ザ・グレート・展開予測ショー

オリジナル(35)


投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 3/17)

ぐわぁぁ・・・後半の話、一度書いたけどボツにしました
なんか、書きにくかったから・・・・(涙)
と言う訳で後半

「なんで、なんでこの俺が神族なんかと手を組まねぇといけねぇんだ」
「ふっ、それは私も同じこと、だが目的が同じ以上手を組んだ方が効率がいいのもまた事実」
「ああ、その通りだ、だが俺はお前と馴れ合うつもりはない、ヤツを殺した手柄は殺した者のみに与えられるんだからな、いいな」
「ふっ、それもいいでしょう、先攻はあなたに任せます、先にオリジナルを消し去ってしまってください」
「そうか、なら俺から行かせて貰う、お前は高見の見物でもしてるがいい」
「ふっ(やはり魔族はバカなヤツだ、お前ひとりであのオリジナルを殺せる訳がない、私なら先に仕掛けるよりヤツが疲れ弱った時に仕掛けますけどね、ククク・・・)」


「ふっふっふ、ああ〜やっぱり女の子は女の子らしい方がいいよね〜」
これはつい先ほど朝霧さんと別れた僕が彼女に対しての感想である
はぁ〜、僕の周りにゃ『女の子らしい女の子』がいなかったんだよね〜
姉さんは『女の子』って言うより、大人びているから『女性』って感じだし
ゆいにいたっては女ですら・・・ヒィィィ・・・
ふぅ〜、ついつい条件反射で身構えてしまった
だから朝霧さんはとても『女の子』らしく見えるんだよね、僕に頼ってくれるとことか恥ずかしがる動作とかがとても女の子らしいと思う
でも、だからと言ってゆいに女の子らしい性格になれってわけじゃないんだ、僕はゆいのあの性格は嫌いじゃないし、もしゆいが女の子らしい性格だったら僕の方が恥ずかしくていっしょに歩くことも出来なかっただろう
まぁ、姉さんのことを言うなら嫌われてるより好かれてる方がいいってことかな〜、あとは何も言うまい
はぁ〜、だから朝霧さんとは今後翔君のように親友って呼び合える仲になりたいな〜、と思ってる
ふっ、所詮僕はそれほどの男よ
『うふふ、青春してるな、少年!!』
んっ!?どこかから聞き覚えのあるような無いような女の人の声が聞こえてきた
僕は周囲を見渡し該当者らしき人物を探してみるがどこにもいない、って言うか僕の周りには誰もいない
まあ、裏道を使ってるしあまり人がいないのは当然のことだけど、じゃあさっきの声は・・・・・
空耳かな・・・
『空耳じゃないって、もういつも会ってるでしょ・・・・あっ、あぶない!!早くそこから離れて』
えっえっ!?突然そんなこと言われても
『おねがい、私を信じて早くそこから五メートルくらい離れて、早く』
なんかよく解んないけど僕は言われた通り、今立っている場所から五メートルほど離れた、とその時
スゴォォォン・・・・
その轟音と共に、ついさっきまで僕が立っていた場所に、何かが垂直に落ちてきた
「ククク・・・俺の奇襲を避けるとは、流石はオリジナルとだけ言っておこう」
垂直に落ちてきたものが動き出す・・・いや、立ち上がる、垂直に落ちてきたもの、それは自分の背丈くらいの大き
な剣を持った魔族だった
魔族が道路に突き刺さっている剣を片手で軽々と引き抜く、垂直に落ちてきた時に僕に向かって刺そうとしたんだ
僕の身体から、サァーと血の気が引いた
「ちょ、ちょっと待ってよ、僕は人違いだ、僕は魔族に命を狙われるようなことをした覚えはないぞ」
「ふんっ、そう言いながらすでに臨戦態勢に入っているとは、ククク、楽しませてくれそうだ」
臨戦態勢!?僕の目に自然と手にいった
手に何か持ってる感触があった
なっなんだ、これは・・・・
剣!?前におもちゃとか言った剣を僕は持っていた
『それで戦って、それであなたは戦うのよ、これはあなたの戦いなの』
また女の人の声が聞こえた
嫌だ、嫌なんだ、僕をそう言うことに巻き込まないでくれ
僕はいま自分が持ってる剣を捨てた、だが僕の手には新しい剣がすでにできていた
なっなんで!?
「死ねぇえ、オリジナル」
魔族がいつの間にか僕に近づいており、僕に向かって大きな剣を縦に振り下ろしていた
ギンっ・・・・
振り下ろされた剣を僕は持っていた剣を横にして受け止める
「ふっ・・・・・」
その光景を見て魔族が笑う、すべては予想済みの行為だったのか、魔族は片手で持っていた大剣とは別の手を僕に向けていた
だっダメだ、避けられない!!
僕は両手で剣を持っているためガードすることも不可能だった
魔族の手からエネルギー波が放たれる、主なエネルギーは魔族自ら作り出した魔力
はははこりゃ死んだな・・・・
ドゴォォォォン・・・・・・
「クッ、こんなに早く『壁』を作り出すとは、どうやら俺はお前を人間に毛が生えたぐらいの強さとしか認識してなかったようだな」
魔族の姿が何かに隔てられて見にくくなっている
突然目の前に壁ができていた
僕はまだ生きてる!?どうやらエネルギー波は壁によって僕に当たるのを防がれたらしい
今魔族はその『壁』によって進行を阻まれている
『大丈夫?大丈夫ね、だったら早くあの魔族を倒して』
「嫌だ、第一僕には無理だ、大体どうして僕が戦わなくちゃいけないんだ」
いまさらながら、さっきから頭の中で聞こえる声の主が夢の中だけで会える女の人だと思い出した
『ごめんね、私のせいなの、私が軽はずみな行動であなたに能力を使わせちゃったから、それで・・・」
泣きそうな声が僕の頭に響く
・・・うわぁぁぁ、僕は魔族に背を向けて逃げ出した
「貴様ぁ、逃げる気か」
『逃げちゃダメ、逃げてはいけない、これはあなたの戦いなんだから」
「うるさい、うるさい、僕は逃げるんだ、逃げるったら逃げるんだ」
とにかく僕は逃げた、逃げればなんとかなると思ってた
逃げることしか頭になかった、この時オカルトGメンに助けて貰うとか全然思い付かなかった、緊急時とはそういうものだ
『あなた、あの魔族が他の人を襲ったらどうするの、だからあなたが戦わなくてはいけないの』
僕の知り合い以外が襲われようと僕の知ったこっちゃない、僕は普通に生きたかったんだ、なのに、それだけなのに・・・・


