくないから、クレーンゲームをしようとしていたゆいから離れたかっただけなんだよな〜
僕がいないんだからクレーンゲームは自分のお金でやっていることだろう、多分
はっ、僕を待つと言うテもあるな、ゆいってケチだから
仕方無い、ずっとここにいる訳にもいかないし出ていくか
しかし、外に置いてあるクレーンゲームにゆいの姿は無かった
僕は辺りを見回すがゆいの姿はない
「あれ、ゆいのヤツ、先に帰っちゃったのか、まったく僕にひと言くらい言って帰れってえの」
だけど、なんか荷物とかはクレーンゲームのところに置いてあるし、う〜ん、どうなってんだ?
まあ、ゆいのことだから僕が持って帰れってことだと思うけど・・・・
「ふっふっふ、あんたの彼女はこの中でっせ、助けたいならコインを入れてぬいぐるみを取れればお返ししますぜ!」
あれっ、今変な声が聞こえたけど・・・・
僕はまた辺りを見回すが誰もいない、もしかして幻聴ってやつかあぁぁぁ!!
もしかしたらめぐみさんも実際いなくて僕が作り出した幻覚なのかも〜
『こらこら少年、私は幻聴でも幻覚でもないからね、それよりほれほれ、そこっ』
そこっと言われても声だけだから解らないんですけど・・・・
『そこ、そこっ、クレーンゲームの中』
そう言われた僕はクレーンゲームを覗いてみると・・・
おっ、なんかゆいにそっくりな人形があるな〜
これって・・・・・
『そう彼女は・・・・』
ゆいって、人形を作られるほど人気があったのかぁぁぁっ!!
『ちが〜うっ!!彼女は・・・・』
まっ、これを取ってゆいの代わりに仕返しするって言うのもありだな、あとゆいに見せて驚かすとか・・・・
『ううっ、ちがうのに〜』
まあ、とにかくゆいそっくりの人形を取ってみるか
僕は財布の中から最後の百円を取り出しクレーンゲームに入れる
はぁ〜、百円しかないからこれが失敗したら終わりだな、集中しないと・・・・
「ククク・・・コインを入れたね、せいぜい彼女を助けられるようがんばりな」
うるさいな〜、集中してるんだからめぐみさんは黙っててよ
『あう〜、私じゃないのに〜』
僕はクレーンを動かす、クレーンゲームの鉄則は『取れるモノから取る』だけど、お金の無い僕はいきなりゆい人形に直接向かわせた
「よしっ、よしよし、捕まえた、ああこれで僕はゆいに仕返しする、疑似体験ができるよ」
我ながら悲しいことを考えてるな〜、僕は
クレーンがゆい人形を運び取り出し穴に落とす、その時
「へっへっ、へっくしゅんっ!!」
う〜、今年は花粉が多く飛んでいると聞いた、僕はまだ花粉症ではないが、花粉症と言うのは歳を取ってから症状が出ることもあるので用心に越したことはない
とにかく、ゆい人形を取り出すか、ってあれ、なんでない
んだ?
「このバカ〜、ジュンイチー」
僕が振り向くとゆいが尻餅をついて座っていた
いままで、どこにいたんだ?
「あんたね〜、あんたがいないせいで私は・・・」
ゆいはまくし立てながら立ち上がろうとした時
グキっ・・・・
どうやらゆいは足をくじいたようだ
「いた〜い、も〜う、あれもこれもそれも全部ジュンイチのせいなんだからね」
どこが僕のせいなんだかよく解らなかったが、とにかく僕はゆいの荷物を持ちゆいに背中を差し出した
「ほらっ、足くじいたんだろ、おんぶしてあげるから乗っていいよ」
「なっなんで私があんたなんかに頼らなくちゃいけないのよ、これくらい自分で歩け・・・・いたた」
「まったく、こんな時に意地張っても仕方ないだろ、ほらっ僕に乗れよ」
「わっ、分かったわよ」
ゆいは渋々僕の背中に乗っかる、ゆいの身体は軽く、ゆいは女の子だと再確認させられた
「なっなによ、私の体重は重いって言うの!!」
「ん、うんうん、ゆいは軽いよ」
ただ何時間も背負ってる訳にはいかないけど
「ククク、ほかの人も助けたいんなら早くコインを入れて・・・・・」
しゅるるるるぅぅぅぅ〜・・・・
もうそこには誰もいない
「クレーンちゃん、かなしっ」


つづく
長くてすいません、つづきます
解ってると思いますが、このクレーンゲームは19巻に出てきたあれです

字数が余ってるので
『オリジナル』用語説明のコーナー
亜空間戦争・・・簡単に言うと裏世界と表世界の能力戦争です(もの凄く簡単に言ってる)
『オリジナル』の話の根底にある戦いですね
ガンダムで言う一年戦争みたいな感じ
亜空間戦争を書けば、怒涛の伏線を回収できると言う僕に取っては早く書きたい話
ただ、書くタイミングがいまだに定まってない

裏世界・・・いまこの世界は表世界、それに対してバランスを取るためにできたのが裏世界
裏だからと言って表になるために戦う訳じゃない、彼らは裏と言うことに誇りを持っているため、そんなことはしない
彼らも人間、違いと言えば放つ能力と吸収する能力、あと裏世界の方が肉体が優れていると言うか進化してると言う
点かな・・・・
裏世界に属する者はジン、翔、順一、カズヤ(亜空間戦争編の主役で順一の前世)、ミナヅキ(翔の父親、名はヒロ)、クォーター、ユウジ、カザマ、シリア(この四人、危うく忘れかけるところだった、属に言うマイナーキャラなのか、とにかくこいつらはあとの方で活躍する、悪役)
あとゆかり?(謎です、なぞ)

その他、わからない用語があったら言ってください
説明しますから

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