「ふっ、あのオリジナルも二十年間と言う歳月で腕が鈍ってしまったらしいな、魔族1匹相手に逃げてばかりだ」
神族は翼を広げ上空から魔族に言われた通り高見の見物をしていた
地上では順一と魔族が追い掛けっこしている
「ああ不甲斐ない、どうやらこの私がトドメを刺す方が適任のようだ」
そういうと神族は右手を順一が走っている方に向け、外さないように左手を右腕に添えた
「ふふ、彼を消し去るために彼の周囲にいる人や建物まで消し去ってしまうと思うが、まぁ許される行為だろうう、ククク、なぜなら神は私なのだからな」
神族の右手にエネルギーが集まる、神通力を使うつもりだ
これを放たれたら順一を中心にガレキの山ができるのはまず間違いないだろう
「そんなことは僕がさせない!!」
その声と共に、突然地上から強力なエネルギー波が突き上がってくる
グシャ・・・・
突然のことで神族は避けきれず翼をもぎ取られた
翼を片方失った神族はバランスを取ることが出来ず地上に落ちてくる
なっなに、今のは霊気や電気などの混合エネルギー波、周りにあるエネルギーを吸収しそれを放つからこそ出来る攻撃、しかしこの攻撃を出来るのは『オリジナル』だけのはず、オリジナルはあのバカな魔族と戦っていたはず、なら誰が!?
空から落ちながら神族はそんなことを考えていた
ドサッ・・・・神族が地上に落ちた
そこにさっき攻撃してきた人物が近づいてくる
「なっ!?お前は魔族じゃなくて神族じゃないか」
近づいてきた人物は片手にビニール袋を持った少年、翔だった
「さっきの攻撃はお前か、お前は裏世界の人間だな、なぜ裏世界の人間であるお前がエネルギー波を放てる、裏世界の人間はエネルギーを吸収するしか出来ないはずだ」
「それは・・・それは二十年前の話だ、つい最近その常識は変わった、そんなことよりなぜ神族のお前も順一く・・・オリジナルを殺そうとするんだ」
翔は神族に近づき問い詰める
「ふっ、知れたことよ、オリジナルは神に取っても脅威の存在であり邪魔者なのだ」
「だからって、神であるお前らがなんの罪も犯してない順一君を裁く権利など無いはずだ」
その話を聞いて神族が高笑いをする
「何がおかしい、お前たちは神は正しいことをするから神なんだろ、順一君を殺すことは正しいことなのか、答えろ!!」
「ああそうだ、だがお前の言い分は間違っている、正しいことを神が行う訳ではない、神が行う行為が正しいのだ!!」
神族はそういうと翔の顔の前で手を叩く、神族の手の平には神通力が集まっており、手と手を叩いたとき神通力はぶつかり合い、粒子となって飛びかった
「うっ、目が」
その攻撃自体に殺傷能力はない、一時的に視力を低下させるだけだ
そして、神族はそれを利用して逃げ出した
神族の目的はオリジナルを消すこと、ここで無駄に争って体力や神通力の消費は避けたいのだ
「ダメだ、順一君はまだ何も知らない、僕が早く教えてやらないと」
翔は視力が回復しない内に片手に持っていたビニール袋を捨て動き出す
その捨てられたビニール袋からはキャートフードやカンヅメがこぼれていた


つづく
神族の翔にやった攻撃が解り難かったら『サイキック猫だまし』を想像してください

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa